一つの会社で数十年勤め上げる。そんな働き方が珍しくない時代もかつてありました。
ですが、私自身は1つの会社に勤め続けるより、複数の企業や仕事を掛け持ちしたり、会社員やフリーランス、経営者を行き来したりしたことで、人生がより豊かになったという実感があります。
1つの会社で働き続けていると、自分のスキルを客観視しづらくなってしまう感覚がありました。良くも悪くも、会社にはその会社特有の物差しや基準があるからです。
よっぽど強い意志を持っていない限り、身につくスキルのレベルは「これくらいできれば社内で評価される」という基準の前後にとどまってしまうもの。
市場の中で圧倒的に厳しい物差しで測られる会社であれば自然と高いスキルが身につくでしょうが、悲しいかな世の中は、そういった会社ばかりでもありません。
たった一社の基準のなかで自分の限界を決めてしまうと、本来なら伸ばせたはずのスキル、得られた機会を失うことにもつながるかもしれません。
だからこそ、複数の会社で掛け持ちで仕事をして、多様な物差しに触れながら、自分のスキルを試して高めること。それが個人の充実したキャリアひいては人生には欠かせないと思っています。
もちろん一人の社長としては、一人でも多くの社員が会社に残って、幸せかつ健やかに働き、キャリアや人生を充実させてほしいと願っています。
そのためにカケモチでは、週3正社員の制度を設けて、社員の掛け持ちを歓迎してきました。たとえば週3日は正社員として働いて、残りの2日は他の会社やNPO、地域の活動などに関わるといった働き方も可能です。
そうすれば1つの会社で働き続けるデメリットを避けつつも、経済的な安定といった正社員としてのメリットも得られるでしょう。
会社というインフラを土台に、さらにチャレンジをして、スキルを伸ばして提供価値を広げ、深めてもらえるはず。
そうやって、正社員が掛け持ちするのが当たり前な会社をつくることで、社員の幸せも、社長としての願いも、お客様への提供価値も、すべてをバランスよく追求できるに違いない。そうした想いが「カケモチ」という社名には込められています。
もちろん、今後さらに会社が成熟していけば、状況は変わっていくでしょう。
そうなったとき、社員がどのような仕事を掛け持ちして、自らのスキルを伸ばし、人生を豊かにしていくのか。少し先の未来に期待しながら、今日も社員が楽しく健やかに働き、成長できる環境をつくっていこうと思っています。






