インドネシアの人口ピラミッドと若者世代のライフスタイル

公開
2022/07/17
更新
2022/08/06

インドネシアは世界第4位である2億7,000万の人口を有し、今まさに経済成長真っただ中の国です。こちらの記事では、そんなインドネシアの人口ピラミッドや人口推移をチェックし、経済への影響や市場としてのポテンシャルについて見ていきます。

インドネシアの人口ピラミッド・人口推移

日本とインドネシアの人口ピラミッドの比較

一般的に、人口ピラミッドは経済成長に伴い、富士山型(ピラミッド型)、つりがね型、そしてつぼ型に移行するとされています。

日本の人口ピラミッドの変化

出典:厚生労働省「人口ピラミッドの変化

日本の人口ピラミッドはつぼ型に移行して久しく、将来的にはさらに高齢者の割合が増えて細長い「逆富士山型」になると予想されています。総人口に占める生産年齢人口(15歳~64歳)の割合は2020年現在で59.1%。約7,400万人となっています。

一方、インドネシアの人口ピラミッドはふっくらした富士山型で、つりがね型の一歩手前。まだまだ若者のボリュームが大きいのが特徴です。生産年齢人口は2022年1月現在総人口の70.72%で、約1億9,000万人います。

インドネシアの人口ピラミッド2020年

出典:PopulationPyramid.net「インドネシアの人口ピラミッド2020年

インドネシアの人口推移

インドネシアの人口は、増え続けています。1980年には約1億4,700万人でしたが、2020年には2億7,350万人になり、2030年代には3億人を突破すると見込まれています。予想によると、インドネシアの人口のピークは2065年頃で、約3億3,700万人に達するとされています。

インドネシアの人口推移

出典:NNA ASIAアジア経済ニュース「20年の人口統計、2億7000万人超

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インドネシアの人口ボーナス期と将来の展望

インドネシアの人口ボーナス期は2030年代まで

インドネシアは現在、総人口に占める生産年齢人口が高齢者や子どもを上回る、いわゆる「人口ボーナス期」にあります。定義によってやや異なるものの、インドネシアの「人口ボーナス期」は2030年代~2040年代まで続くとされています。

出典:JETRO「人口ボーナス期で見る有望市場は

人口ボーナス期のインドネシアの課題

人口ボーナス期には経済が発展しやすく、社会インフラが整い、消費も活性化しやすいと言われます。人口ボーナス期が少なくともあと10年程度は続くと予想されるインドネシアは、東南アジアにおいては最も魅力的な市場の一つであり続けるでしょう。

一方で、「高い失業率が社会情勢を不安定にする可能性がある」というマイナス面もあります。インドネシアの失業率は2021年8月時点で6.49%、都市部に限定すると8.32%と、かなり高くなっています。

出典:JETRO「8月の失業率、前年比で回復も2月時点からは悪化(インドネシア)

とはいえ、失業率が高いということは求職者が多いということでもあり、「労働市場としてのポテンシャルがある」と言い換えることもできます。また、インドネシアの首都ジャカルタは、中国の上海やタイのバンコク、インドのニューデリーに比べてまだ賃金が安いというのも、注目したいポイントです。

出典:大和総研「ポスト・チャイナとしてのインドネシア

今後は人口増加が鈍り、生産年齢人口が総人口に占める割合が徐々に減っていくことを考えると、インドネシアとしては、経済発展を労働集約型産業に頼っている現状からの脱却を目指す必要があります。

産業の高度化やデジタル化と同時に、労働力の質を向上させることも課題で、日本からインドネシアに進出する企業にも影響していくことでしょう。

インドネシアの若者世代のライフスタイル

インドネシアにおける世代区分

続いて、総人口に占める割合が高く、労働と消費の主役である若者世代を中心に、インドネシア人のライフスタイルや消費行動の傾向を見ていきます。

まず、各世代の名称の定義から確認しましょう。

  • X世代 :1965年~1980年生まれ(2022年現在42歳~57歳)
  • Y世代 / ミレニアル世代:1981年~1996年生まれ(2022年現在26歳~41歳)
  • Z世代:1997年~2012年生まれ(2022年現在10歳~25歳)

各世代の分け方は定義する人によってやや異なり、「Y世代(ジェネレーションY)」と「ミレニアル世代」を区別する場合もありますが、インドネシアでは上記のように、両者を同じ世代として扱うのが一般的です。

2020年の国勢調査によると、インドネシアのX世代は5,865万人で総人口比21.88%、Y世代は6,938万人で総人口比25.87%、Z世代は7,549万人で総人口比27.94%となっています。

出典:Kompas.com「Generasi Z dan Milenial Dominasi Jumlah Penduduk Indonesia(インドネシアにおけるZ世代とミレニアル世代の人口比)

インドネシアの若年世代の価値観とライフスタイル

一般的に語られる各世代の特徴的な性格やライフスタイルは、インドネシアでも日本でもあまり差がありません。

一方で、購買志向については、インドネシア人と日本人では傾向が異なる部分もあります。両国の若者の購買志向について簡単にまとめると、以下のようになります。

X世代(2022年現在42歳~57歳)

日本のX世代は「コスパ」を重視した慎重な消費行動が特徴です。一方インドネシアでは、消費行動が社会的・経済的なステータスを表すこともあり、「良い物=高い」という認識がまだ強く、高級なモノへのあこがれや執着が比較的強いと言えます。

Y世代(2022年現在26歳~41歳)

日本のY世代は「モノ消費からコト消費」へと価値観が変化しています。インドネシアも同じで、特に海外の文化に対し強いあこがれを持ち、実際に海外旅行をする人もたくさんいます。情報収集には主にインターネットを用い、口コミやレビューを重視した購買行動が特徴だというのも両国のY世代の似ている点です。

Z世代(2022年現在10歳~25歳)

日本のZ世代はY世代と同じ特徴を多く有しますが、より「物欲が弱く貯蓄好き」「シェアリングエコノミーに親しんでいる」とされることが多いようです。インドネシアにおいても古着が人気となったり、サブスクサービスが登場したりと「シェア」することに対する関心が高まっていますが、まだ部分的で日本ほどは普及していません。経済成長とテクノロジーの発達の影響を強く受けているインドネシアのZ世代は、節約家が多いと言われるY世代に対し、購買意欲が高いのが特徴です。

出典:KATADATA.co.id「Inilah Perbedaan Generasi X, Y, Z dengan Dua Generasi Lainnya(X、Y、Z世代と他の2つの世代の違いはこれ)
KATADATA.co.id「Generasi Milenial dan Peranannya dalam Perekonomian Indonesia(インドネシア経済の中でミレニアル世代が果たす役割)

インドネシア若年世代にとってのSNSと日本文化

インドネシアの若者世代とSNS

インドネシアの通信情報省の調べによると、2021年に「使っている」と答えた人が多いSNSは、WhatsApp、LINEなどのチャットアプリを除くと、多い順にFacebook、YouTube、Instagram、TikTok、Twitterとなっています。最近では特に、InstagramとTikTokが流行の発信地として注目されています。

インドネシア人が使っているSNS

出典:DataIndonesia.id「WhatsApp Rajanya Media Sosial di Indonesia pada 2021(2021年、WhatsAppがインドネシアでソーシャルメディアの王になった)

Instagramでは「セレブグラム(selebgram)」と呼ばれるセレブなインスタグラマーが、インフルエンサーとして人気です。インドネシア人はたいへんセレブ好きで、テレビ番組も、セレブの日常を紹介する番組や、セレブのトーク番組などがよく放送されています。

TikTokは特に若者の間で流行っており、求人や宣伝に使う企業も出てきました。誰かが投稿したダンス動画と同じものを作って投稿するムーブメントが盛んで、公園やレジャースポットに行くと、TikTok用と思われるダンス動画を撮影している若者グループをよく目にします。このムーブメントは、「パルゴイ(pargoy)」呼ばれています。

インドネシアの若者世代と日本文化

インドネシア人にとって日本文化と言えば、X世代までは主に漫画やアニメでした。もちろん、漫画やアニメはY世代やZ世代にも人気ですが、若者文化、伝統文化、食文化、観光地など、興味関心は多様化しています。

背景には、インドネシアに進出する日本企業、とりわけ日本の外食チェーンが増えて日本の食に関する認知が進んだことや、日本文化体験や両国の交流を目的としたイベントが盛んに開催されていることが挙げられそうです。

インドネシア人の日本ブランドに対する信頼は厚く、売られているものが日本に関係するかどうかに関わらず、日本語、あるいは日本語をまねた店名の小売店や飲食店をよく見かけます。

まとめ

インドネシアは、世界第4位の人口を有する国です。そして、ここまででご紹介した通り、若者の割合が高く、まだまだ人口が増えていくことが予想されます。比較的安い労働力が豊富だという点でも、購買意欲の高い世代の人口が多いという点でも、海外への進出を考える日本企業にとって、魅力的な国の一つと言えます。

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