インドネシアの工場訪問ビザ(C2ビザやD2ビザ)の取得方法や延長手続き
- 公開
- 2024/02/13
- 更新
- 2026/04/10
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インドネシアへ仕事を目的に訪れる場合、出国前に適切なビザを取得する必要があります。取得すべきビザは業務の内容や範囲、滞在期間によって異なるため、どのビザを取得するのが正しいのか調べておくことが大切です。
数あるビザの中でも、今回取り上げるのは工場を「訪問」する人が取得すべきビザです。会議、商談、そしてオフィスや工場の訪問に使用できるC2ビザとD2ビザはビジネスビザの一種で、「就労ビザ」とは明確に区別されている点に注意が必要です。
そこで本記事では、C2ビザ・D2ビザの概要やビザ取得方法などをまとめました。仕事でインドネシアを訪れる予定がある方、ビザ取得の情報について知りたい方は、参考にしてみてください。
本記事の円表記は、2025年8月11日のレート(1ルピア=0.0091円・1ドル=147.82円)で換算したものです。
工場訪問ビザ(C2・D2ビザ)の主な特徴
目的は「会議・商品購入・工場訪問」
かつて「B211Bシングルビザ」の名称だった工場訪問ビザは、現在主にC2ビザとD2ビザに分かれています。
C2・D2ビザを持っていると、ビジネス、会議への参加、商品の購入が可能です。また、商談、協議、交渉、事業契約の締結もできます。さらにこのビザでは、オフィス、工場または製造現場で商品の検査を行うことも可能です。加えて、観光や友人・家族訪問も行えます。
ただし、これらのビザによる滞在中、インドネシア国内で商品の販売やサービス提供、または個人・法人から報酬・給与等を受け取ることは禁止となっています。特に、訪問したオフィスや工場で何らかの作業や指導を行った場合、就労と見なされる可能性があります。
滞在期間は到着日から60日・最長180日
C2ビザは、インドネシアに1回入国できる訪問ビザで、最初の滞在許可は到着日から最長60日間です。この滞在許可は合計で最長180日まで延長可能です。
このビザは制度上、条件を満たした場合、インドネシアから一度出国することなく、一時滞在許可(ITAS)へ切り替えることができます。ただしこの場合、招待元企業が同一である(招待元企業を変更しない)必要があります。
D2ビザは、インドネシアに複数回入国できる訪問ビザで、1回の入国につき到着日から最大60日間滞在できます。1回の滞在ビザは、インドネシアに複数回入国できる訪問ビザで、1回の入国につき到着日から最大60日間滞在できます。
1回の入国ごとに合計で最長180日まで延長可能ですが、ITASへ切り替えることはできません。
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工場訪問ビザと就労ビザは違いますか?
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ビジネスビザの一種であるC2・D2ビザは、「就労ビザ(E23・E24ビザ)」とは異なります。就労ビザとの違いとして、C2・D2ビザは「利益に直接つながる行為」が認められていないことが挙げられます。C2・D2ビザで許可されているのは「訪問」までで、現場で品質管理や監査、作業、指導などを行った場合は就労とみなされ、罰則の対象となる可能性があるため注意してください。
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インドネシアの工場訪問ビザでは何ができますか?
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インドネシアの工場訪問ビザ(C2ビザ・D2ビザ)で許可される活動内容としては、会議・打ち合わせへの参加、商品の購入、商談、協議、交渉、ならびに/またはビジネス契約への署名、オフィス、工場、または生産拠点における商品の確認などのビジネス活動が挙げられます。
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インドネシアのビザ申請に必要な資料を教えてもらえますか?
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どのビザを希望されているのかこちらから教えていただけたら、そのビザの取得に必要な資料についてメールでお送りします。
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C2ビザ(工場訪問)
フリーランスのエージェント
フリーランスのビザエージェントに依頼しましたが、途中から連絡が取れなくなり手続きは完全に停滞。提出済み書類の扱いも不明で大きな不安を抱える羽目に。結局別のビザ会社に依頼し直し、余計な時間と費用を失いました。最初から信頼できる会社を選ぶべきだったと痛感し、二度と同じ失敗は繰り返さないと決めました。
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E23ビザ(就労)
安かろう悪かろうのビザ会社
就労ビザを格安のビザ申請代行会社に依頼したところ、報連相は遅く曖昧で必要書類の誤りも多発。訂正や追加提出を何度も求められ、そのたびに時間と労力を浪費しました。結果的に大幅な遅延と余計な費用まで発生し、安かろう悪かろうを痛感。最初から信頼できる専門会社にお願いすべきだったと強く後悔しました。
シングルエントリービザ(C2)とマルチプルエントリービザ(D2)
C2ビザは、シングルエントリービザ(ビジネスシングル)と呼ばれます。最長60日の滞在が可能ですが、それよりも短い滞在で出国したとしても、出国とともにビザは使用済みとなり、失効します。
一方、D2ビザはマルチプルエントリービザ(ビジネスマルチプル)と呼ばれます。ビザの有効期間(1年、2年、5年)の間であれば、何度でも入国・出国できるため、継続的にインドネシアを訪れる必要があることが明白な場合、こちらを取得すると便利です。
インドネシアへ現地視察する際の注意点
「本当は工場を訪問して機械のメンテナンスをすることが目的だけど、ビザ取得が煩雑そうなので、とりあえず到着ビザ(VOA)でこっそりメンテナンスをしよう」と考える方もいます。
ところが、目的に合ったビザを取得しなかったことでトラブルに巻き込まれるケースを多数見聞きしてきたので、適切なビザを申請して訪問することを強くおすすめします。
「なぜバレるのか」という疑問がわくかもしれませんが、その1つとして宿泊施設と入国管理局(イミグレ)との連携があります。インドネシアでは外国人を宿泊・滞在させるときに、宿泊施設がイミグレに報告する義務があります。そこの連携が原因で目的外の活動をした際に、その行為がバレてしまうのです。
ビザの種類と目的はこちら
工場訪問ビザ(C2・D2ビザ)の費用
| INDEX | 目的 | 滞在期間 | 取得日数目安 | 料金 |
|---|---|---|---|---|
| C2ビザ | 商談、会議への参加、商品購入、工場訪問など | 60日 | 約11営業日 | 40,000円 |
| D2ビザ | 同上 | 1年 | 同上 | 80,000円 |
| D2ビザ | 同上 | 2年 | 同上 | 120,000円 |
| D2ビザ | 同上 | 5年 | 同上 | 220,000円 |
*インドネシア側のビザ申請・承認プロセスの所要日数には、インドネシアの祝祭日が影響する場合があります。
*招待元企業(機関)が申請用のビザアカウントを保有していない場合、新規アカウントの作成に約2週間程度かかります。
工場訪問ビザ(C2・D2ビザ)の手続きの流れ
e-visa申請代行手続きのお申込から取得までの流れは下記の通りとなります。
- まずは弊社にご連絡ください。
- 申込内容の確認後、見積書を送付し、ご了承いただけましたら請求書を送付いたします。
- ご入金確認後、必要書類をご案内いたします。指定のファイル形式でご提出ください。
- 必要書類受領後、申請手続きを開始します。
- e-Visa取得完了後、PDF形式でe-Visaをお渡しいたします。
- ご入国後、滞在許可証(ITK)のデータを送付いたします。
工場訪問ビザ(C2・D2ビザ)の必要書類
本人に関する必要書類
- 招待元企業からの申請書および誓約書
- 6か月以上有効なパスポート
- 最近1年以内に撮影されたカラー顔写真
- 政府機関または民間団体からの関係証明書・招待状・往復書簡(当該外国人との関係を明記したもの)
→D2のみ代わりに「インドネシア人の配偶者または親からの証明書(家族関係と滞在中の活動内容を記載、家族カードや同等の書類を添付)」も可 - 履歴書 ※D2のみ
- 旅行日程表 ※D2のみ
*入国時、復路の航空チケットの提示を求められる場合もあります。
D2ビザで複数回インドネシアに入国し、そのたびに訪問先(企業など)が変わる場合も、招待元企業はそのうち1社でかまいません(入国するたびに招待元企業を変更する必要はありません)。ただし、訪問目的は一貫してD2ビザでカバーされている活動(会社訪問、ミーティング、商談など)である必要があります。
関係証明書・招待状・往復書簡を発行する「政府機関または民間団体」とは
C2・D2ビザの申請に必要な「政府機関または民間団体からの関係証明書・招待状・往復書簡」について、発行団体は招待元企業と同一機関であることが一般的です。
法令上、招待元企業とこれらの書類の発行団体が別であってはいけないという規定はありません。しかし、ビザ審査においては「誰が責任主体としてこの外国人を招いているのか」が重視されるため、招待元企業となっている企業がこれらの書類を発行した方が責任主体が明確で、審査がスムーズに進む可能性があります。
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招待元企業とは誰を指しますか?
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招待元企業とは、ビザを発行する保証人となるインドネシア現地の企業様を指します。つまり、申請者様をインドネシアへ招聘するインドネシア側の企業様のことです。
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申請書は訪問先団体からの招待状とは異なりますか?
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はい、異なります。申請書はビザを申請するための申込書であり、招待状は招待することを証明する文書となります。
資産に関する証明書
- インドネシア滞在中の生活費証明(申請者本人または招待元企業名義の直近3か月分の銀行口座明細)
*現地入国管理局より追加必要書類を求められる場合もございますので、予めご了承ください。
*銀行残高はD2で少なくとも2,000ドル(29万5,600円)相当とされています。
招待元企業について
C2・D2ビザの申請には招待元企業が必要です。申請や延長の手続きは、招待元企業が行います。
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通帳のコピーなど日本語表記で問題ありませんか?
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英語表記が必要となります。銀行で英語表記の明細書発行が対応できない場合は、まず日本語の明細書をご準備いただき、その後、翻訳会社へ英訳を依頼してください。なお、ご自身での英訳ではなく、第三者による英訳が求められるのが一般的です。
注意事項
- 入国後に発行される滞在許可証のデータは、必ず保管をお願いします。
- C2・D2ビザは、発行日から90日以内に入国しない場合は無効になります。
- 滞在可能期間は入国日を1日目としてカウントします。
過去に問題が起きたケース(一般事例)
ビジネスビザで実質的な労働を行い、不法就労扱いに
ケース:
C2ビザで入国後、実質的な労働(営業や販売)とみなされる業務を行い、不法就労と判断された。
教訓:
- C2ビザでは、実質的な労働や、インドネシア国内の個人や企業から報酬(商品の代金や給与)を受け取ることは禁止されている。
- C2ビザで許可されている活動と「労働」の線引きが曖昧だが、現場で作業や指導を行うと労働と判断される場合がある。
- 滞在中、禁止行為が発覚した場合、ビザの取り消し・強制送還およびブラックリスト入り(通常6か月以上の再入国禁止)の可能性あり。
ビザの延長手続きを忘れてオーバーステイ扱いに
ケース:
参加予定だった会議が延期になり、ビザを延長する必要があったが手続きを忘れ、60日を超えて数日滞在。1日あたり100万ルピア(9,070円)超の罰金対象となった。
教訓:
- C2ビザは延長可能だが、「自動延長」ではないことに注意。
- 招待元企業がいない場合、延長手続きを自分で行う必要がある。滞在期間満了の1~2週間前までに申請すると安心。
- オーバーステイは罰金だけでなく、将来的なビザ申請にも悪影響が出る場合がある。
マルチプルエントリービザの滞在期間を勘違いしてオーバーステイ扱いに
ケース:
D2ビザで入国後、「1年有効」を滞在期間と勘違いし、60日を超えて滞在。1日あたり100万ルピア(9,070円)超の罰金対象となった。
教訓:
- D2ビザの場合、最初の入国はビザの発行後90日以内。1年間有効のビザでは、1年以内であれば何回でも入国・出国できるが、1回あたりの滞在期間は延長しない場合で60日間。
- オーバーステイは罰金だけでなく、将来的なビザ申請にも悪影響が出る場合がある。
よくある質問と回答
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インドネシアで工場を訪問する際に取得すべきビザは何ですか?
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インドネシアで工場を訪問する際は、C2(ビジネスシングルエントリービザ)、D2(ビジネスマルチプルエントリービザ)のいずれかを取得する必要があります。
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工場訪問ビザと就労ビザの違いを教えてください。
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工場訪問ビザで許可されているのは「訪問」までで、実際に工場で作業や指導を行う場合は就労ビザの取得が必要となります。
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工場訪問ビザの取得方法を教えてください。
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工場訪問ビザはインドネシアのビザ申請サイト「The Official e-Visa Website for Indonesia」から申請できます。必要事項を記入し、書類をアップロード後、問題がなければビザがメールで送られます。







