タマン・ミニ・インドネシア・インダ、入場者600万人まで回復へ

公開
2023/12/31
更新
2024/09/17
この記事は約3分52秒で読めます。

数字でみるタマン・ミニ・インドネシア・インダ

タマン・ミニ・インドネシア・インダの入場者数、106万人から600万人へ

ジャカルタにあるテーマパークTaman Mini Indonesia Indah(タマン・ミニ・インドネシア・インダ、以下TMII)の管理運営を行うPT Bhumi Visatanda Indonesia(Bhiva、ビヴァ※)は、2023年は年間入場者600万人を目指すとしています。

PT Bhumi Visatanda Indonesia:国有企業PT Taman Wisata Candi Borobudur, Prambanan, dan Ratu Boko(ボロブドゥール遺跡などの管理者)の子会社

インドネシアの中央統計庁のデータによると、TMIIの入場者数は2019年までの5年間、500~600万人で推移していました。これが2020年の新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け激減。2020年は112万人、2021年は89万人、2022年は106万人でした。

TMIIが入場者数増加を見込む背景には、感染症拡大対策として実施された大規模な社会的行動制限が2022年末までに解除されたことと、同年に大規模なリニューアルを行ったことがあります。

ところで、入場者数600万人がどれくらいなのか想像できますか。2022年、日本で最も入場者数が多かった動物園「上野動物園」の同年の入場者数は305万人。世界遺産「厳島神社」のある宮島への来島者数は283万人。これらのおよそ2倍の人数です。

参考:

CNBC Indonesia「Rombak Total, TMII Bakal Dikenalkan ke Masyarakat September」
Databoks「Jumlah Kunjungan Wisatawan ke TMII Kembali Meningkat pada 2022」
トラベルボイス「レジャー施設の集客ランキング2022、東京ディズニーが2000万人台に回復でトップ、「浅草花やしき」が夜イベント再開などで絶好調」
中國新聞デジタル「宮島の来島者3年ぶり増加 2022年283万484人」

タマン・ミニ・インドネシア・インダとは

TMIIにはインドネシアの33州のパビリオンが立ち並び、それぞれの伝統的な建物や衣装、文化、食事について知ることができます。加えてバードパークや淡水魚水族館、爬虫類館などの動植物園、博物館、科学館、遊園地などもパーク内にあり、老若男女がそれぞれの目的に合わせて利用できます。

2022年のリニューアルで、TMIIは環境配慮型のテーマパークへと生まれ変わりました。TMIIは150ヘクタールある広大な公園。以前、来場者の多くは自らの車やバイクで園内を移動していましたが、リニューアル後はEVシャトルバスなど地球とパーク内の環境に配慮された乗り物に乗り換えるようになっています。

施設や展示も一部新しくなり、全体的にクリーンで整然とした印象になりました。新しい施設やイベントも誕生しています。

TMIIに対し、「学校の遠足で行くところ」「家族や親戚とピクニックに行くところ」、または「地方の人がジャカルタ観光の一環で行くところ」というイメージを持っていた若者たちも、目新しさや写真映えを求めて、久しぶりに足を運んでいるようです。

映像でみるタマン・ミニ・インドネシア・インダ

新しいタマン・ミニ・インドネシア・インダ

新しいタマン・ミニ・インドネシア・インダー

こちらの動画では、新しいTMIIでできることが紹介されています。

広大なパーク内の移動は、電動キックボードや自転車、無料のEVシャトルバスを利用します。

たくさんある施設の中でも、インドネシアの伝統を紹介するインドネシア博物館やリニューアルしたばかりのバードパークは必見。ロープウェイに乗れば、インドネシアの国土が再現された島が浮かぶ湖を上から眺められます。毎晩開催される光のショーも人気です。

タマン・ミニ・インドネシア・インダの週末

タマン・ミニ・インドネシア・インダーの週末

週末には、伝統舞踊や歌のステージが各パビリオン前で開催されます。

ほかにも、カルチャーフェスティバルやフードフェスティバル、現代アートギャラリーの企画展やイベント、大道芸、ワークショップなど、さまざまなイベントが目白押し。各地方の料理やフルーツジュースで休憩しながら、丸1日楽しめます。

インドネシアの観光アイコンを目指して

スハルト元大統領夫人が創業して以来、TMIIの管理は元大統領の子孫が持つ財団が行っていましたが、2021年からはBhiva社が担うことになりました。

その翌年のリニューアルは、関係者がリバイタリゼーション(再生・復興)と呼ぶ通り、力の入ったものになりました。リニューアルは「緑70:建物30」という開園当初のプランに沿って行われ、以前よりも緑豊かになっています。リニューアル後の式典でジョコ・ウィドド大統領は、「新しいタマン・ミニ・インドネシア・インダは、ジャカルタ、そしてもちろんインドネシアの大きな観光アイコンになると確信している」と話し、自信と期待を示しました。

ジャカルタ周辺では、若者や親子連れが週末に遊びに行くスポットがどんどんできています。ショッピングモール、モダンなカフェ、アートギャラリー、公園やプレイランド、テーマパークなど、TMIIのライバルは数えきれないほどあります。高速道路や鉄道も次々と開通し、郊外へのレジャーもしやすくなりました。

そんな中、新しいTMIIはどのように存在感を見せていくのでしょうか。

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