インドネシアでのWeb制作やシステム会社の始め方

公開
2025/09/20
更新
2026/01/01
この記事は約5分1秒で読めます。

インドネシアでも日本でも、Webサイトを作るための技術やプラットフォームは概ね同じです。

インドネシアでもWordPressが最も幅広く使われているCMSですし、HTML、CSS、JavaScriptといった言語を使う点でも変わりはありません。

つまり、日本で培ったWeb制作の経験はインドネシアでもそのまま活かせるということです。もちろん、インドネシア人にとって魅力的なデザインにするには工夫が必要ですが。

よって、営業さえできる体制を構築できれば、効率的に売上を拡大していくことができます。また、インドネシアの平均月収は約4万円程度なので、給与が高騰しているベトナムに代わり、オフショア開発の候補地として近年では注目を集めています。

インドネシア市場の背景とWeb制作需要

インドネシアは人口約2.8億人を抱える巨大市場で、インターネット普及率は80%を超えています。その内、スマホからのアクセスがPCからのアクセスを大きく超えているのは日本と同じです。よって、モバイルファーストのWeb制作は必須です。

どの企業も基本的にはコーポレートサイトを持っています。ただし、名刺代わりにとりあえず作りましたという企業も少なくありません。

残念ながら、Webサイトからお問い合わせを増やすための投資(コンテンツマーケティング等)に力を入れている企業は、特に在インドネシア日系企業には少ないです。よって、営業開拓の余地は非常に大きいと言えます。

Web制作会社のインドネシアでの法人設立

内資法人か外資法人か

非常に魅力的なインドネシア市場ですが、そもそもインドネシアにおける法人設立のハードルは非常に高いです。具体的には、外資法人であれば資本金が約1億円必要になり、内資法人であれば株式を所有できないリスクがあります。

外資法人 内資法人
資本金 1億円 1000万円*最低50万円~
外国人採用
事業への規制 厳しい 緩い
株主 日本本社 インドネシア(企業)人2名
株主との訴訟 インドネシアの裁判所
リスク
設立費用 70万円~ 30万円~
準備期間 4~5ヶ月 2~3ヶ月

外資に厳しいインドネシア

外資法人であれば資本金が約1億円必要になるとお伝えしましたが、厳密には事業コードに対して100億ルピア(約1億円)の投資を求められます。

例えばですが、Web制作の事業以外に、EC事業も行いたいと思った時に、それぞれ別々の事業コードの場合は約2億円の投資が求められます。

その他にも、外資には事業に対する規制が様々にあります。特定の業界における出資比率の制限や、実店舗における出店制限などです。

内資の悩ましいノミニー問題

インドネシアで内資法人を設立する場合、外国企業(外国人)は株主になれないので、インドネシア人から名義を借りて(ノミニー)、会社を設立する必要があります。ノミニー内資法人のよくあるリスクは下記の通りです。

ノミニー(名義代理人)で設立したインドネシア内資法人のリスクマネジメント

インドネシアでノミニー(名義代理人)を利用して設立した内資法人を安定的に経営していくための具体的なリスク管理の方法について説明しています。

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雇用代行によるインドネシア進出

上述の通り、インドネシアにおいては法人設立のハードルが高いので、最初から法人設立を検討するのではなく、雇用代行サービスを活用して現地人材を確保することをおすすめしています。

雇用代行を活用すれば法人がなくてもデザイナーやエンジニアを現地で直接雇える、成果が出なければすぐに撤退できる、固定費を抑えつつ市場感覚をつかめるといった利点があります。

インドネシア人を採用しての制作チームが作れれば、後は営業代行サービスを活用するなり、営業マンを採用するなりで、案件を獲得する動きに注力すれば良いだけになります。

あるいは、オフショア開発拠点として機能するようにチームを作っても面白いかもしれません。それが低リスク・低コストでインドネシアで実現できるなら、ワクワクしませんか?

サービス概要についての詳細はこちらです。

インドネシアにおける営業開拓

日系企業のWebサイト

インドネシアには約2,200社の日系企業があり、製造業が圧倒的に多く、次いで 卸売・小売(商社含む)、建設/プラント業 等が目立ちます。

それらの企業のWebサイトを確認すると分かりますが、デザインが古く、情報が更新されていないサイトも少なくありません。

特に、日本本社のサイトを単純に翻訳して、それをそのまま利用している、現地ニーズを反映できていない、スマホ対応が不十分といった課題が散見されます。

日系企業への営業

インドネシアにある日系企業を開拓していく上で、Webからの集客(SEO対策やリスティング広告の運用)は一定の効果があるものの、限定的で、想像よりはお問い合わせ数を獲得できません。

Webマーケティングによるお問い合わせ獲得よりも、泥臭くアポを取って提案していく方が効果的です。

同じ駐在員同士だと、遠い異国の地(インドネシア)で働いている仲間という強い同郷感が共有されるので、割とすぐ仲良くなれますし、打ち合わせの時間もいただきやすいです。

ただし、オンラインで仲良くなるのは難しいので、やはりインドネシアにどなたかに駐在してもらい、営業活動することが前提になります。

ローカル企業への営業

中長期的にはローカル企業の開拓が鍵になります。2000年以降、インドネシアへは定期的にWeb系/IT系の企業が進出していますが、その多くはすでにインドネシアから撤退しています。大手だと楽天さんなども徹底されています。

今でもインドネシアに残り続けているのは、営業の対象を日系企業からローカル企業に移行して、うまく受注できている企業のみです。一部例外の企業もありますが、生き残り戦略としては参考にならないので割愛します。

ただし、インドネシアのローカル企業を相手に営業を行い、受注を勝ち取るのは一筋縄ではいきません。

ここに対する正解は1つではないので、インドネシアで生き残っているWeb制作会社の日本人駐在員の形に思い切って話を聞いてみると参考になると思います。ご紹介できる方もいるので、気軽にご相談ください。

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文化・言語の違いを踏まえたWebデザインの工夫

冒頭でもお伝えした通り、HTMLやPHPなどのプログラミング言語においては、インドネシアであっても日本であっても同じです。

ただしデザインの観点から見ると、インドネシアと日本では感覚や美意識に明確な違いが見られます。色味やフォントなどをとっても日本人にとって良いと感じるデザインと、インドネシア人にとって良いと感じるデザインとでは違います。

ここに関しては埋められない感覚や美意識のギャップがあるので、無理に日本人デザイナーが学習しようとするよりも、インドネシア人デザイナーに任せてしまった方がうまくいくことが多いです。

また、デザイン以外にもWeb行動にもちょっとした違いがあります。例えば、インドネシア人は文章を読むことがあまり好きではないので、ランディングページをほぼ見かけません。

実際にインドネシアにおいてGoogle検索をすると分かるのですが、検索結果に表示されているリスティング広告をクリックすると、大概はECサイトかコーポレートサイトに遷移します。日本だと非常に長いランディングページに飛んで頭から最後までユーザに徹底的に読み込んでもらうような工夫をした長文のランディングページをよく見かけます。

インドネシアにおいてWeb制作を成功させるためには、こういった細かい違いについても学ぶ必要があります。

インドネシア現地での人材採用

実際にインドネシアでWebデザイナーやエンジニアを採用すると、月給がどれくらいなのかは気になるところだと思います。

  • ジュニアエンジニア:月額IDR 5,000,000 – 10,000,000(約350 – 700 USD)
  • ミッドレベルエンジニア:月額IDR 10,000,000 – 20,000,000(約700 – 1,400 USD)
  • シニアエンジニア:月額IDR 20,000,000 – 35,000,000(約1,400 – 2,500 USD)

給料は、企業の規模やプロジェクトの種類、エンジニアの専門知識によっても変動します。大都市での勤務や特定の専門分野に特化したスキルを持つエンジニアは、より高い報酬を得る傾向があります。

参考)『インドネシア人ITエンジニアのレベルや給料・単価相場・特徴など徹底解説』timedoor

インドネシア進出を成功させるステップ

繰り返しになってしまいますが、インドネシアにおける法人設立の難易度は非常に高いです。外資法人であれば約1億円の資本金、内資法人であれば株主の問題に悩みます。

よって、まずは雇用代行と言う形で低リスク・低コストでインドネシア市場に参入し、ビジネスチャンスを体感し、競合に勝てると言う確信を持てたら、その次のステップとしての法人設立を検討することをお勧めします。

この2ステップのインドネシア進出に興味がある企業様は、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください。

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