インドネシアの一般家庭の57.2%が「家庭ごみは主に自ら焼却処分する」と回答

公開
2025/12/29
更新
2026/01/01
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界的に注目される環境問題やごみ問題。インドネシアでもまだまだ多くの課題があります。例えば、海洋国家であるインドネシアでは、海洋プラスチックが環境に与える影響が深刻です。その背景には、人々のごみ処理に関する知識の少なさや意識の低さがあることは否定できません。

では、インドネシアの一般家庭では、ごみをどのように処理しているのでしょうか。その現状や問題点、関連する最近のニュースなどを紹介します。

数字でみるインドネシアの家庭ごみ処理問題

57.2%の家庭がごみを焼却処分

2023年にインドネシアの保健省が行った調査によると、「主に採用しているごみの処理方法」として、一般家庭の57.2%が「自分で焼却する」と答えました。2位は「回収業者に渡す」、3位は「地域の一時的な保管場所に捨てに行く」となっています。

ごみ回収業者が巡回する地域もありますが、大概は行政サービスではなく、民間任せです。一般的には回収の段階では分別されておらず、回収後に業者が資源ごみを自ら拾い上げ、売るなどしています。

「主に採用しているごみの処理方法」の1位から9位までのランキングは、以下の通りです。

主に採用している家庭ごみの処理方法(2023年)

  1. 自分で焼却する(57.2%)
  2. 回収業者に渡す(27.6%)
  3. 地域の一時的な保管場所に捨てに行く(8.7%)
  4. 川や排水溝に捨てる(2.8%)
  5. 適当に捨てる(2.3%)
  6. 自分で埋め立てる(0.7%)
  7. 堆肥化する(0.3%)
  8. ごみ銀行に出す(0.3%)
  9. リサイクルする(0.1%)

インドネシアの家庭ごみ処理に関する問題

インドネシアにおけるごみ処理については、多くの課題があります。個人レベルでは、「ごみはごみ箱へ」という習慣が身についていない人がまだ多く、ポイ捨てが後を絶たないことが挙げられます。ポイ捨てされたごみは環境や景観を破壊し、頻発する洪水被害の要因にもなります。

また、家庭ごみの回収システムがない地域が多いことや、分別して回収し、よりよい方法で処分する仕組みが普及していないことなども問題です。ごみの処分に困り自宅で焼却する家庭が多いことは大気汚染に繋がりますし、煙や臭いが地域住民の生活環境にも影響を与えます。

近年は商業施設や公園、マンションなどで分別用のごみ箱を見かける機会も増えていますが、分別方法を理解していない人も多く、適切に活用されているとは限りません。さらに、住民がしっかり分別しても、ごみ収集業者が従来の方法を踏襲しているために、回収されたごみがまたごちゃまぜにされてしまうというケースもあります。

こうして、本来は再利用できるはずのごみがまとめて埋め立てられていることが、最終処分場のキャパシティーを圧迫しているという問題もあります。

インドネシアのごみの排出量や最終処分場のキャパシティーオーバーにまつわる問題に関しては、以下の記事をご覧ください。

映像でみるインドネシアの家庭ごみ処理問題

プラスチック容器を「返却」、環境保護団体の抗議活動

プラスチック容器を「返却」、インドネシアの環境保護団体の抗議活動

2024年6月、環境活動家たちや環境保護団体グリーンピースがUnilever Indonesiaに対し、抗議運動を実施しました。

多くの家庭が使用する洗剤やシャンプーのパッケージが環境に配慮したものでないことはインドネシアの環境にとってインパクトが大きいということで、環境活動家たちは、Unilever製品のプラスチックパッケージ約50kgを「返却」。より環境に配慮した包装にするよう訴えました。

Unileverはインドネシアでもっともポピュラーな衣類用洗剤の1つであるRinsoと柔軟剤のmolto、ボディーソープやシャンプーのLifebuoy、日本でもなじみのあるLuxやDoveなどのブランドを展開しています。

Rinsoは「Berani Kotor Itu Baik」(汚れる勇気があることはいいことだ)」という合言葉を使っています。これが今回の抗議活動では「Berani Tanggung Jawab Itu Baik」(責任を持つ勇気があることはいいことだ)」にアレンジされて使用されました。

環境保護団体×コンテンツクリエイター「Pandawaraグループ」

インドネシアの環境保護団体×コンテンツクリエイター「Pandawaraグループ」

Pandawara(パンダワラ)グループは、環境問題に積極的に取り組む若者5人グループです。彼らは橋や川、そして海岸などの清掃活動を行い、その様子をSNSで配信しています。

この動画は、Pandawaraグループがロンボク島東部のLabuan haji(ラブハン・ハジ)ビーチで、3,100人の参加者と共に清掃活動を行った様子。「Indonesia Bebas Sampah(ごみのないインドネシア)」という力強い掛け声が印象的です。

PandawaraグループはTikTokに903万6,000人、Instagramに200万7,000人(2024年7月時点)のフォロワーを持つ人気のコンテンツクリエイターでもあり、日本を訪れ、ごみ処理方法について学んだ様子を紹介した動画も投稿しています。若者たちの意識の変化は、このような同世代のコンテンツクリエイターからの影響も大きいといえます。

必要な情報が見つからない方は、下記のサイト内検索を活用してください。

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家庭から始まるインドネシアのごみ処理問題

上掲の動画では美しい青い海に面したゴミだらけのビーチが映し出されますが、このような光景はインドネシアでは特に珍しいものではありません。

インドネシアではごみのポイ捨てや家庭ごみの周辺地域への投棄が後を絶たず、河川や海の汚染に繋がっています。海洋国家であるインドネシアでは海洋プラスチックの問題も深刻で、生活環境や観光産業への影響も小さくありません。

そんななか、環境保護団体にくわえ、CSR活動の一環として環境保護活動を行う企業や、リサイクル素材を使用した製品を製造する企業も多数あります。一方で、家庭の資源ごみを回収する事業を手掛けるスタートアップが立て続けにサービスを停止するなど、企業活動と環境保護にまつわる難しさも常に指摘されます。

政府の政策と共に、民間の動きからも目が離せません。

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