インドネシア・ブカシ市からジャカルタへの通勤者25万人、MRT東西線に期待

公開
2025/05/30
更新
2025/09/27
この記事は約3分20秒で読めます。

ジャカルタの東隣に位置するブカシ市からジャカルタに通勤する人は、25万人にのぼるといわれます。通勤手段が限られ、満員電車や道路渋滞に悩む人が多いなか、2023年にはLRT Jabodebek(ジャボデベックLRT)が開通し、2024年にはMRT東西線の工事も始まりました。

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はじめに

インドネシアの首都ジャカルタを中心に形成される首都圏「JABODETABEK」では、近郊都市からジャカルタへの通勤する人が大勢います。そのなかでも注目すべきなのが、ブカシ市からジャカルタへ通う25万人の通勤者です。

本記事では、ブカシ市からジャカルタへの通勤事情や交通インフラについて、データや動画を交えながら紹介します。

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数字でみるブカシからジャカルタへの通勤

ブカシ市民25万人がジャカルタへ通勤

インドネシア中央統計庁(BPS)の2023年のデータによると、JABODETABEK(首都圏)でPekerja Komuter(広域通勤者)が特に多い都市は、ボゴール県(45万9,775人)、東ジャカルタ市(43万2,627人)、ブカシ市(40万6,446人)、デポック市(39万9,268人)です。

1位のボゴール県は3,000㎢近い面積を有する県で、ボゴール市、デポック市、東ジャカルタ市、ブカシ市、ブカシ県、南タンゲラン市、タンゲラン県など多くの県や市と接しています。

2位の東ジャカルタ市はジャカルタ首都特別州のなかでもっとも人口が多い市で、北ジャカルタ市、ブカシ市、デポック市、南ジャカルタ市、中央ジャカルタ市に接しています。

3位のブカシ市はジャカルタの東隣に位置し、面積は約210㎢と東京23区の3分の1ほどです。Ridwan Kamil(リドワン・カミル)西ジャワ州知事(当時)は2023年に「ブカシ市の住民25万人がジャカルタで働いている」と述べており、これが正しければブカシ市の広域通勤者の約62%がジャカルタに通勤していることになります。

なお、ブカシ市の2024年の人口は約260万人です。20歳~59歳の人口はそのうち約60%にあたる約157万人で、住民の約10人に1人、20~59歳に限ると約6人に1人がジャカルタに通勤している計算です。

【補足】
広域通勤者:居住する県や市の行政区域を越えて、日常的に移動して働いている労働者

参考:

ジャカルタMRT、ブカシへの延伸

ブカシ市からジャカルタ各地までは、電車やバスでアクセスできます。2023年には、首都圏を結ぶLRT Jabodebekも開通し、選択肢が増えました。

加えて、ジャカルタMRTのブカシへの延伸計画も進んでいます。

ジャカルタMRTは、現状では南北線と東西線の2つの路線が計画されており、南北線のフェーズ1にあたる区間が2019年3月に開業しました。フェーズ2の区間も、2029年の開業に向けて工事が進められています。

一方、ブカシ市が含まれるのは2024年に着工式が執り行われた東西線です。

東西線は、ブカシ市の東隣に位置するブカシ県のチカランから中央ジャカルタ市のブンダラン HI駅を経由し、バンテン州のバララジャを結ぶ路線になります。第1フェーズ・第1段階では、ブカシ市のメダン・サトリアと西ジャカルタ市のトマンを結ぶ路線が整備される予定です。第2段階では、トマンからさらに西のクンバンガンまでが整備されます。フェーズ1の工事は、2031年までに完了する予定となっています。

参考:

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映像でみるブカシからジャカルタへの通勤

ジャカルタからブカシへの帰宅ラッシュ

ジャカルタからブカシの帰宅ラッシュ

こちらの動画は2025年4月17日(木)の夜、東ジャカルタ市のプロ・ガドゥンからブカシ市のハラパン・インダーへ向かう人が撮影したものです。平日夜の帰宅ラッシュ渋滞は日常茶飯事ですが、この日は特にひどかったようで、十数キロの道のりにバイクで3時間以上かかったと報告されています。

ブカシからジャカルタへのバス通勤

ブカシからジャカルタへのバス通勤

ジャカルタの路線バスTrans Jakartaは、ボゴール、デポック、タンゲラン、ブカシといったジャカルタの周辺都市へのサービス拡充を進めています。この取り組みの一環として、2025年5月にはブカシ市と東ジャカルタ市のチャワンを結ぶ新路線の運行が始まりました。満員電車や大渋滞の中のバイク通勤の代替手段として、ブカシ市民の便利な足が一つ増えたことになります。

こちらの動画は新路線の運行開始から2日後、午前9時頃の様子です。新しい路線で、しかも通勤ラッシュの時間帯を過ぎていたため、乗客はさほど多くなく、撮影者も途中から席を確保できました。有料道路も空いており、快適な旅だったようです。

通勤手段の多様化に期待

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