トランスジャカルタのEVバス、2023年末で合計100台に

公開
2025/01/22
更新
2025/01/24
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2060年のカーボンニュートラルを目指すインドネシア。首都ジャカルタを始めとする都市部では、公共交通機関を整備し、多くの人に利用してもらうことで街を走る車の数を減らそうとしています。

はじめに

カーボンニュートラル達成のために欠かせないとされるのが、電気自動車や電動バイクの普及です。インドネシア政府や地方政府は、温室効果ガスの排出量削減をより効果的に進めるため、公共交通機関を充実させるとともに、車両をEVに変更する動きを加速させています。ジャカルタでは、街を走る真新しいバスはほとんどがEVバス。その現状と今後の見通しを紹介します。

数字でみるインドネシアのEVバス

トランスジャカルタが2023年末にEVバスを26台追加、合計100台に

ジャカルタ首都特別州の州営企業であるTransjakarta(トランスジャカルタ)は、2023年末に26台のEVバス(電気バス/電動バス)を導入。同社が所有・運行するEVバスは合計で100台になりました。同社は2027年までにEVバスの割合を全車両の50%まで引き上げ、2030年までにすべての車両をEVにすることを目指しています。

ジャカルタは2021年と2022年の州知事規則で、温室効果ガスの排出量削減計画を策定し、さまざまな取り組みを行っています。

Transjakartaの動きが、温室効果ガスの排出量削減に貢献すること、加えて、Transjakartaと提携する民間バス会社を始めとする他の事業者のEV導入に繋がることが期待されています。

参考:
ANTARA「26 bus listrik TransJakarta dalam perizinan untuk meluncur akhir tahun」

映像でみるインドネシアのEVバス

EVバスの高速輸送システム構築を目指すバンドン

EVバスの高速輸送システム構築を目指すバンドン

EVバスの使用は、ジャカルタ以外の都市にも広がっています。

動画は2022年12月、バンドン都市圏に環境に優しい交通を広める「Go Greenプロジェクト」が発足した時の様子です。8台のEVバスはインドネシアの車両メーカーPT INKAが製造し、同年バリ島で開催されたG20で使用された車両で、バンドンとその周辺の、細く、カーブやアップダウンの多い地形に対応できるように工夫されています。

この時の会見でRidwan Kamil(リドワン・カミル)西ジャワ州知事は、「今後進める交通インフラ(バス、電車、ケーブルカー)の整備により、10年から15年で、公共交通機関を使用するバンドン市民は14%から50%に増えるだろう」とし、プロジェクトは渋滞緩和に効果があると説明しました。

2023年8月にはEVバスの数が20台となり、バンドン都市圏でTransjakartaと同じようなBus raya terpadu(BRT、英語ではBus Rapid Transit)と呼ばれるバス高速輸送システムを整備する計画が始まりました。

2024年にはBRTシステムを構築するにあたって追加で必要なインフラ整備を開始。最終的には約400台のバスが20ほどの路線で運行する予定で、完成は2026年~2027年を目指しています。

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