インドネシアの平均年齢は何歳?日本との違いと若い人口構成の理由を解説
- 公開
- 2022/08/03
- 更新
- 2026/08/03
- この記事は約8分58秒で読めます。
インドネシアの平均年齢は約33歳とされており、日本の約49歳と比べて15歳以上若い人口構成となっています。
この違いは単なる数字の差ではなく、社会や経済のあり方にも大きな影響を与えています。インドネシアでは若い世代の割合が高く、消費や働き手の中心も若年層です。その背景には、出生数の多さや結婚・出産のタイミングの違いなどがあります。
本記事では、インドネシアの平均年齢の実態を日本と比較しながら、なぜ若い国と言われるのか、その理由や近年の変化について解説します。
インドネシアの平均年齢は約33歳
インドネシアは「平均年齢が若い国」とよく言われます。BPS(中央統計庁)のデータからみると、2026年の年齢中央値は約32.3歳です。平均年齢は公表されていないものの、統計から33歳程度と考えられます。
一方の日本は、平均年齢が約49歳、中央値が約50歳とされており、インドネシアと比べて15歳以上の差があります。指標の違いには注意が必要ですが、両国の人口構成に大きな開きがあることは明らかです。
ジャカルタの街中を歩いてみると、出会うのは若者ばかりという印象を受けます。コンビニやスーパーの店員、マンションやオフィスビルの清掃スタッフなども若い世代が多く、日本から初めて訪れるとその違いに驚く方も多いでしょう。
このように「若い国」であるインドネシアは、現在も人口が増加していますが、その伸び率は徐々に鈍化しています。年齢の中央値も徐々に上がっており、今後は年齢構成が少しずつ変化していくでしょう。それでも、日本と比べると当面は若い人口構成が続くと考えられます。
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【補足】
インドネシアの公的統計では「平均年齢」ではなく年齢階級別の人口や「年齢中央値(人口の真ん中の年齢)」が用いられるため、本記事でも平均年齢の代わりに中央値を紹介しています。
- 参考:
BPS「Jumlah Penduduk Menurut Kelompok Umur dan Jenis Kelamin, 2026」
総務省統計局「人口推計(2023年(令和5年)10月1日現在)|第1表 年齢(各歳)、男女別人口及び人口性比―総人口、日本人人口」
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インドネシアの平均年齢は何歳ですか?
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インドネシアの平均年齢が公的に直接示されることは少ないですが、年齢階級別人口から推計すると、2026年時点で33歳前後と考えられます。年齢中央値も32歳前後で、日本(約49歳)と比べて非常に若い人口構成となっています。
若年人口が多い社会構造と背景
前述のとおり、インドネシアは、日本と比べて人口構成が若い国です。BPS(中央統計庁)の年齢階級別人口からみても、人口の中心は30代前半にあり、日本とは大きく異なる年齢構成となっています。
では、なぜインドネシアでは若年人口が多いのでしょうか。ここでは、出生の動向や結婚・出産をめぐる社会背景、近年の変化を踏まえながら、その理由をみていきます。
出生数が多く、若い世代の層が厚い
合計特殊出生率は約2
インドネシアの人口構成が若い大きな理由の一つは、長年にわたり出生数が比較的多かったことです。子どもや若者の人口が厚いため、国全体の年齢構成も若くなりやすい傾向があります。
かつてのインドネシアでは、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率が高く、1970年代には5人を超える水準にありました。その後は低下が続き、近年は2.0に近づいていますが、日本と比べるとなお高い水準です。
都市部でも兄弟姉妹が3人程度いる家庭は珍しくなく、こうした家族構成の違いが人口の若さにもつながっています。
家族計画政策で出生率が低下
インドネシア政府は、急速な人口増加に対応するため、1970年頃から家族計画政策を進めてきました。避妊手段へのアクセス拡大や、医療機関・地域コミュニティを通じた啓発活動などが継続的に行われてきた結果、合計特殊出生率は長期的に大きく低下しています。
もっとも、出生率の低下は一気に進んだわけではなく、地域差や経済状況、教育水準などの影響も受けながら、徐々に進んできました。つまり、インドネシアは今も「子どもが多い国」という印象を持たれやすい一方で、実際には少しずつ少子化の方向にも進んでいるといえます。
ちなみに、日本の2024年の合計特殊出生率は1.15でした。
- 参考:
BPS「Angka Kelahiran Total / Total Fertility Rate (TFR) Menurut Provinsi, 1971-2020」
厚生労働省「図1-3-2 出生数と合計特殊出生率の推移」
「結婚・出産が当たり前」という伝統的な価値観
女性の平均初婚年齢は約21歳
これまでインドネシアでは、「大人になれば結婚するのが自然」「家庭を持って一人前」といった考え方が比較的広く共有されてきました。特に女性については、地域によって今なお結婚や出産を重視する社会的な期待が根強く残っています。
こうした背景から、インドネシアでは若いうちに結婚し、子どもを持つことが一般的と考えられてきた面があります。もちろん地域差や個人差はありますが、この傾向は出生数の多さや人口構成の若さにもつながっています。
BPSの統計によると、2024年のインドネシア人女性の平均初婚年齢は、21歳台です。男性は23歳前後、全体では22歳前後とされています。日本人の平均初婚年齢(30歳前後)と比べると、非常に差があることがわかります。
結婚年齢の上昇
一方で、近年は若者の結婚に対する意識にも変化が見られます。宗教や慣習の影響から結婚が当然と考えられてきたインドネシアにおいても、若年層の結婚は減少傾向にあります。特に都市部では、高学歴化や就業機会の拡大に伴い、結婚や出産を急がない若者も増えています。
BPSのデータによると、2025年時点で16~30歳の若者のうち未婚者は71.0%に達し、既婚者は27.9%に留まっています。2020年と比較すると、既婚者の割合は減少し、未婚者は一貫して増加しており、若者の晩婚化・未婚化が進んでいることが伺えます。
その背景には、最低結婚年齢の引き上げといった制度面の変化に加え、生活コストの上昇や雇用の不安定さなどの経済的要因があります。また、教育水準の向上やキャリア志向の強まりにより、結婚よりも学業や仕事を優先する若者が増えていることも影響しています。
こうした変化により、従来の価値観は残りつつも、若者が結婚のタイミングを主体的に選ぶ傾向が強まっています。
- 参考:
BPS
「Usia Perempuan Indonesia ketika Pernikahan Pertama」
「Statistik Pemuda Indonesia 2024 P.273-274」
KOMPAS「Tren Penurunan Perkawinan di Kalangan Anak Muda」
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なぜインドネシアは平均年齢が若いのですか?
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主な理由は、出生率が比較的高く若年人口の層が厚いことに加え、結婚・出産の年齢が若いことです。さらに、近年は出生率が低下しているものの、人口全体としては若い世代の割合が大きいため、平均年齢も低く保たれています。
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若い人口構成がもたらすビジネス機会
労働力が豊富
インドネシアの若い人口構成は、単に「平均年齢が若い」というだけでなく、消費市場と労働市場の両面で大きな意味を持ちます。
BPSは、インドネシアが2012年から「人口ボーナス期」に入り、特に2020年から2030年ごろがその好機にあたると説明しています。つまり、まさに今が、生産年齢人口が子どもと高齢者の合計を大きく上回り、働き手、事業者、消費者の層が厚くなりやすい時期ということになります。
実際、2024年のインドネシアの若者人口は6,422万人で、総人口の約2割を占めています。しかも、その60.7%は都市部に住んでおり、高校・職業高校卒が40.9%、大学まで修了した若者も11.4%います。
若い世代が一定規模で都市に集まり、教育水準も少しずつ上がっていることは、外食、小売、教育、ヘルスケア、住宅、モビリティ、デジタルサービスなど幅広い分野で需要が育ちやすいことを意味します。
デジタルネイティブ層の拡大
加えて、デジタル市場の拡大も見逃せません。通信デジタル省によると、2024年初め時点でインドネシアのインターネット利用者は2億2,160万人で、普及率は79.5%に達しています。
若年層が厚い国でインターネット接続が広がることは、SNS起点の購買、EC、オンライン金融、配車・配送、コンテンツ消費の伸びにつながります。スマートフォンの普及率の高さもあり、インドネシアでは近年、電子マネー、デジタル金融サービス、EC、配車アプリなどの新しいサービスが急激に浸透しています。
日本企業にとっても、若年層向けブランドやデジタル販路を育てやすい環境といえるでしょう。
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若年人口の多さがもたらす課題とリスク
失業率の高さ
もっとも、若年人口が多いことが自動的に成長へつながるわけではありません。
人口ボーナスを実際の経済成長に結びつけるには、教育、雇用、技能形成が追いつくことが前提になります。BPSも、生産年齢人口の厚みは大きな可能性である一方、それを発展や成長に結びつける政策対応が重要だと指摘しています。
特に課題として大きいのが、若年層の雇用です。2025年のデータでは、失業率全体は4.8%でしたが、年齢別にみると15~19歳が23.3%、20~24歳が14.4%、25~29歳が6.7%と、若い世代ほど失業率が高くなっています。
次に紹介するように、失業率の高さには教育機会の格差も関係しており、自社のニーズに合う人を直ちに集めることが難しいケースもあります。また、失業率の高さが社会的な不安定さにつながる可能性があることも、リスクの一つといえます。
- 参考:BPS
「Analisis Profil Penduduk Indonesia」
「Unemployment rate was 4.76 percent. The average wage of employees was 3.09 million rupiah.」
教育・スキルのミスマッチ
さらにBPSは2025年の分析で、若年就業者の3分の1超で教育と仕事のミスマッチがみられると指摘しています。地理的な条件や経済的な事情などから、就職するために十分な教育を受けられていない若者も多く、労働できる層が厚いのに、業界によっては人手が足りないという事態になっているのです。
そのため、企業側から見ると、若い働き手は豊富でも、即戦力人材の確保や定着、実務スキルの底上げには別途コストがかかる可能性があります。
若い国であることは確かに強みですが、その強みを活かせるかどうかは、雇用吸収力と人材育成の進み方に左右されるといえるでしょう。
インドネシア市場は魅力がある一方で、現地特有の課題も多く存在します。リスクも考慮した進出方法やパートナー選定について検討したい方は、ぜひこちらのビジネスマッチングサービスをご利用ください。
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インドネシアと日本の平均年齢・平均寿命の違いは何ですか?
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インドネシアの平均年齢は33歳前後、日本は49歳前後で、15年以上の差があります。また平均寿命も、インドネシアが約74歳、日本が男性約81歳・女性約87歳と、日本の方が大きく上回っています。両国の人口構造や医療環境の違いが背景にあります。
【補足】インドネシアの平均寿命
平均寿命は74歳
平均年齢に加えて、平均寿命を見ても、インドネシアと日本の間には差があります。
BPSによると、インドネシアの2024年の出生時平均余命は74.2歳でした。2023年は73.9歳で、近年は伸びが続いています。
一方、日本の厚生労働省によると、2023年の平均寿命は男性81.1歳、女性87.1歳でした。日本は依然として世界でも平均寿命が高い国の一つであり、両国を比べると男女ともに大きな開きがあります。
平均寿命を延ばすための課題
医療の質とアクセスの問題
この差の背景としては、まず医療へのアクセスと医療体制の違いが挙げられます。インドネシアではJKN(公的医療保険)の加入拡大が進み、2024年6月時点の加入率は96.8%に達していますが、保険料滞納などで実際は制度を利用していないノンアクティブな加入者が多いという問題があります。
また、地域による医療機関の偏在や、医療サービスの質・利用しやすさにも、なお課題があります。地理的・経済的事情以外にも、中高年層を中心に病院に行く習慣がない人も多くいます。
生活習慣の問題
生活習慣病による健康リスクも無視できません。
まず、学校や家庭で健康について教えてもらった経験がない人が多く、多くの大人は「塩分や油分の取り過ぎは良くない」「食事は栄養バランスが大切」「歯磨きをしないと虫歯になる」といったごく基本的なことを知らないか、知っていても意識が希薄です。
加えて、高い喫煙率も問題です。インドネシアでは15歳以上の28.7%、男性に限れば70%以上が喫煙者といわれています。
ただ、近年はジャカルタを中心に健康志向の人も増えています。政府の啓発などの影響で健康に関する知識を持った層が育っているのも、理由の一つでしょう。加えて、経済発展に伴い、「健康のためにお金を使える人が増えた」という点も一因です。
- 参考:
BPS「Persentase Penduduk Berumur 15 Tahun ke Atas yang Merokok Tembakau selama Sebulan Terakhir Menurut Provinsi (Persen), 2025」
RRI「Indonesia Peringkat Satu Pria Perokok Tertinggi Dunia」
「若い国」の意味を理解することが重要
インドネシアの平均年齢は約33歳と、日本より15歳以上若い水準にあり、若年層の厚い人口構成が特徴です。
この背景には、比較的高い出生率や早い結婚・出産の傾向があり、近年は晩婚化や少子化の動きも見られます。
若い人口は市場の拡大や労働力の面で大きな可能性を持つ一方、雇用や教育の課題も伴います。「若い国」であることがビジネス面で「チャンス」であることは間違いありませんが、正しく理解し戦略に活かすことが重要です。
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