インドネシアの富裕層の実態(生活・年収・人数・価値観など)

公開
2022/08/25
更新
2024/09/16
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著しい経済成長を続けるインドネシアでは、富裕層の数が急増しています。

数は日本と比較してまだまだ少ないですが、富裕層や超富裕層の増加率は日本のそれを大きく超えています。例えば、2016年から2021年の富裕層の増加率で見ると、日本では10%だったのに対して、インドネシアでは50%という結果でした。

インドネシアには相続税がないので、富める者はますます富める構造になっています。それが1%の富裕層が46.6%の富を持つなど、貧富の格差を拡げてしまっている一因になっていることは間違いありません。

下記ではそういったインドネシアの富裕層・超富裕層の実態を具体的に見ていきます。

インドネシアの富裕層・超富裕層の人数と割合

ロンドンを拠点とするコンサルティング会社ナイトフランクの2022年の調査レポートによると、インドネシアと日本の富裕層・超富裕層の人数は以下の表の通りです。

※この調査における「富裕層」「超富裕層」とは、以下のような個人を指します。

  • 富裕層:資産が100万米ドル(約1億4千万円)相当以上
  • 超富裕層:資産が3千万米ドル(約40億6千万円)相当以上

富裕層の人数 / 総人口に占める割合

2016年2021年2026年(予測)
日本3,577,670 人 / 約2.9%3,944,073人 / 約3.2%4,651,963人 / 約3.8%
インドネシア54,719人 / 約0.02% 82,012人 / 約0.03%134,015人 / 約0.05%

超富裕層の人数 / 総人口に占める割合

2016年2021年2026年(予測)
日本25,075人 / 約0.02%31,516人 / 約0.03%32,322人 / 約0.03%
インドネシア832人 / 約0.0003%1,403人 / 約0.0005%1,810人 / 約0.0007%

なお、富裕層・超富裕層の人数が世界で最も多いのはアメリカで、2位が中国、そして3位が日本です。その日本と比べるとインドネシアの富裕層の数は48分の1、超富裕層は22分の1で、総人口に占める割合もそれぞれ2桁の違いがあります(2021年)。

出典1:Night Frank「THE WEALTH REPORT 2022」
出典2:KOMPAS.com「Dalam Lima Tahun, Jumlah Orang Kaya Indonesia Melonjak 63 Persen」

インドネシアの富裕層の増加率

同じナイトフランクの調査によると、日本とインドネシアの「富裕層」および「超富裕層」の増加率は、以下の表のようになっています。

富裕層の増加率

2016 – 2021年2021‐2026年(予測)
日本10%18%
インドネシア50%63%

超富裕層の増加率

2016 – 2021年2021‐2026年(予測)
日本26%3%
インドネシア69%29%

例えば2021年から2026年の5年間の富裕層の増加率予測を見てみると、世界平均は52.3%です。これに比べてインドネシアは63%なので、富裕層が「急増」する予測となっていることがわかります。超富裕層の増加率も、世界平均の28.4%をわずかに上回ると予測されています。

東南アジア全体を見てみると、2026年までの5年間で予測されるインドネシアの富裕層の増加率は、マレーシアの86%、フィリピンの79%に次いで3番目に高い数字となっています。日本も増えてはいるものの、インドネシアとは比べ物になりません。

インドネシアの富裕層の特徴

インドネシアの富裕層には「財閥企業の華人経営者」が多い

インドネシアの富裕層には、どのような特徴があるのでしょうか。「世界長者番付」で有名なアメリカのフォーブス誌による2022年の「インドネシアで最も裕福な人ベスト10」を見てみると、以下のようなことが言えます。

まず、10人中6人は親が立ち上げた会社を引き継ぎ、成長させることで富を築いた人です。このパターンの経営者は、家族、特に兄弟で会社を共同経営している例が多くなっています。

また、10人のうち、4位のスリ・プラカシュ・ロヒア(インド出身)と6位のハイルル・タンジュン(ジャカルタ出身のパダン人)以外の8人はチャイニーズ・インドネシアン(華人)です。

インドネシアの総人口に占める華人の割合は約3%(※)とごくわずかですが、歴史的な背景もあって経済力が強い人が多く、国内の財閥系企業のほとんどが華人創業の企業です。財閥とまではいかなくても、企業の経営者や要職者に華人が多いことは、ビジネスでインドネシアを訪れれば実感できるでしょう。

また街では、高級ショッピングモールや高級レストランに足を運べば、他の場所に比べて明らかに東アジア系の顔立ちの人が多いことに気づきます。

インドネシアの総人口に占める華人の割合を正確に把握することは困難で、はっきりとはわかりません。2010年の国勢調査によると1.2%ですが、実際はそれよりも多いと推定されています。

インドネシアで最も裕福な人ベスト10(2022)

それではランキングをご覧ください。

1位:Robert Budi Hartono dan Michael Bambang Hartono
(ロバート・ブディ・ハルトノとマイケル・バンバン・ハルトノ兄弟)

※推定資産:197億ドル(約2兆7千億円)

ハルトノ兄弟は、父親から受け継いだ国内第4位のたばこ会社「ジャルム」を経営しています。二人はジャルムを大きな複合企業に成長させ、その後複数のショッピングモールを建設したり、家電メーカーを創設したりして富を築きました。国内最大の民間銀行であるバンク・セントラル・アジアの大株主であり、ECサイトBlibli.comや国内最大のコミュニティーサイトKaskusの運営もしています。

2位:Keluarga Widjaja(ウィジャヤ一家)

※推定資産:97億ドル(約1兆3千億円)

ウィジャヤ一家の父は実業家で、国内最大規模の複合会社シナル・マス・グループを創業しました。父が亡くなってからは子どものうち4人の息子たちが経営に参加しています。

3位:Anthoni Salim(アンソニー・サリム)

※推定資産:85億ドル(約1兆2千億円)

アンソニー・サリムは、父親から受け継いだ複合企業「サリムグループ」の経営者で、香港の投資運用会社「ファーストパシフィック」の会長でもあります。投資家としても有名で、例えばシンガポールの農業持ち株会社である「インドフード・アグリ・リソーシズ」の大株主です。

4位:Sri Prakash Lohia(スリ・プラカシュ・ロヒア)

※推定資産:62億ドル(約8千5百億円)

スリ・プラカシュ・ロヒアは石油化学・繊維企業「インドラマ」の創業者兼会長です。インド出身ですが、1973年に父親と共に移住して以来、キャリアのほとんどをインドネシアで積み上げてきました。インドラマの他にも、複数の大企業を所有しています。

5位:Prajogo Pangestu(プラヨゴ・パンゲスト)

※推定資産:61億ドル(約8千4百億円)

プラヨゴ・パンゲストは、インドネシア最大の総合石油化学メーカーである「バリト・パシフィック」の創業者です。現在は、同社のいくつかの子会社の大株主でもあり、投資家としても有名です。

6位:Chairul Tanjung(ハイルル・タンジュン)

※推定資産:55億ドル(約7千5百億円)

ハイルル・タンジュンは自身が創設した複合会社「コープ」を通し、金融、通信、小売など幅広い業種の大手企業を所有しています。ユドヨノ大統領の下では国家経済委員会委員長や経済調整大臣を務めました。

7位:Susilo Wonowidjojo(スシロ・ウォノウィジョヨ)

※推定資産:48億ドル(約6千6百億円)

スシロ・ウォノウィジョヨはインドネシアの大手たばこ会社の一つである「グダン・ガラム」を父から引き継いで兄弟で経営しており、本人は取締役社長を務めています。また、自身が創設した会社「マキングループ」を通して、パーム油の原料であるアブラヤシのプランテーション事業なども行っています。

8位:Boenjamin Setiawan(ブニャミン・スティアワン)

※推定資産:42億ドル(約5千7百億円)

ブニャミン・スティアワンは、インドネシア最大の製薬会社「カルベ・ファルマ」の創業者の一人です。彼が兄弟たちと立ち上げたこの会社は現在、医薬品に留まらず、流通業や倉庫業も行う他、研究機関、教育機関、病院なども手掛けています。

9位:Jogi Hendra Atmadja(ヨギ・ヘンドラ・アトマジャ)

※推定資産:41億ドル(約5千6百億円)

ヨギ・ヘンドラ・アトマジャは、家族が経営していた自家製ビスケットの店を発展させ、インドネシア最大の食品会社の一つである「マヤグループ」の創業者となりました。インドネシア初のコーヒー味キャンディー「コピコ」や、国民的人気を誇る「ローマビスケット」の生みの親です。

10位:Bachtiar Karim(バーティアル・カリム)

※推定資産:35億ドル(約4千8百億円)

バーティアル・カリムは、父親から引き継いだ世界最大級のパーム油企業である「ムシム・マス」を兄弟で経営し、CEOを務めています。2021年には「アジアで最も影響力のある10人」の一人として、イギリスのタトラー誌に取り上げられました。

出典:CNBC INDONESIA「Terbaru! Ini 10 Orang Terkaya di Indonesia, Ada Raffi Ahmad?」

インドネシアの若手有名起業家

「インドネシアの富裕層には親から引き継いだ会社を育てた華人の経営者が多い」とご紹介しましたが、最近は自らが創業した会社で成功する若手起業家も増えています。若者たちの間で特に有名な起業家には、例えば以下のような人がいます。

Nadiem Makarim(ナディエム・マカリム):1984年生まれ、Gojek創業者

※推定資産8千3百万ドル(約114億円)

ナディエム・マカリムはオンデマンド・マルチサービスプラットフォーム「ゴジェック」の創業者で、2019年にジョコ・ウィドド大統領の2期目の内閣で教育文化大臣に任命されています。

ゴジェックはインドネシア初となる「100億ドル超え」のスタートアップ企業として創業されました。そのスマホアプリでは現在、タクシー、配達、買い物代行、フードデリバリーなど20ものサービスが提供されていいます。

Achmad Zaky(アフマド・ザキ):1986年生まれ、Bukalapak創業者

※推定資産2億5千万ドル(約342億円)

アフマド・ザキはECサイト「ブカラパック」の共同創業者の一人で、元CEOです。バンドン工科大学在学中からキャリアをスタートさせ、卒業後に技術コンサルティング会社を創業。2010年にブカラパックを立ち上げました。2016年7月には、インドネシアへ大きく貢献したとしてジョコ・ウィドド大統領から表彰されています。

Raffi Ahmad(ラフィ・アフマド):1987年生まれ、RANS Entertainment創業者

ラフィ・アフマドは「インドネシアで最も裕福なアーティスト」トップ5の常連です。俳優であり、テレビ番組のパーソナリティや歌手、ブランドアンバサダー、インスタグラマー、ユーチューバーとしても活躍しています。また、夫婦でYoutubeのコンテンツ制作会社を立ち上げた起業家としても知られる、超有名人です。

なおラフィ・アフマドの資産についてははっきりしませんが、6千700万ドル(約92億円)程度はあるのではないかと推定されています。

インドネシアには相続税がない

インドネシアには相続税がありません。不動産・動産共に、相続した財産は所得税の課税対象外となっています。

従って、親の経済力が子供の経済力に直結しやすく、若い実業家が長者番付上位に食い込むのはかなり難しいのが現状です。実際に、「インドネシアで最も裕福な10人」に入っている個人は全員、高齢男性です。それでもこちらでご紹介したように、近年は勢いのあるスタートアップ企業とその若い創業者が注目されることも多くなってきていました。

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インドネシアの富裕層の価値観

続いて、Visaが2012年から2013年にかけて行った調査結果をもとに、インドネシアの富裕層の価値観を見ていきます。この調査の対象者は18 歳から 55 歳までの男女のクレジットカード所有者で、各国の所得分布の上位20%に含まれる人約500人です。

インドネシアの富裕層は慈善活動に熱心

以下は、「インドネシアの富裕層が支出を増やしたいと考えていること・もの」のランキングです。この調査では、対象者に8つの項目から「支出を増やしたいと考えていること・もの」を選んでもらいました。

  • 1位:慈善団体への寄付
  • 2位:家族との休暇
  • 3位:ジュエリー
  • 4位:家族や友人と過ごす夜の時間
  • 5位:新車

参考までに、近隣のシンガポールのランキングは以下の通りでした。

  • 1位:家族との休暇
  • 2位:家族や友人と過ごす夜の時間
  • 3位:ラグジュアリーな週末休暇
  • 4位:慈善団体への寄付
  • 5位:高級レストランでのディナー

1位に「慈善団体への寄付」を選んだのは調査対象国の中でインドネシアとアラブ首長国連邦のみで、それ以外の8か国は「家族や友人と過ごす夜の時間」または「家族との休暇」が1位に選ばれています。

インドネシアの富裕層のお金の使い方の特徴として、「慈善活動に熱心」という点が挙げられます。

例えば「インドネシアで最も裕福な人」1位のハルトノ兄弟は、「ジャルム財団」を通じた慈善活動を行っています。同財団は100以上の大学で9,000人の学生に対し奨学金を提供したり、環境保全、献血、感染症予防、災害対応、孤児院の環境改善、スポーツ振興などに関する活動を行ったりしています。

参考:LIPUTAN6「Djarum Foundation Tanam 10 Ribu Pohon Trembesi di Sepanjang Tol Semarang – Batang」

インドネシアの富裕層は家族旅行が好き

インドネシアの富裕層のもう一つの特徴は、「贅沢品の購入よりも家族との休暇にお金を使う」ということです。

彼らが家族との休暇を楽しむために好んで出かけるのは、ヨーロッパの国々です。フランスやイタリアはもちろん、年末はオーロラ観賞やスキーが楽しめるフィンランドも人気があります。新婚旅行ならモルディブ、桜の季節なら日本も人気です。

例えば西ヨーロッパの2、3か国を10日~13日程度で巡るツアーをインターネットで探してみると、安くても20万~30万円ほどかかります。首都ジャカルタでも平均月収は5万円ほどですから、インドネシア人がヨーロッパに出かけることがいかに大変かおわかりいただけるでしょう。ましてお金持ちの旅行となったら、一体いくらかかるのでしょうか。

出典:CNBC INDONESIA「Ini Destinasi Liburan Favorit Crazy Rich Indonesian di 2018」

インドネシアの富裕層がほしいもの

インドネシアの富裕層は慈善活動と家族旅行に熱心である一方で、「モノ」を買うのも好きだという調査結果も出ています。

同調査によれば、世界的に見ると富裕層は概して贅沢に対して消極的で75%が節約志向ですが、インドネシアの富裕層ではその割合が60%に下がります。

現に、インドネシアの富裕層は他の国の富裕層に比べ、「資産を不動産やほしいと思っていたものの購入に使いたい」という人が多いという特徴があります。これに関してVisaは、インドネシアのお金持ちたちは「自分の収入は今後も増え続ける」という期待や自信が大きいのではと予想しています。

そこで上掲の図を見ると、インドネシアの富裕層は他の国の富裕層に比べて、ジュエリーと車が好きだということがわかります。

確かにインドネシア人は大変ジュエリー好きで、お金持ちでなくても、男女ともに大きな宝石のついた指輪をしている人をよく見かけます。

車に関して言えばインドネシア人の価値観は日本人と似ていて、「お金持ちは良い車に乗る」というのが常識です。例えばゴジェックの創業者ナディエム・マカリムは、1000万円前後の車を2台所有しています。インドネシアの自動車の相場は300万円ほどなので、まさに富裕層らしい消費活動をしていると言えます。

インドネシアの富裕層が将来重視すること

次に、「今後大切だと思うことは何か」という質問の回答について、日本とインドネシアで特に異なる結果が出た項目を2つ、ピックアップしてみます。

①子どもに良い教育を受けさせること:インドネシア97%、日本74%

インドネシアでは日本に比べて、地域や学校によって教育レベルにかなりの差があります。そのことが、子どもに良い教育を受けさせることに対するインドネシアの富裕層の興味の高さに繋がっていると言えます。

インドネシアで富裕層向けの学校といえば、何と言ってもインターナショナルスクールです。

インドネシアの国立小中学校の費用は地域や学校によって異なります。小学校なら1か月平均3,000円台、中学校なら平均5,000円台で、大都市の設備が整った学校ほど高くなっていますが、どんなに高くても1か月1万円ほどです。これに対し、インターナショナルスクールの月謝は安いところで5~6万円。15万円ほどするところも多く、中には30万円という学校もあります。

②不動産の購入:インドネシア86%、日本34%

不動産の購入に熱心なのもインドネシアの富裕層の特徴です。

もう一度ナディエム・マカリムを例に出すと、彼はバリ島に1か所、ジャカルタに4か所の土地・建物を所有しており、これが彼の資産の大部分を占めると言われています。ナディエムほどのお金持ちでなくても、インドネシアで多少お金を持っている人なら、土地や建物を複数所有していることは珍しくありません。経済成長中のインドネシアでは「地価や建物価格は下がらない」と思われているため、買えるうちに買っておこうと考える人が多いのです。

出典:Warta Ekonomi.co.id「Nadiem Makarim: Menteri dengan Harta Triliunan, Mayoritas Berbentuk Tanah Jutaan Rupiah!」

インドネシアの富裕層にとって人生とは

同調査で「豊かさの意味」についての質問に対しては、インドネシアの富裕層の92%が「より大きな責任を負うこと」、81%が「他人や自分のコミュニティーを援助できること」と答えており、これらはすべての調査対象国の平均を大きく上回りました。

「人生の意味」についても、下の図のように92%が「他人を助けること」答えており、これも全体平均の74%よりかなり高い値となっています。なお、日本の富裕層で「人生の意味は他人を助けること」という項目に強く賛同したのは、たった41%でした。

また同じ質問で「人生は最大限に楽しむもの」と答えた人が91%いることも、インドネシアの富裕層の特徴です。最大限に楽しみたい彼らの「人生」には、家族と過ごすたくさんの時間が含まれていることでしょう。家族を大切にすることは、お金持ちでもそうでなくても、インドネシア人全体に通じる価値観です。

インドネシアの富裕層の人生に対する認識

以上のデータ参照元:VISA「VISA AFFLUENT STUDY 2013」、画像は弊社作成

1%の富裕層が46.6%の富を持つインドネシア

スイスのチューリッヒを拠点とする世界的金融機関クレディ・スイスの2018年の調査によると、インドネシアでは「最も裕福な1%の人が国内の成人の総資産の46.6%を持っている」とされています。この主語を「最も裕福な10%」に置き換えると、彼らは国内の成人の総資産の75.3%を持っていることになります。

この調査結果は、国内の富が一部の層に偏在していることを示しています。「富の偏在度ランキング」とも呼ぶべきご覧のグラフからもわかる通り、インドネシアはアジアの中でも特に富が偏在している、つまり経済格差が大きい国の一つです。そのためインドネシア政府は、格差縮小や貧困層への支援を目指す政策を進めています。

参考・画像出典:databoks「1% Orang Terkaya Indonesia Menguasai 46% Kekayaan Penduduk」

拡大するインドネシアの富裕層と富裕層向けビジネス

インドネシアでは、富裕層の数や割合こそ日本に比べて少ないものの、その個人個人に目を向けると、他国のお金持ちに引けを取らない経済力の持ち主であることがわかっていただけたでしょう。

また調査結果から、インドネシアの富裕層は、慈善活動と家族サービスに熱心、ジュエリー、車、不動産などに対する購買意欲が高いという特徴が見えてきました。

インドネシアの富の多くを握る富裕層は、今後まだまだ拡大していきます。当然、彼らをターゲットとする各種ビジネス、例えばライフコンシェルジュサービスや高級旅行会社、高級スポーツジムなども増えていくことが予想されます。

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インドネシアには富裕層は何人・何パーセントくらいいいますか。

2021年時点で、インドネシアの富裕層は82,012人(約0.03%)、超富裕層は1,403人(約0.0005%)とされています。

インドネシアの富裕層の増加率はどれくらいですか。

2016年から2021年の5年間で、インドネシアの富裕層の増加率は50%、超富裕層の増加率は69%でした。

インドネシアの富裕層にはどのような特徴がありますか。

インドネシアの富裕層には華人が多く、財閥企業の経営者もほとんどが華人です。インドネシアの富裕層の多くは慈善活動に熱心、家族の時間を大切にする、ジュエリーや車、不動産の購入に積極的という傾向があります。

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