インドネシアのスマートフォン販売台数1位はOppoで180万台(2023年第3四半期)
- 公開
- 2025/02/27
- 更新
- 2025/08/23
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インドネシアでも、大人ならほとんどの人がスマートフォンを持っています。しかしインドネシアで流通しているスマートフォンのメーカーは、日本とも、世界の動向とも異なります。そこには、スマートフォンがここまで普及している一方で、高級な機種を選べるほどの給与水準に達していない層がまだまだ多いという事情があります。
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はじめに
本記事では、インドネシアで人気のスマートフォンメーカーについて、データや動画とともに紹介します。スマートフォンは必需品、でもiPhoneやSamsungの最新機種を買う余裕はない、そんな多くのインドネシア人は、何を基準に、どのようにスマートフォンを購入しているのでしょうか。
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数字でみるインドネシアで人気のスマートフォンメーカー
2023年第3四半期、メーカー別スマートフォン販売台数1位はOppoで180万台
アメリカのInternational Data Corporation(IDC)のデータによると、2023年第3四半期にインドネシアでもっとも売れたスマートフォン(メーカー別)はOppoで、販売台数は180万台で、全体の20%を占めました。
2位は以前1位だったSamsungで140万台、3位はItelやInfinixというブランドを出しているTranssionで合計140万台、4位Xiaomiで130万台、5位がVivoでで130万台、その他が170万台です。
なお、同期のスマートフォン販売台数の総数は890万台で、前年比8.8%増となっています。
インドネシアと世界のスマートフォン販売台数割合(マーケットシェア)

2023年第3四半期の世界のスマートフォンシェアを見ると、1位はSamsungで20%、2位はAppleで17%、3位はXiaomiで14%、4位はOPPOで9%、5位はTranssionで9%でした。中国メーカーが席巻するインドネシアのスマートフォン市場と比べると、Appleの存在感が光ります。
世界シェア2位のAppleがインドネシアで上位に入らない理由としては、iPhoneの価格の高さが挙げられます。
例えばOppoのベストセラー機種「Oppo Reno 8T」は350万ルピア(3万3,240円)。一方、最新のiPhone15は1,650万ルピア(15万6,700円)。iPhoneはインドネシアで多くの人が購入するスマートフォンの5倍近い価格なのです。
競争の激しいandroidのスマートフォンは、ハイスペック・高価格の機種が登場する一方で、最低限の機能を備えた低価格の機種も多くリリースされており、それがカメラの質やその他の機能性にあまりこだわらない人たちに支持されているという事情もあります。
参考:Goodstats Instagram @goodstats.id
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映像でみるインドネシアで人気のスマートフォンメーカー
Oppo店舗スタッフの身だしなみ

インドネシアにおいてOppoのスマートフォンはコスパの良さで知られていますが、人気の理由はそれだけではありません。
例えば実店舗での快適な買い物体験も、人気の理由の一つでしょう。
ショッピングモールのOppoの販売店には、いつも十分な人数のスタッフが配置され、積極的に接客をしています。オンラインよりもオフライン(店舗)でスマートフォンを購入することを好む人が多いことを利用した戦略です。
動画は、Oppoの店舗スタッフの身だしなみの決まりを紹介するもので、これによると、以下のような規定があるということです。
- 長髪は束ねる
- メイクはナチュラルに
- 制服をきちんと着用
- IDカードを身に着ける
- 整ったロングパンツを履く
- 清潔な靴を履く
Oppoはスタッフの見た目を含め接客の質を重視することで、消費者からの信頼を勝ち取ろうとしているといえます。
Apple製品の下取りサービス

スマートフォン購入に際し価格が重視されることの多いインドネシアでも、iPhoneファンは一定数います。
ほかのApple製品と組み合わせて使用できる利便性が、iPhoneのメリットの一つ。また、Apple製品を持っていること自体がステータスになると考える人も多く、経済力や社会的地位の象徴として、また、ファッションの一環でiPhoneを持つ人もいます。
Appleの公式ストアがないインドネシアにおいて、その役割を果たしているのが、こちらの動画に登場する再販店iBOXです。
iBOXではiPhoneを含むApple製品の下取りを行っています。インドネシアでTukar Tambahと呼ばれる下取りは、車、バイク、家電などでとても一般的。動画の女性はiPhone14を購入する予定でしたが、壊れたiPhone11 Proを685万ルピア(6万5,080円)で買い取ってもらい、iPhone14 Proを購入することに決めました。
こうして既存のiPhoneユーザーを確実にリピーターにすることの先に、販売台数アップやシェアの拡大が待っているのでしょう。
円表記は、2023年11月30日のレート(1ルピア=0.0095円)で換算したものです。
スマートフォンはインドネシア人の必需品
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