インドネシアの金(ゴールド)の生産量や買取業者や懸念点などのまとめ
- 公開
- 2024/02/16
- 更新
- 2026/06/21
- この記事は約7分53秒で読めます。
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インドネシアの金市場には参入の余地がありますか?
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インドネシアは金の生産量が世界11位、埋蔵量が世界4位と資源面で強みを持つ国です。また、個人の金投資需要も高く、市場としての広がりがあり、参入の余地は十分にあります。一方で、参入には資本金やライセンスなどの制度面の理解が不可欠です。
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インドネシアの金市場にはどのようなプレイヤーが存在しますか?
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採掘・精錬を担う国営企業Antamや、金製品ブランドのUBS Goldなどが代表的です。また、Freeport Indonesiaのような大規模鉱山を運営する企業や、Hartadinata Abadiなどの製品メーカーも存在し、分野ごとに複数の企業が市場を構成しています。
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日本企業がインドネシアでの金ビジネスに参入する際のポイントは何ですか?
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市場の成長性だけでなく、現地の流通構造や消費者ニーズ、外資規制や投資要件を事前に把握することが重要です。特に、どの領域(採掘・製品・流通)で参入するかによって必要な準備が大きく異なります。
インドネシアは、金の生産量と埋蔵量の両面で存在感の大きい国であり、近年は投資需要の高まりとともに金関連ビジネスへの関心も高まっています。
一方で、実際に参入を検討する際には、鉱山の分布や主要企業、流通・買取の実態に加え、外資規制や資本金要件といった制度面の理解も欠かせません。
本記事では、インドネシアの金(ゴールド)の生産量や市場の特徴、代表的な買取業者、さらに事業を始めるうえでの懸念点までをまとめて解説します。市場の全体像を把握したい方はぜひ参考にしてください。
円表記は2026年4月23日のレート(1ルピア=0.0092円)で換算したものです。
インドネシアの金の生産量

インドネシアは、金の生産量が多い国の一つです。
米国地質調査所(USGS)の国立鉱物情報センターが公表している「Mineral commodity summaries 2026」によると、2025年のインドネシアの金生産量は推定90トンでした。これは、南アフリカと並び世界11位です。また、金の埋蔵量は3,600トンで、世界4位となっています。
生産量が多くても埋蔵量が少なければすぐに採掘し尽くしてしまうため、産業として持続可能性があるとはいえません。
その点で、インドネシアは生産量だけでなく埋蔵量も多いことから、金の関連産業は非常に面白いビジネス分野の一つだといえます。そこに目をつけた日系企業がこちらで説明されているようにすでに何社かインドネシアに進出しています。
- 参考:National Minerals Information Center「Mineral commodity summaries 2026|P91 Gold」
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インドネシアの金の生産量は世界で何位ですか?
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2025年時点でインドネシアの金生産量は約90トンで、南アフリカと並び世界11位です。また、金の埋蔵量は約3,600トンで世界4位となっており、生産量と埋蔵量の両面で存在感のある国です。
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インドネシアではなぜ金投資が人気なのですか?
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インドネシアでは伝統的に貯金の代わりに金を保有する文化があり、資産を守る手段として広く利用されています。近年はスマートフォンで少額から購入できるサービスも普及し、若年層を中心に金投資への関心が高まっています。
インドネシアの金鉱山
インドネシアを代表する金鉱山の一つが、Grasberg(グラスベルグ)鉱山です。ニューギニア島の中部パプア州にあるグラスベルグ鉱山は、インドネシア政府と州政府、アメリカに本社を置く鉱業会社「フリーポート・マクモラン」によって運営されています。
同鉱山は、高い生産能力を持つ世界最大規模の粉砕・濃縮施設が強みです。その一方で、採掘活動で発生する酸性流出物が川に流れ込み、環境破壊をもたらすことが以前から問題となっており、採掘活動と環境への配慮との板挟み状況が続いています。
グラスベルグ鉱山のほかにも、スンバワ島のBatu Hijau(バトゥ・ヒジャウ)鉱山や北マルク州のHalmahera(ハルマヘラ)島にあるKencana(クンチャナ)鉱山など、インドネシアには大規模な鉱山がいくつもあります。
インドネシアの金関連ビジネスを検討する際は、現地の流通状況や商習慣を実際に確認することも重要です。弊社では現地視察のアレンジや企業訪問の調整をサポートしています。インドネシア現地視察支援サービスの詳細は、こちらをご覧ください。
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インドネシアの金関連企業にはどのような会社がありますか?
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インドネシアの金関連企業には、採掘から精錬までを担う国有企業のAntamや、金製品・ジュエリーで知られるUBS Goldなどがあります。また、金の採掘ではFreeport Indonesia、製品分野ではHartadinata Abadiなど、複数の企業がそれぞれの分野で事業を展開しています。
必要な情報が見つからない方は、下記のサイト内検索を活用してください。
インドネシアの金投資事情
インドネシアでは以前から貯金の代わりに金を持つなど、金で投資を行う習慣が浸透していました。最近はオンラインで少額から金を購入できるサービスも増え、金投資がより気軽に始められるようになっています。
2023年12月には、Bank Syariah Indonesia(インドネシア・シャリア銀行)が、同銀行の金事業の成長率が前年比21.4%となったことを発表しました。取引の約47.5%がミレニアル世代によるもので、若者の金投資への関心の高まりがうかがえます。
世界で金取引価格が上がっていることに加えて、金の一般需要が安定して高いことなどから、同銀行は今後も金事業は伸びるだろうと予測しています。
こうした流れを受けて、インドネシアでは金を金融サービスとして扱う動きも進んでいます。2025年には、銀行を通じて金の預け入れや取引ができる「金銀行(ゴールドバンキング)」サービスが複数の銀行で始まりました。
これは、これまで個人が保有してきた金資産を金融システムに取り込み、資金循環を促すことを目的とした取り組みです。政府は金の国内資源を有効活用しつつ、投資手段の多様化や金融サービスへのアクセスの改善につなげる狙いもあるとされています。
- 参考:Voice Of Indonesia「BSI Catat Pertumbuhan Bisnis Emas 21,38 Persen, Mayoritas Disumbang Generasi Milenial」
カジュアルにインドネシア進出を試した小売企業様の事例
インドネシア進出は、調べれば調べるほど、そのハードルの高さに頭を抱える方が少なくありませんが、もっとカジュアルに進出する方法もあります。
- 月額5万円でインドネシア人をフルタイムで雇用し、ドラッグストアやショッピングモールでの市場調査、競合商品の価格調査、現地消費者へのインタビューを実施。市場性を確認した上で、正式なインドネシア進出を決定した。(化粧品企業様)
- 営業経験のあるインドネシア人を2名チームで雇用し、スポーツジムや病院、リハビリ施設などへの営業活動を実施。販売代理店候補の開拓や市場ニーズを調査し、調査後に販売体制を構築した。(健康器具メーカー様)
- EC運営経験のあるインドネシア人チームを雇用し、現地ECモールへの出品やSNSを活用したテストマーケティングを実施。売れ筋商品やターゲット層を分析し、本格的な販売開始につなげた。(総合雑貨メーカー様)
上記のように、法人を設立しなくてもカジュアルにインドネシアに進出している企業様はいます。小売関連のビジネスであれば、貴社でもそれが可能です。
インドネシアの主要な金関連企業
インドネシアには、金の採掘、精錬、販売などを手がける企業が複数あります。以下では、代表例を紹介します。
採掘から精錬・販売までを担う国営鉱業会社Antam

インドネシアの金産業を語るうえで欠かせないのが、国営鉱業会社アンタムです。社名は「Aneka Tambang(アネカ・タンバン:さまざまな鉱山)」に由来し、1968年に複数の鉱業会社が統合して設立されました。ニッケルやボーキサイトなども扱う総合鉱業企業ですが、金の分野でも大きな存在感を持っています。
アンタムの特徴は、金の採掘から精錬までを自社グループで担っている点です。
西ジャワ州のPongkor(ポンコール)鉱山やバンテン州のCibaliung(チバリウン)鉱山などで採掘された金は、同社の貴金属精錬所Logam Mulia(ロガム・ムリア)で精錬されます。ここで生産された純金には、純度99.99%を示す「999.9」の表示が付され、インドネシア国内で高い信頼を得ています。
【補足】
「ロガム・ムリア」は、アンタムの貴金属ブランド名にもなっています。
アンタムの金地金は、国営企業ならではの知名度に加え、ブランドとしての信頼感も強みです。
インドネシアでは投資用の金としてアンタムブランドを選ぶ人も多く、サイズ展開の多さや公式販売店の存在も支持される理由の一つです。さらに、海外でも通用する評価や証明が重視される場面では、アンタムのブランド力が優位に働くことがあります。
アンタムは、金関連製品の展開にも取り組んでいます。近年は文化遺産や地域性をモチーフにした金・銀製品を発売するなど、単なる素材供給にとどまらず、付加価値の高い商品展開にも力を入れています。
日本企業との提携実績もあり、インドネシア国内だけでなく海外市場への展開も視野に入れている企業です。
なお、インドネシアにおける金の採掘分野では、インドネシア政府が過半出資するFreeport Indonesiaも最大手として挙げられます。同社は世界有数の規模を誇るグラスベルグ鉱山を運営しています。
金製品で広く流通するブランドUntung Bersama Sejahtera(UBS Gold)
UBS Goldは、インドネシアで広く知られる民間の金関連企業です。
特に金製品やジュエリー分野で知名度が高く、一般消費者にとって身近なブランドとして定着しています。アンタムが採掘・精錬を含む上流工程にも関わるのに対し、UBS Goldは主に加工・製品化や流通の面で存在感を持つ企業といえます。
UBS Goldの強みは、インドネシア国内市場での購入しやすさです。
アンタムと並んで国内でよく知られる金ブランドであり、ECプラットフォームや小売店などを通じて比較的手軽に入手しやすい点が特徴です。そのため、投資目的だけでなく、贈答用や個人の資産保有の一環として購入されるケースもあります。
一方で、ブランドの位置づけには違いがあります。アンタムは国営企業として、採掘から精錬までの一貫性や国際的な認知を強みとするのに対し、UBS Goldは国内市場での流通のしやすさや身近さが魅力です。証明書や販売チャネルの面でも違いがあるため、どちらが適しているかは、購入者が重視するポイントによって変わります。
インドネシアの金製品市場では、UBS Gold以外にも複数の企業やブランドが展開しています。例えばHartadinata Abadi(ハルタディナタ・アバディ)は「EmasKITA(ウマス・キタ:私たちの金)」などのブランドで知られ、投資用から装飾用までさまざまな金製品を取り扱っています。
このようにインドネシアでは、複数の企業がそれぞれに特徴的な金製品を販売しています。これらは投資用や贈答用として、インドネシア人にとって身近な選択肢となっています。
インドネシア進出の可否を判断する前に、現地の競合他社についてや市場規模、消費者の好みなどについて把握しておきたいという方は、一度こちらからお問い合わせください。簡単なリサーチから大規模な市場調査まで、目的に合ったサービスをご提案いたします。
― ビジネス最前線の声
ジャカルタの金買取業者が集まるスポット
インドネシアでは、中間所得層以上が訪れるエリアやショッピングモールに金の買取業者が集まっている傾向にあります。そこでここでは、ジャカルタの金買取業者が集まるスポットを紹介します。
Blok M

再開発が進み、若者に人気のトレンド発信地として認知されるようになった南ジャカルタ市のBlok M(ブロックM)は、古くから、金、宝石、ジュエリーなどの買取業者が集まる地域としても知られています。
なかでも、ショッピングモールBlok M Square(ブロックM・スクエア)には、金の買取業者が集まるPusat Emas(プサット・ウマス:金センター)というエリアがあります。ここでは10近い買取業者が、30年以上に渡って営業しています。
また、ブロックM・スクエアの周辺のショッピングモール内や通り沿いにも、金の買取業者が多数出店しています。
Cikini Gold Center
Cikini Gold Center(チキニ・ゴールド・センター)は、1962年に設立された金を売買するためのショッピングモールです。金や宝石、ジュエリーのショッピングモールとしてはジャカルタ最大規模で、先ほどのブロックMと比べると富裕層をターゲットにしたハイエンドな店が多くあります。
なかでも、Toko Emas Agung(トコ・ウマス・アグン)は、1986年から営業している金業界の有名店です。アンタムの認定証が付いた上質な金を売っていることに定評があり、買い取りも高値でしてくれると評判です。
Pusat Emas Senen
インドネシアの市場は食料品や日用品など安価な商品を取り扱っていることが多いですが、中には金の取り扱いがある市場もあります。
中央ジャカルタに位置するPasar Senen(スネン市場)周辺には、金を売買できる店舗が多く営業しており、このエリアはPusat Emas Senen(プサット・ウマス・スネン:スネン金センター)と呼ばれています。
先ほどのチキニ・ゴールド・センターと違い、スネン市場の店舗は金の認定証が不要なため、認定証のない金を売りたい人からの需要があります。
幅広い層の顧客が集まるブロックM・スクエア、富裕層が集まるチキニ・ゴールド・センター、認定証のない金も扱うスネン市場など、ひとまとめに金の買取業者といっても、それぞれの特徴があることがわかります。
インドネシアで金事業を始める際の懸念点
インドネシアは金の生産量と埋蔵量が多く、しかも国民の所得が上がっていることから、金に焦点を当てたビジネスへの将来性が感じられます。ただ、インドネシアで外資法人がビジネスを始めるのにはいくつかのハードルがあります。
その一つが、多額の資本金が必要となることです。外資法人としてインドネシアで事業を始める場合、最低25億ルピア(約2,300万円)の資本金が必要となり、資本力のある企業でなければ設立は現実的ではありません。
また、こちらにもある通り、金を扱うには1つのKBLI(事業コード)では足りないというのがポイントです。外資企業は原則、KBLIごとに100億ルピア(約9,200万円)超の投資が求められるため、複数のKBLIが必要な事業ではこの額が高くなる傾向があるという点が、ビジネスを始める際の障壁となっています。
インドネシアでの事業開始には、法人設立やライセンス確認など事前準備が欠かせません。法人設立の流れや注意点を知りたい方は、こちらから資料をダウンロードしてみてください。
インドネシアの金ビジネスに興味がある方へ
経済成長が進むインドネシアにおいて、金を扱う事業は非常に魅力的です。金の買取業者はもちろん、所得が上がり投資に興味を持つ人が増えれば、資産を金に換えたい人向けの金融サービスなども需要が高まってくるでしょう。
ただ、インドネシアで金を取り扱うビジネスを始めたいと思っても、資本金の高さや設立手続きの複雑さなどから、ハードルを感じる人は少なくありません。その点についてまとめたこちらの記事を、ぜひご一読いただければと思います。
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