東南アジアで「ワースト3」、インドネシアの遅いインターネットとITインフラ整備の課題
- 更新
- 2025/03/22
- この記事は約4分56秒で読めます。
インドネシアの中でもジャカルタなどの大都市を時々訪れると、そのたびに急激な進歩と変化を実感できます。その一つがインターネット環境で、数年前と比べると、インターネットを快適に使える場所が格段に増えたと感じます。
丸投げできたら楽ではないですか
● 車と運転手の手配:20,000円〜/日
● 通訳の手配:20,000円〜/日
● アポイント取得代行:30,000円/社
● 商談時の営業資料の翻訳:50,000円/一式
はじめに
インドネシアのインターネット環境は確実に進歩していますが、周辺の国々と比べるとまだまだだという調査結果があります。2023年の調査によると、インドネシアのインターネット速度は東南アジアの中でワースト3。そのうえ、国内で大きな格差があることも問題です。
本記事では、この調査結果を始めとする数字や映像とともに、インドネシアのインターネット環境について紹介します。
現地視察の情報が必要な方へ
(クリックすれば読みたい記事へ移動できます)
情報が足りなければ、こちらからご連絡をいただければ必要な情報を共有させていただきます。インターネットで1週間や1ヶ月時間を使って調べるよりも、弊社の進出専門家と30分お話いただくだけで、意外と簡単にお悩みが解決できたりするのでおすすめです。
数字でみるインドネシアのインターネットの速度とITインフラ
インドネシアのインターネット速度は東南アジアで「ワースト3」
インターネットの速度を無料で測定できるSpeedtest.netが、「2023年12月の国別速度中央値」ランキングを発表。これによると、インドネシアはモバイルネットワークが25.0Mbpsで146か国中97位、固定ネットワークが27.9Mbpsで178か国中126位でした。
一方の日本は、モバイルネットワークが47.3Mbpsで55位、固定ネットワークが188.3Mbpsで16位です。東南アジア(ASEAN加盟国と東ティモール)を見渡すと、インドネシアはモバイル、固定共に11か国中9位でした。
Speedtestによる2023年12月の東南アジア11か国のインターネット速度ランキングは、以下の通りです。
モバイルネットワーク
- シンガポール 93.4
- ブルネイ 91.9
- マレーシア 69.9
- ベトナム 49.1
- タイ 42.1
- ラオス 30.0
- フィリピン28.1
- カンボジア 26.6
- インドネシア 25.0
- ミャンマー 21.3
- 東ティモール 4.2
固定ネットワーク
- シンガポール 270.6
- ブルネイ 221.3
- マレーシア 111.7
- ベトナム 107.4
- タイ 92.9
- ラオス 68.7
- フィリピン 37.0
- カンボジア 32.6
- インドネシア 27.9
- ミャンマー 19.7
- 東ティモール 7.2
インターネットの遅さは、多くの面で人々に不便を強い、国に不利益をもたらします。通信情報省のBudi Arie Setiadi (ブディ・アリエ・セティアディ)大臣は、インドネシアは通信セクターへの投資を増やすなど、さまざまな手段を通じてインターネットの速度を向上させる必要があると強調しました。同氏によると、特に5Gネットワークを普及させることが重要で、それには多額の投資が必要です。
参考:
SPEEDTEST「Median Country Speeds December 2023」
Logo Bloomberg Technoz「Membandingkan Kecepatan Internet Indonesia vs Negara ASEAN」
ITインフラの地域間格差
東南アジアワースト3のインターネット速度とされたインドネシア。その中でも、ITインフラの普及状況には大きな地域差が存在します。特に、国土の東端に位置し、政治と経済の中心である首都ジャカルタを含むジャワ島から遠く離れたパプアの状況は深刻です。
中央統計庁が発表した2022年の「携帯電話を所有する5歳以上の人口の割合(州別)」を確認すると、インドネシア全土では67.9%の人がスマートフォンなどの携帯電話を所持しています。州別に見るとジャカルタは82.3%で割合が最も高い州の1つですが、最下位のパプアは35.3%に留まっています。
また、「インターネットにアクセスしたことがある5歳以上の人口の割合(州別)」でも、インドネシア全体が66.5%、ジャカルタが84.7%であるのに対し、最下位のパプアは26.3%でした。
参考:
Databoks「67% Penduduk Indonesia Punya Handphone pada 2022, Ini Sebarannya」
Databoks 「Penetrasi Internet di Indonesia Belum Merata sampai 2022」
外資法人にしろ内資法人にしろ、インドネシアにおける法人設立のハードルは高いと言えます。
外資法人 | 内資法人 | |
---|---|---|
資本金 | 約1億円(厳密には100億ルピア) | 約50万円程度から設立可能 |
外国人 | 採用可 | 採用不可(資本金50万円の会社では不可) |
株主 | 日本本社 | インドネシア人(企業)2名 |
設立費用 | 50万円〜 | 30万円〜 |
準備期間 | 4〜5ヶ月 | 2〜3ヶ月 |
インドネシアに進出している企業はこの問題をどう解決しているのか気になりませんか。弊社では上場企業様から中小ベンチャー企業様まで業種業態を問わず様々な支援実績がございます。下記のお問い合わせフォームからご連絡をいただければ、御社にとって最適なインドネシア進出案をご提案できますので、是非お気軽にご相談ください。

映像でみるインドネシアのインターネット速度とITインフラ
ファイルのダウンロードに1日かかるのろのろインターネット

こちらの動画は、あるオフィスの従業員が自らのパソコンでファイルをダウンロードしようとした際の所要時間を撮影したものです。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。