インドネシアへ輸出する際の輸送業者(フォワーダー)選び
- 公開
- 2022/11/29
- 更新
- 2026/06/21
- この記事は約8分54秒で読めます。
インドネシアへ製品を輸出する際、「どの輸送業者を使うべきか」は多くの企業が最初に直面する課題です。
特に、一定量以上の貨物や継続的な取引を想定する場合には、「フォワーダー」と呼ばれる国際輸送の手配を担う事業者の活用が重要になります。フォワーダーは、輸送手段の選定から通関、現地での配送までを一括して調整し、複雑になりがちな海外輸送を支える存在です。
本記事では、インドネシアへ輸出する際の輸送業者(フォワーダー)選びに焦点を当て、その役割や選び方、注意点をわかりやすく解説します。
フォワーダーとは
フォワーダーとは、荷主に代わって、国際輸送に必要な輸送手段の選定、スペースの確保、通関手続き、配送の調整などを一貫して手配する事業者です。
フォワーダーは、自社で船舶や航空機などの輸送手段を持つとは限らず、船会社、航空会社、通関業者、倉庫会社、配送会社などと連携しながら、貨物を目的地まで運ぶための流れを組み立てます。日本語では「貨物利用運送事業者」と説明されることもあります。
国際物流では、輸送手段の選定だけでなく、輸出入に必要な手続き、輸送関係書類の準備、港や空港での対応、現地までの配送調整など、複数の工程が発生します。こうした工程をまとめて手配できるのが、フォワーダーです。
日本からインドネシアへ製品を輸出する場合も、海上輸送にするか航空輸送にするか、どのルートを使うか、通関や現地配送をどうつなぐかといった判断が必要になります。
フォワーダーは、こうした条件を踏まえて輸送全体を設計できる点が特徴です。特に、大量貨物、重量貨物、温度管理品、危険品など、クーリエでは対応しにくい案件ほど活用しやすいといえます。
主な業者
- 日本通運(NXグループ)、ロジスティード、近鉄エクスプレス、郵船ロジスティクス、DHLグローバルフォワーディング など
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フォワーダーとは何ですか?
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フォワーダーとは、国際輸送において荷主に代わり、輸送手段の選定、通関手続き、書類作成、配送の調整などを一括して手配する事業者です。自社で船や航空機を持つとは限らず、船会社や航空会社、通関業者などと連携して貨物を目的地まで届けます。
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フォワーダーは何をしてくれるのですか?
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フォワーダーは、輸送手段の選定、輸出入通関の手配、書類作成、倉庫や配送の調整など、国際物流全体をまとめて管理します。複数の関係者と連携しながら、貨物をスムーズに届けるための調整役を担うのが特徴です。
フォワーダーの役割(インドネシア輸出の実務)

フォワーダーの役割は、単に貨物を運ぶことではありません。
日本からインドネシアへの輸出では、輸送方法の選定、必要書類の準備、通関手配、保管や配送の調整など、国際物流全体を実務面から支える役割を担います。
輸送手配(船便・航空便)
フォワーダーの基本業務は、貨物の内容や納期、コストに応じて、船便や航空便などの輸送手段を選び、必要なスペースを手配することです。自社で船や航空機を運航するのではなく、輸送手段を自社で保有する実運送会社の輸送枠を確保し、荷主に提供します。
通関手配(輸出・輸入)
日本からインドネシアへの輸送では、日本側の輸出通関と、インドネシア側の輸入通関が必要です。
フォワーダーは、通関業者や現地パートナーと連携しながら、こうした手続きが円滑に進むよう調整します。フォワーダーを利用すれば、専門性が高い通関手続きも、輸送とあわせて一連の流れのなかで対応してもらえます。
書類作成・確認(インボイス・B/Lなど)
輸出には、商業インボイス、パッキングリスト、B/L(船荷証券)、AWB(航空運送状)などの書類が必要です。フォワーダーは、こうした輸送関係書類の作成や確認を支援し、通関や引き渡しに必要な情報がそろっているかをチェックします。
倉庫・配送の手配
フォワーダーは、契約内容や依頼範囲に応じて、港や空港までの輸送だけでなく、貨物の保管、梱包、トラック輸送、納品先への配送調整まで対応可能です。
保険手配
フォワーダーは、必要に応じて、輸送中の破損や紛失に備えて保険の手配を行うケースがあります。高額商品や壊れやすい製品では、物流設計の一部として確認しておくと安心です。
関係者間の調整
国際輸送では、荷主、フォワーダー、実運送会社、通関業者、倉庫会社、現地輸入者など、多くの関係者が関わります。フォワーダーは、その間に立ってスケジュール、書類、引き渡し条件などを調整し、物流全体がつながるように進行管理する役割も担います。
弊社にお問い合わせいただければ、インドネシアへの輸出ビジネスを検討する上で、おすすめのフォワーダーをご紹介いたします。
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フォワーダーと運送会社の違いは何ですか?
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フォワーダーは物流全体の手配や調整を行う事業者であり、運送会社は実際に貨物を運ぶ主体です。フォワーダーが輸送計画を組み、船会社や航空会社に手配することで、国際輸送が成り立ちます。
必要な情報が見つからない方は、下記のサイト内検索を活用してください。
フォワーダー・通関業者・運送会社の違い
| 区分 | 主な役割 | 具体的な業務 |
|---|---|---|
| フォワーダー | 物流全体の手配・調整 | 輸送手段の選定、スペース確保、書類対応、倉庫・配送手配 |
| 通関業者 | 通関手続きの専門対応 | 税関申告、関税計算、必要書類提出、検査対応 |
| 運送会社 | 実際の輸送 | 船舶・航空機などによる貨物輸送 |
「フォワーダー」「通関業者」「運送会社」は、いずれも国際物流に関わりますが、担う役割は同じではありません。
おおまかにいえば、フォワーダーは物流全体の手配・調整役、通関業者は税関手続きの専門家、運送会社は実際に貨物を運ぶ事業者です。
フォワーダー:国際物流全体を手配・調整する
フォワーダーは、輸出入に必要な手配・手続きを幅広く担う「調整役」です。複数の輸送手段を組み合わせ、輸送ルートやスケジュールを調整し、必要書類の作成や確認、保管・配送の手配まで、幅広く対応します。自社で荷物を運ぶわけではありません。
日本からインドネシアへの輸出でいえば、「船便にするか航空便にするか」「どのスケジュールで送るか」「現地でどこまで配送するか」といった物流全体の設計を担うのがフォワーダーです。荷主の相談窓口となり、通関業者や運送会社を手配します。
通関業者:税関手続きの専門家
通関業者は、輸出入に必要な税関手続きを専門的に代行する事業者です。税関への申告、必要書類の提出、関税や各種税金の計算、税関検査への対応など、法令や制度に基づく手続きを担います。
フォワーダーとの違いは、業務の中心が「輸送」ではなく「税関手続き」にあることです。実務上は、フォワーダーが通関業者と連携して案件を進めることも多く、荷主から見ると一体的に動いているように見える場合もありますが、専門分野は本来別です。
運送会社:実際に貨物を運ぶ主体
運送会社は、船舶や航空機などの輸送手段を使って、実際に貨物を運ぶ事業者(実運送会社)です。つまり、フォワーダーが物流の流れを設計し、通関業者が税関手続きを担い、最終的に実際の輸送を行うのが船会社や航空会社などの運送会社です。
このため、荷主が国際輸送を進める際に、必ずしも船会社や航空会社と直接やり取りするとは限りません。実際には、フォワーダーが運送会社のスペースを確保し、スケジュールを調整して貨物を載せる形が一般的です。
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インドネシア向け輸出の注意点(物流編)
インドネシア向け輸出では、単に「運べばよい」という発想ではなく、通関・規制・物流環境を前提に計画することが重要です。ここでは、事業を始める段階で押さえておきたいポイントを整理します。
通関の遅延リスクへの備え
インドネシアでは、書類確認や検査、制度面の確認などにより、通関に時間がかかるケースがあります。問題がなくても数日〜1週間程度かかることもあり、追加確認が入るとさらに延びる可能性があります。納期を設定する際は、日本国内の感覚よりも余裕を持たせたスケジュール設計が必要です。
また、インボイスやパッキングリストの記載内容に不備や不一致があると、通関で差し止められる原因になります。特に品名、数量、価格、HSコードなどは重要で、取引先との認識のズレもトラブルにつながります。
荷物をスムーズに届けるためには、必要事項をできるだけ正確かつ具体的に記載することが重要です。配送業者に任せきりにせず、書類の正確性は荷主側でも確認しておくと安心です。
規制への対応(BPOM・ハラールなど)
食品・化粧品などは、インドネシア側でBPOM登録やハラール認証が必要になる場合があります。必要な登録・許認可対応が済んでいないまま出荷すると通関で止まる可能性があるため、物流手配の前に「そもそも輸入可能か」を確認することが不可欠です。
個別に必要な登録・許認可の例
- BPOM登録:医薬品、伝統医薬品、健康補助食品(サプリメント)、加工食品、化粧品、一定の医療機器など
- ハラール認証:食品・飲料、化粧品、医薬品、一部の化学・生物製品、日用品など
- SNI認証(強制SNI):家電・AV機器の一部、電気・電子製品の一部、建材、鉄鋼製品、玩具など
- 輸入承認(PI):政府が輸入制限・管理対象としている品目群(繊維・繊維製品、特定の農産品、工業品など)
このように、日本では「普通の商品」でも、インドネシアでは輸入時に別の条件が付く場合があるため、「送れるかどうか」と「現地で問題なく通関・受領できるか」は分けて考えます。
なお、いずれの登録・認証も、最終的にはカテゴリーではなく品目ごとに、要否や要件を確認する必要があります。
港湾混雑・リードタイムのばらつき
ジャカルタの主要港であるタンジュン・プリオク港では、時期や貨物量によって混雑が発生し、荷役や引き取りに時間がかかることがあります。海上輸送はもともとリードタイムが長く、さらに遅延が重なることもあるため、在庫計画や販売計画とあわせて余裕を持った設計が求められます。
これらを踏まえると、インドネシア輸出では「物流は後から考えるもの」ではなく、事業設計の初期段階から織り込むべき要素といえます。フォワーダーと連携しながら、通関・規制・リードタイムを前提にした計画を立てることが、安定した輸出の第一歩になります。
フォワーダー選びのポイント
フォワーダーは多数あるため、どうやって選べばいいのか迷うかもしれません。ポイントとしては、以下のような点が挙げられます。
現地拠点の有無・サポート体制
一般的にフォワーダーはクーリエに比べてサポート体制がしっかりしていて、トラブルにも丁寧に対応してくれますが、送り先の国・地域に拠点を持っており、日本語を話せるスタッフがいるとより安心です。
なお、冒頭で紹介した日本通運、ロジスティード、近鉄エクスプレス、郵船ロジスティクス、DHLはいずれもインドネシアに拠点を持っています(2026年4月時点)。選ぶ際は、日本語または英語での対応の可否、インドネシア向け実績なども確認しておくとよいでしょう。
得意分野・実績
フォワーダーは、それぞれ得意なエリア、輸送方法、内容物があります。そのため、自社に合うパートナーを選ぶためには、その業者の得意分野や実績を確認することが大切です。
例えば、同じフォワーダーでも、航空輸送に強い業者も、海上輸送に強い業者もあります。また、「食品産業」「自動車産業」「医薬品産業」など、産業分野別にノウハウを持つ業者もあります。大きなものを輸送したい場合は、オーバーゲージの取扱い情報やその実績も確認することをおすすめします。
なお、繰り返し利用する場合は割引料金で対応してくれる業者もあります。初めての場合や、輸送するものの内容や量が変わる場合は、複数の業者に見積もりを依頼してみましょう。
ここまで見て、「自社の場合はどの方法がいいのか」と迷うケースも多いです。実際には、品目や販売方法によって最適な進め方は大きく変わります。
インドネシア輸出の進め方やパートナー選定について具体的に相談したい方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。
クーリエ(小口輸送)という選択肢
日本からインドネシアへ製品を送る方法としては、フォワーダーのほかに、クーリエ(国際宅配便)を使う方法もあります。クーリエは、DHL、FedEx、UPSなどが提供するドア・ツー・ドア型の輸送サービスで、主に航空便を利用して、小口貨物や書類、サンプル品などを比較的スピーディーに送れるのが特徴です。
特に、荷物が少量・軽量で、納期を優先したい場合には、クーリエが選択肢になります。簡易通関を使え配送と通関が一体化されたサービスのため、フォワーダーを使う輸送に比べて手続きの負担を抑えやすい面もメリットといえます。
一方で、クーリエは重量貨物や大型貨物には不向きで、品目・大きさなどによっては取り扱えないものもあります。また、食品、動植物関連製品、危険物、規制対象品目などは、法令や会社規定により送れない、または追加確認が必要になることがあります。
そのため、インドネシア向け輸出では、大量貨物や継続的な商業輸送はフォワーダー、書類・サンプル・小口貨物はクーリエという形で使い分けるのが基本です。
映像でみるフォワーダー
DHLの国際輸送準備

ドイツのDHLは、国際宅配便(DHLエクスプレス)とフォワーダー業務(DHLグローバルフォワーディング)の両方を展開する世界有数の物流企業です。日本・インドネシア双方に拠点を持ち、航空・海上輸送から通関、倉庫まで一貫した物流サービスを提供しています。
こちらの動画では、段ボール箱を集約し、異なる素材の梱包材で何重にも包んで輸送準備を行う様子が紹介されています。
タンジュン・プリオク港の渋滞

ジャカルタの主要港であるタンジュン・プリオク港は、インドネシア最大の物流拠点として多くの貨物が集まる一方、タイミングによっては混雑が発生することでも知られています。
こちらの動画では、コンテナが積み上がる港湾エリアでトラックが列をなし、荷役や搬出入に時間がかかっている様子が紹介されています。
混雑は一時的なものでも、通関や配送の遅延につながる可能性があり、輸出計画に影響を与える要因となります。インドネシア向け輸出では、こうした港湾事情も踏まえ、余裕を持ったリードタイム設計が重要であることがわかります。
フォワーダーはインドネシア輸出の「要」となる存在
インドネシア向け輸出では、輸送手配だけでなく、通関や規制対応、現地配送まで含めた全体設計が重要になります。
その中心で実務を支えるのがフォワーダーです。輸送手段の選定や書類対応、関係者との調整を一括して担うため、適切なパートナー選びが物流の安定性に直結します。
選定時は、インドネシアでの実績や得意分野、現地対応力を確認することがポイントです。また、通関遅延や規制への対応といったリスクも踏まえ、余裕を持った計画を立てることが、スムーズな輸出につながります。
必要な情報が見つからない方は、下記のサイト内検索を活用してください。
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