インドネシアのKopi Luwak「東南アジアのベストコーヒー」ランキングで4位
- 公開
- 2025/01/22
- 更新
- 2025/01/22
- この記事は約4分47秒で読めます。
世界第3位のコーヒー生産国であるインドネシアには、各地方にユニークなコーヒーやコーヒーの飲み方があります。そのうちの1つ、世界的な人気を誇るKopi Luwak(コピ・ルアク)が、「東南アジアのベストコーヒー」ランキングで4位に選ばれました。
はじめに
コーヒー豆の生産量で世界的に注目されるインドネシアですが、コーヒーの楽しみ方にも特筆すべきものがあります。今回は、「東南アジアのベストコーヒー」にランクインしたコーヒーとその生産方法や飲み方を通して、インドネシアのコーヒー文化の奥深さを紹介します。
数字でみる「インドネシアのベストコーヒー」
コピ・ルアクが東南アジア4位に
オンライングルメ・旅行ガイドTaste Atlasが2024年3月にまとめた「東南アジアのベストコーヒー」ランキングによると、ベスト8にインドネシアのコーヒーが3つ含まれています。
そのうちの1つはKopi Luwak(コピ・ルアク)。スコアは5点中4.1点で4位でした。他に、5位にはKopi Tubruk(コピ・トゥブルク)、7位にKopi Joss(コピ・ジョス)が入っています。
Kopi Luwakは近年日本でも高級コーヒーとして知られるようになった、luwakと呼ばれるジャコウネコの排泄物から採取したコーヒー豆を使ったコーヒー。Kopi Tubrukは細かく挽いたコーヒー豆が入ったカップに熱湯を注ぎ、上澄みを飲む、インドネシア各地で親しまれる伝統的な飲み方のコーヒーです。
Kopi Jossはジョグジャカルタの伝統的なコーヒーで、ホットコーヒーのカップに熱く熱した木炭を入れて飲みます。Jossとは、木炭をコーヒーに入れたときの音。熱した木炭はコーヒーの酸味を抑え、滑らかでユニークな味わいが楽しめます。
一方、最も多くのコーヒーがランクインしたのは、コーヒー生産量世界第2位のベトナム。ベスト8の中に、有名な「ベトナムコーヒー」を含む4つのコーヒーが入りました。ベトナムコーヒーはインドネシアでも人気で、カフェのメニューとしても時々見かけます。お茶やコーヒーに練乳を入れる飲み方はインドネシアでも一般的なので、インドネシア人の味覚に合うのでしょう。
「東南アジアのベストコーヒー8選」(Taste Atlas、2024年3月)
- アイスベトナムコーヒー(ベトナム):4.3点
- イポー・ホワイト・コーヒー(マレーシア):4.2点
- ホットベトナムコーヒー(ベトナム):4.2点
- コピ・ルアク(インドネシア):4.1点
- コピ・トゥブルク(インドネシア):4.0点
- エッグ・コーヒー(ベトナム):3.8点
- コピ・ジョス(インドネシア):3.2点
- ベトナムヨーグルトコーヒー(ベトナム):3.1点
※Taste Atlasのランキングは通常、読者投票を元に作成され、定期的に更新されます。
参考:Indonesiabaik.id「8 Kopi Terbaik di Asia Tenggara」
映像でみる「インドネシアのベストコーヒー」
コピ・ルアクの製造工程を見学

Kopi Luwakの起源はオランダ植民地時代にさかのぼるとされています。
一説によると、自分たちで消費するためにコーヒーの実を摘むことを禁止されていたコーヒー農家の人が、Luwakなどジャコウネコがコーヒー豆の外皮のみを消化して残りを排泄することに気づき、それを使おうと思い立ったとされます。
こちらの動画で紹介されているように、Kopi Luwakはジャコウネコの排泄物に交じるコーヒー豆を洗浄し、焙煎して作ります。一口にKopi Luwakと言っても、その味や品質は、ジャコウネコが食べるコーヒー豆の種類やジャコウネコの生息地などにより異なります。
近年は国内外でKopi Luwakの人気が高まっており、多くの事業者が独自の特性を持つユニークなKopi Luwakを作ろうと努力しています。もともとはジャコウネコが意図せず食べて排泄されたコーヒー豆を使っていたようですが、製品化するようになってからは、通常、ジャコウネコを飼育して生産しています。
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