インドネシアで人気の日本の漫画と漫画イベントの紹介
- 公開
- 2023/11/07
- 更新
- 2026/06/20
- この記事は約6分25秒で読めます。
インドネシアでも日本と同様にWebコミックを読む人が多く、インドネシアの漫画はもちろん、日本の漫画も多くの人に読まれています。
スマホさえあれば気軽に漫画が読めるという点では日本もインドネシアも大きく変わりませんが、インドネシアでは出版の際に厳しい規制が設けられていることもあり、漫画の作風は全体的に日本と大きく異なります。
そこで本記事では、インドネシアの漫画事情やインドネシアで人気の漫画についてまとめました。また、インドネシアで開催される漫画関連のイベントや漫画喫茶など、現地の漫画好きが行くスポットの情報も紹介しているので、参考にしてみてください。
インドネシアの漫画事情
インドネシアでは日本の漫画がよく読まれていますが、インドネシア発の漫画が注目されていないわけではありません。例えばインドネシアで人気のWebコミックに「Terlalu Tampan」がありますが、同作は日本語やタイ語に翻訳され海外でも広く読まれています。
一方で、漫画のテーマやストーリーに幅が出にくく、漫画を読む人はまだまだ限られています。
インドネシアは、国民の大半がイスラム教徒だということもあり、露出の多いキャラクターは登場させられません。また、不道徳、教育に悪いとされるコンテンツも許可されない傾向があり、激しい戦闘シーンは忌避されます。このような事情があり、作風に制約が制約が生まれてしまうのです。
インドネシアで日本の漫画が人気な理由

上述の通り、インドネシアで国産漫画市場が育ちにくい理由の1つは、規制が厳しいためキャラクターやストーリーに多様性が生まれにくいことだと推察できます。
逆にいえば、日本の漫画がインドネシアで好評なのは、キャラクターやストーリーに多様性があるからだと言えそうです。日本の漫画はジャンルが豊富で、また同じジャンルでも作品ごとにユニークなコンセプトがあります。
また、ステレオタイプなキャラクターだけでなく、個性的で深みのあるキャラクターが多く登場するのも日本の漫画の特徴です。
インドネシアではドラえもんやワンピース、鬼滅の刃など日本の国民的な漫画が支持されています。その中には暴力シーンやキスシーンなどが含まれる作品もあり、インドネシアで出版されるにあたり一部の表現が変更されたり隠されたりしています。
そうであっても、インドネシアの人たちの目には十分新鮮に映るのでしょう。
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インドネシアで誕生した人気の漫画
2015年、韓国のWeb漫画会社LINE WEBTONがインドネシアに参入し、それからWebコミックの存在が目立つようになってきました。
ここでは、インドネシアにおいてWEBTONで話題を呼んだインドネシアの漫画を2つ紹介します。
Dedes
Dedesは、インドネシアの歴史や伝説をベースにした漫画です。2022年にインドネシアで流行ったWebコミックで、女子高生が異世界転移して歴史の真実に気づくところから物語が始まります。
同作はアップロードから数日で閲覧数が110万回を超えるなど、公開から短期間で多くの人の注目を集めました。インドネシアではDedesのほかにも、異世界転移・転生系の物語が流行っており、さまざまな物語が登場しています。
WEE!!!
WEE!!!は2021年にインドネシアで流行った、高校生の日常を描いた漫画です。高校生らしい友人とのふざけた会話や淡い恋愛など、子どもから大人まで安心して読める平和なストーリーが人気を集めています。
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インドネシアで開催された漫画のイベント
次に、インドネシアで開催された漫画関連のイベントを紹介します。
Indonesia Comic Con

2015年に始まったIndonesia Comic Conは、ジャカルタで毎年開催されるインドネシアで最大のコミック・ポップカルチャーの祭典です。イベント会場には、インドネシアだけでなく日本やアメリカなど海外の漫画も並びます。
会場には漫画やアニメのコスプレをした人たちも多く、コスプレのクオリティを競い合う選手権も開催。そのほか、有名コスプレイヤーやVTuberと写真撮影をしたり、アイドルの音楽パフォーマンスを観たりもできます。
また、子ども向けの体験イベントもあり、過去には子どもにねんどで作品を作るコツを教えるねんど教室なども開催され、盛り上がりました。
Comic Frontier(Comifuro)
Comic Frontierは、ジャカルタで開催される同人誌のイベントです。日本では世界最大規模の同人誌イベント「コミックマーケット」が開催されていますが、Comic Frontierはこのコミックマーケットに影響を受けて始まったとされています。
同イベントは、同人誌を制作しているクリエイターやアーティストが自身の作品をファンに向けて直接販売したり、新規ファンを獲得したりする広報の場として活用されています。
同人誌の即売会のほかには、コスプレショーや音楽パフォーマンス、漫画やアニメについて語るトークショーなども開催され、例年大盛況となっています。
Mangafest
Mangafestは、ジョグジャカルタ市の国立大学Gajah Mada大学が手がけるイベントです。2022年のテーマは「過去から未来へ」で、よりよい未来の創造を提案するさまざまな展示やイベントが開催されました。
同イベントでは、オリジナル漫画やグッズの販売、ファンによるアート作品の展示など、独創性を活かしたさまざまな作品に触れることが可能です。
また、大学が開催するイベントということもあり、作文コンテストや日本語のスピーチコンテストなど、日本の文化や言語などアカデミック分野の発展を目的としたイベントが開催されるのも特徴です。
参考:Mangafest
インドネシアで人気の日本の漫画
次に、本に関する考察を行うWebメディアGramedia Blogの人気漫画ランキングをもとに、インドネシアで人気の日本の漫画を5つ紹介します。
参考:Gramedia Blog「10 Komik Best Seller hingga Bulan Juni 2022」
1.Hai Miiko(こっちむいて!みい子)
インドネシアで最も人気を集めた作品として、少女漫画の「こっちむいて!みい子」が挙げられました。同作品は1990年に第一話が始まり、2023年現在も小学館発行の月間漫画雑誌「ちゃお」で連載が続いています。
同作品は、小学生女子みい子のクラスメイトや家族との日常を描いた物語。ストーリーがシンプルで分かりやすい、一話完結で読みやすい、子どもでも安心して読めるなど、国や年齢を問わず親しまれる要素が豊富に詰まっています。
2.SPY×FAMILY
SPY×FAMILYは、2023年10月時点日本でも漫画とアニメのシリーズが続いている、今旬の漫画だといえるでしょう。2019年から「少年ジャンプ+」で連載が始まり、今では国内外で高い知名度を誇ります。
同作品は、もともと赤の他人だった超能力者の少女とスパイの男性、殺し屋の女性が仮の家族として家庭を築く物語。シリアスな要素がありながらも、話の内容は平和な日常系で、全体的に子どもでも安心して読めます。UNIQLOがSPY×FAMILYとのコラボシリーズを発売したときには、各店舗で売り切れが続出するほどの人気となっていました。
3.Derektif Conan(名探偵コナン)
1994年から連載が始まった日本の国民的アニメ、名探偵コナンもインドネシアでは長い間読まれ続けています。Comic Conなどのイベントにも登場するインドネシアでは定番の日本漫画で、グッズも多数販売されています。
ストーリーは、小学生探偵のコナンが難事件を解決していくシンプルな内容。テンポよく話の展開が進み、最後まで飽きさせないミステリー漫画として親しまれています。
4.Jujutsu Kaisen(呪術廻船)
ここまで日常系の漫画が続きましたが、呪術廻船はバトル漫画です。呪霊という化け物と、呪霊を退治する呪術師との闘いについて描かれています。インドネシアでは映画をきっかけに同作のファンになった人も少なくありません。
呪いという独特の世界観にハマる人も多く、過去にはインドネシアのストリートブランドThanksinsomniaとコラボした商品が日本でも販売されました。
5.Shaman King(シャーマン・キング)
最後に紹介するのは、シャーマン・キングです。1998年~2004年、漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」で連載されました。
同作はシャーマン(霊能力者)の少年が、シャーマンの頂点になるために戦いを繰り広げる物語。すでに連載が終了している漫画ですが、メッセージ性のあるストーリーや個性的でとにかく強いキャラクターのファンが多くいます。
インドネシアの漫画喫茶
インドネシアの漫画喫茶は、漫画を読むことに特化した日本の漫画喫茶とは少し雰囲気が異なります。
日本らしいフードメニューが味わえたり、ガチャ(カプセルトイ)を楽しめたり、日本のゲームで遊べたりなど、漫画だけでなく日本の文化全体に触れられるカフェとして運営されているケースがよく見られます。
そこで最後に、インドネシアの漫画好きが集まるスポットとして、ジャカルタやその周辺にある漫画カフェをまとめました。
Baca-Baca Japanese book Cafe
インドネシアで唯一の古本屋&漫画喫茶Baca-Baca Japanese book Caféは、ジャカルタ中心地から60kmほど南東にあるCikarang(チカラン)の漫画喫茶です。過去に一度閉店しましたが、2023年に再オープンしました。主に日本語の本を読みたい人を対象とした施設です。
ここでは漫画を読んだり、レンタルしたりするだけでなく、本の買い取りも行っています。また、カレーや親子丼、とんかつ定食などのフードメニューが充実している点も魅力です。
パーテーションでプライベート空間が確保されたブースもあり、人目を気にせず落ち着いて漫画を読むことが可能。ONE PIECEや名探偵コナンなどの有名な漫画だけでなく、料理のレシピ本や小説、時事・評論本など、さまざまなジャンルの取り扱いがあります。
参考:Baca-Baca Japanese book Café
Tori Bram
Tori Bramは西ジャカルタ市にある施設で、ゲームをメインとした日本の文化に触れられるカフェです。Baca-Baca Japanese book Caféのような漫画に特化した施設ではありませんが、漫画やゲーム、アニメなどが楽しめます。
店内には漫画やアニメのポスターが貼られていたり、フィギュアが飾られていたりなど、装飾が充実しているのが特徴。おでんやラーメンなど日本食メニューも提供しています。
インドネシアには、日本のような漫画だけを楽しめる施設が少ないため、Tori Bramのような日本カフェで漫画を読む人も多くいます。
参考:Tori Bram
日本の漫画が好きな人が多いインドネシア
インドネシアには日本の漫画やアニメが好きな人も多く、漫画やアニメがきっかけで日本語の勉強を始めたり、日本への留学を志したりする人が少なくありません。
漫画・アニメのキャラクターとのコラボ商品を販売する企業もあり、漫画への高い需要を活かして商品やサービスを販売するケースもよく見られます。
日本の漫画はインドネシアの人々の心を掴む1つの鍵ともいえる貴重な文化なので、インドネシアやインドネシア人のことをより深く知りたい方は、この分野の市場やニーズについて調べてみるのも面白いかもしれません。
必要な情報が見つからない方は、下記のサイト内検索を活用してください。
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