インドネシアの弁当市場とは?文化・主要ブランド・出店ポイントを解説
- 公開
- 2026/07/20
- 更新
- 2026/07/20
- この記事は約13分36秒で読めます。
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インドネシアにも弁当文化はありますか?
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インドネシアには、学校や職場に食事を持参する「Bekal」や、会議・研修・イベントで使われる「Nasi Box」「Nasi Kotak」など、弁当型の食事文化があります。
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インドネシアで「Bento」という言葉は通じますか?
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都市部では「Bento」という言葉も広がっており、仕切り付きの容器にご飯・主菜・副菜を入れた日本風弁当として認知されています。
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インドネシアで弁当を販売する場合、競合はどのような企業ですか?
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競合は日本食チェーンだけではありません。HokBenのような日本風ファストフード、ローカルの食堂やケータリング企業、コンビニの即食商品、デリバリー商品まで幅広く見る必要があります。
インドネシアにおいて「弁当」は、日本食を伝えるわかりやすい商品です。
一方で、現地ではもともと、学校や職場、会議や研修、イベントなどで、箱入り・持ち運び型の食事が親しまれてきました。そのため、日本風のBentoも受け入れられやすい一方で、ローカルのNasi BoxやRice Box、コンビニ・スーパーの即食商品など、比較対象も多いカテゴリーです。
インドネシアに進出する日系飲食店としては、現地の昼食需要、法人需要、デリバリー需要の中で、どのような形にすれば選ばれる弁当になるかを検討することが重要です。
本記事では、インドネシアの弁当市場の概要を理解するため、弁当のバリエーションや利用シーン、代表的な弁当ブランドや販売チャネルなどに関する情報を、幅広く取り上げます。
【補足】
本記事の円表記は、2026年7月17日のレート(1ルピア=0.0090円)で換算したものです。
インドネシアの弁当文化

職場や学校に持参する「Bekal」
インドネシアでは、家から職場や学校に持参する食事は一般的に「bekal(ブカル)」と呼ばれます。日本の弁当のように、家庭で用意したご飯やおかずを容器に入れて持っていくイメージです。
家族で外出する際にbekalを持参することも一般的で、レジャー施設や公園などでは、家から持参した弁当を広げる家族連れをよく見かけます。
デリバリー / テイクアウト弁当「Nasi Box」

デリバリーの弁当(仕出し弁当)や、食堂などで購入したものを箱に入れてテイクアウトするタイプの弁当は、「Nasi Box(ナシ・ボックス)」または「Nasi Kotak(ナシ・コタック)」と呼ばれます。nasiはインドネシア語で「ご飯」、kotakは「箱」を意味します。
こちらは、個人が家や職場などで食べる目的のほか、会議、研修、社内イベント、宗教行事、学校行事などでも使われます。
一般的に、箱の中身はご飯とおかずで、「ご飯+フライドチキン」のような簡単なもの(Rice Boxと呼ばれることもある)から、複数のおかずとフルーツやデザートが入った豪華なものまでさまざまです。
なお、揚げ物やパンなどの軽食セットまたは甘味セットは、Snack Boxなどと呼ばれます。
カジュアルランチ・若者向け「Rice Box」

Nasi BoxやNasi Kotakのほかに、Rice Boxという言葉も使われます。Rice Boxも直訳すれば「ご飯の箱」であり、インドネシア語のNasi Kotakと同じものを指すこともあります。
一方で、ファストフード店などの簡単なセットメニューのような、比較的カジュアルで手軽なものを、特にRice Boxと呼ぶこともあります。さらに、深さのある紙箱や紙のボウルで提供される丼もの風の弁当は、Rice Bowlと呼ばれるケースもあります。
どちらも若者向け・カジュアルなメニューのイメージが強い呼称で、専門店も見られます。
飲食店の日本風「Bento」の広がり
「Bento」という言葉も浸透し、日本風の弁当も親しまれています。Bekalであれ、Nasi Boxであれ、日本の弁当の見た目や構成を意識したものはBentoと呼ばれることがあります。日本食店では、店内提供メニューでもあえてBentoスタイルが採用されている例もあります。
ただし、現地で受け入れられているBentoは、日本で見られる幕の内弁当や駅弁と同じものではありません。
多くの場合、仕切り付きのプラスチック容器に、ご飯、揚げ物や照り焼き風の肉料理、サラダ、スープ、サンバル(唐辛子ペースト)やチリソースなどを組み合わせた、現地化された日本風セットメニューです。
インドネシアの色々な弁当
| 用語 | 主な意味 | 利用シーン |
| Bekal | 家から持参する弁当・軽食 | 学校、職場、外出 |
| Nasi Box/Nasi Kotak | 箱入りのローカルご飯 | 会議・研修・セミナーなど法人注文、テイクアウト |
| Bento | 日本風の箱入りご飯セット | 日本食店、コンビニ、デリバリー |
| Rice Box / Rice Bowl | ご飯+主菜のカジュアル商品 | ファストフード、デリバリー、若年層向けランチ |
なお、近年インドネシアでは、児童・生徒、妊婦、授乳中の母親などを対象とする政府の無料栄養食プログラム「MBG:Makan Bergizi Gratis(無料の栄養がある食事)」が広がっています。
MBGは仕切り付き容器に主食・主菜・副菜を入れたスタイルで提供されることも多く、これまでBentoと接点がなかった層が、Bentoスタイルの食事に触れる機会にもなっています。
インドネシアの弁当市場
Bento・Nasi Box・Rice Boxが並存
ここまで見たように、インドネシアでは弁当型の食事が複数の異なるシーン・目的で使われています。
競合は日本食チェーンだけではない
日系飲食店がインドネシアで弁当を展開する場合、競合は日本食チェーンだけではありません。
実際には、ローカル食堂からチェーン店まで、多くの飲食店がテイクアウトやデリバリー用に用意するNasi Box、ケータリングや弁当専門の業者、Rice Boxブランド、コンビニやスーパーの即食商品、デリバリー専用ブランドなども競合になり得る、プレイヤーの多い市場です。
特に日常の昼食需要では、消費者は「日本風かどうか」よりも、価格、量、味の満足感、注文のしやすさ、配送の早さで比較します。日本らしさは差別化要素になりますが、価格と満腹感の面でローカル商品と比較されることは避けられません。
日系飲食店の参入余地
一方で、日系飲食店にも参入余地があります。日本食に対する品質イメージ、見た目の整った盛り付け、清潔感、品質の安定性、納品時間や請求書対応などの法人向け対応力は、ローカルの低価格弁当との差別化につながります。
ただし、狙うべき市場を明確にすることが重要です。日常食として低価格で売るのか、日系企業や中間層以上のオフィスワーカー向けに売るのか、会議弁当・研修弁当として法人向けに売るのかで、価格、容器、メニュー、配送、営業方法が変わります。
インドネシア進出では、食品・外食市場だけでなく、法人設立、許認可、現地パートナー、販売チャネルも整理する必要があります。全体像を確認したい方は、カケモチの「インドネシア進出ハンドブック」をこちらから無料でダウンロードしてみてください。
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インドネシアの代表的な弁当ブランド

インドネシアでBentoメニューを展開する代表的な飲食店を紹介します。
【補足】
各飲食店の情報は、記事執筆時のもので、変更される可能性があります。
HokBen:Bentoを定着させた代表格
インドネシアでBentoを語るうえで、日本風弁当・ファストフードチェーン「HokBen(ホック・ベン)」は最も知名度の高いブランドの一つです。
HokBenはBento系メニューを中心に展開する飲食チェーンで、店内提供メニューであっても、仕切りの付いた弁当風の容器が使われています。日本風でありながら、現地の食習慣に合わせたメニューが特徴で、ご飯を中心に、鶏肉、牛肉、揚げ物、サラダなどを組み合わせ、ファストフードとして利用しやすい形にしています。
Bentoメニューの価格は5万~6万ルピア(450~540円)程度です。毎日の食事としてはやや高価ですが、ジャカルタなど都市部の駅や空港、商業施設などに出店する飲食チェーン店としては、受け入れられやすい価格帯と言えるでしょう。
- Webサイト:https://www.hokben.co.id/
【補足】
HokBenは、かつては弁当専門店のイメージでしたが、近年はラーメン、たこ焼き、カツサンドなど、メニューの幅を広げています。
その他のローカル日本食チェーンのBento
Ichiban Sushiも、インドネシアでの知名度が高い日本食チェーンの一つです。こちらは弁当専門店ではありませんが、「チキン焼肉」「ビーフ照り焼き」などのBentoメニューを提供しています。
また、Gokana Ramen & Teppanも、インドネシアでBentoメニューを展開するローカル系日本食チェーンです。Gokanaは、重箱風の容器でBentoやDonburiメニューを提供しています。おかずには、チキンカツやビーフ照り焼きなどが採用されています。
日本食店がメニューの中にBentoカテゴリーを用意していることは、インドネシアでBentoが「日本食店の一商品」としても成立していることを示しています。
弁当は専門業態だけでなく、日本食レストラン、すし店、カツや唐揚げ、焼肉店などとも相性がよいと言えそうです。
SATO Eat and Go:日系ブランドのBento
インドネシアの和食さと(Washoku Sato Indonesia)は、弁当、丼もの、ラーメンなどを扱うクイックサービス型のレストラン「SATO Eat and Go」を展開しています。
同店でも、Bentoは、弁当風容器で提供されています。おかずは、チキンカツ、唐揚げ、ビーフ焼肉などから選べます。価格は丼(Rice Bowl)が2万~3万ルピア(約180~270円)、Bentoが4万~5万ルピア(約360~450円)程度で、本格的な日本食レストランというよりは、ファストフードに近い雰囲気の店とメニュー構成になっています。
その他の日系ブランドのBento
日本食のクイックサービス型飲食店としては、吉野家やすき家、ココ壱番屋も注目されます。
これらのブランドでは、店舗では牛丼やカレーを丼や皿で提供していますが、テイクアウトやデリバリー用には紙の弁当箱やボウルを採用しています。
インドネシア進出は、調べれば調べるほど、そのハードルの高さに頭を抱える方が少なくありませんが、もっとカジュアルに進出する方法もあります。
- 月額5万円でインドネシア人をフルタイムで雇用し、ショッピングモールや商業施設、競合飲食店を調査。出店候補地やターゲット層、価格帯などを分析し、採算性を確認した上で正式な進出を決定した。
- 飲食業界経験者を3名チームで雇用し、現地食材の調達先や厨房設備、物流体制を調査。あわせてフランチャイズやライセンス展開の可能性も検証し、最適な進出方法を決定した。
- 営業マネージャーと店舗開発担当の2名をチームで雇用し、デベロッパーやショッピングモール、現地パートナー企業との商談を実施。現地法人を設立することなく出店候補物件や提携先を調査し、本格出店に向けた体制を構築した。
上記のように、法人を設立しなくてもカジュアルにインドネシアに進出している企業様はいます。飲食業であれば、貴社でもそれが可能です。
インドネシアのコンビニ・スーパー弁当

インドネシアでは、日本ほどコンビニ弁当文化が成熟しているわけではありませんが、近年は即食商品やホットスナックとご飯を組み合わせたBento形式の商品を見かけるようになっています。
ローカルコンビニ:Rice Boxと冷蔵Nasi Box
インドネシアのコンビニは日本のコンビニと品揃えが異なります。かつては弁当や惣菜はあまり見かけず、「小さな日用品店」のイメージでした。
しかし近年は、カウンターにショーケースを設置し、ドーナツ、揚げ物、おでんなどを提供する店舗も増えています。
ローカルコンビニ大手は、Indomaret(インドマレット)とAlfamart(アルファマート)です。これらのコンビニでは店舗によって、ご飯とフライドチキンなどの揚げ物を組み合わせたRice Box形式の商品が提供されています。安いものは2万ルピア(約180円)以下で購入できます。
また、Indomaretは自社ブランド「Yummy Choice」の冷蔵弁当を取り扱っています。こちらは主にインドネシア料理をプラスチックの容器で提供するもので、Bentoというよりは「モダンなNasi Box」というイメージです。
1つ2万~3万ルピア(約180~270円)程度で、一般的な屋台やワルンと呼ばれる小規模な食堂の食事と同じか、やや高い価格帯となっています。
IndomaretのSNSでは、「仕事で疲れて帰り、料理する時間がないときに」といった文脈で、Yummy Choiceの弁当シリーズが紹介されています。出かけ先に持参するだけでなく、中食需要に応えるための商品であることがわかります。

【補足】
以前はホットスナックや弁当をあまり見かけなかったインドネシアのスーパーマーケットでも、少しずつ、Bento売り場を見かけるようになってきました。もともとあったNasi Boxの文化に加えて、日本風Bentoの浸透が影響していると考えられます。
日系コンビニ:ホットスナック×Bento
インドネシアのファミリーマートやローソンでは、カウンターにホットスナックケースを設置し、揚げ物や中華まんなどを販売しています。これらのホットスナックは単品でも購入可能で、簡易な紙箱を使ったNasi Boxもありますが、ご飯とホットスナックを仕切りの付いたテイクアウト用容器に入れた「Bento」形式でも販売されています。
価格は、組み合わせ次第で2万ルピア(約180円)程度からとなっています。
このほか日系コンビニでは、おにぎり、サンドイッチ、サラダなども販売しています。また、冷蔵弁当を取り扱う店もあります。
インドネシアで弁当事業を検討する場合、競合ブランドを見るだけでなく、実際に売れている価格帯、容器、メニュー構成、販売チャネルを確認することが重要です。カケモチでは、インドネシアでの現地視察をお手伝いしています。サービスの詳細は、こちらをご覧ください。
― ビジネス最前線の声
デリバリーで広がる弁当需要

オンラインフードデリバリーが弁当の普及に貢献
GoFood、GrabFood、ShopeeFoodといったオンラインフードデリバリーの普及は、弁当需要を確実に広げています。
弁当は、1つ頼めば主食からおかずまで1食分のニーズが満たされ、写真で内容を確認しやすく、配送中に比較的崩れにくい商品が、デリバリーに向いています。
日本風のBentoだけでなく、インドネシアにもともとあったNasi Boxのような形態のテイクアウト商品も、デリバリーサービスの広がりでより身近になりました。地域密着型の小さな食堂でも、食品包装用の耐油紙やプラスチック袋を使う通常のテイクアウトやデリバリーメニューとは別に、箱入りのNasi Boxメニューを用意しているケースもあります。
【補足】
Gofoodなどのオンラインフードデリバリープラットフォームを利用すると同時に、自社で独自に注文受付窓口(WhatsAppなど)や配達システムを整えている飲食店もあります。
デリバリー弁当専門店の広がり
オンラインフードデリバリーの普及に伴い、クラウドキッチンやテイクアウト・デリバリー専門店など、実質「弁当専門」とも言える業態のチェーン店も増えています。
このような弁当専門店として特に注目されるのが、ジャカルタ発のクラウドキッチン運営会社「Hangry Group」です。
2019年創業のHangryは、1つのキッチンで複数のフードブランドを展開するマルチブランド型のビジネスモデルを採用し、急速に規模を拡大しました。
1回の注文で複数のブランドの弁当や飲み物を注文できるため、グループで注文する際も、それぞれの好みに合わせて選択できるメリットがあります。デリバリー専門ということもあり、配達に適したRice Box、Rice Bowl、Bentoスタイルの商品も多く見られます。
また同社は、個人向けデリバリーだけでなく、イベント向けの大量注文も受け付けています。
- Hangry Group公式Webサイト:https://www.ishangry.com
通常メニューを弁当化する飲食店もある
弁当専門店でなくても、店内では皿で提供しているメニューを、ご飯付きセットにして仕切り容器やプラスチックケースで提供すれば、デリバリー向けのBento商品になります。
業態やメニュー構成によっては、デリバリー向けにしづらいメニューは店内提供のみにする、デリバリー向けの特別メニューや特別セットを用意するなど、工夫の余地もあるでしょう。Bentoは、弁当やケータリングを専門としない飲食店のデリバリー向けメニューとして、魅力的なスタイルです。
既存メニューを弁当化する場合は、汁気、ソース、揚げ物の食感、配送後の見た目まで含めて調整が必要になることもあるため、実際に作って確認することが重要です。
法人向け弁当とケータリング
インドネシアの弁当市場では、個人向けだけでなく法人向け需要も重要です。
飲食店によっては、イベント用のデリバリー弁当や大量注文を受け付けています。また、ケータリングやデリバリー弁当専門店もあります。
Dapur Solo:Nasi Boxを展開するローカル料理ブランド
ジャカルタでは、ローカル料理レストランが法人・イベント向けにNasi Boxなどの弁当を用意しているケースがあります。代表例の一つがDapur Solo(ダプール・ソロ)です。
Dapur Soloは、中部ジャワのソロ料理が中心のレストランですが、ジャカルタ首都圏の法人向けの「Nasi Boxデリバリーサービス」も提供しています。
通常のデリバリーメニューの大量注文を受け付けるという仕組みではなく、最低注文数を設定した法人向けメニューを別に持っている点が特徴です。価格は3万~5万ルピア(約270~450円)程度です。
- Webサイト:https://dapursolo.com/
Umara Catering:法人・イベント向けの総合ケータリング
より本格的な法人・イベント向けケータリング会社としては、Umara Catering(ウマラ・ケータリング)も参考になります。
Umara Cateringは、結婚式や企業イベントなどでケータリングやNasi Boxなどを提供しています。また、グループ会社のUmara Mitra Kulina(ウマラ・ミトラ・クリナ)は、法人向けケータリング、病院給食、施設向け給食、社員食堂運営などを手がけています。
日系飲食店が弁当・ケータリングに参入する場合、Umara Cateringのような専門事業者は、現地の法人需要やサービス水準を知るうえで参考になります。特に法人向けでは、味や価格だけでなく、納品時間、衛生管理、メニューの安定性、大量注文への対応、イベント運営との連携などが重視されるため、一般的な飲食店とは違った準備や運営体制が必要です。
- Webサイト
Umara Catering :https://umaracatering.com/
Umara Mitra Kulina :https://umarakulina.co.id/#
法人向け弁当需要をつなぐプラットフォーム
インドネシアでは、飲食店・ケータリング会社と法人顧客をつなぐプラットフォームも存在します。
ジャカルタと周辺都市で利用できるものとしては、FoodspotやKulina(クリナ)が知られています。提供者としてはファストフード店やレストラン、ケータリング会社などが登録し、企業側は、用途や予算に合う弁当・ケータリングを探して注文できます。
これらのプラットフォームでは、一般的なNasi Boxに加え、軽食やイベント向けケータリングなど、さまざまな需要に対応しています。一般的なオンラインフードデリバリーサービスではマッチングしづらい、大量注文やケータリングを専門とするポータルです。
法人向けの弁当販売では、現地企業、日系企業、学校、イベント主催者、ケータリングポータルとの接点づくりが重要です。現地でのネットワーク作りについてお悩みの方は、こちらからご相談ください。
インドネシアで弁当を売るためのポイント

価格・量・満足感をターゲットに合わせる
インドネシアで弁当を売るには、「日本らしさ」だけでなく、価格・量・満足感を重視することが重要です。インドネシアの消費者は、ご飯の量、主菜のボリューム、味の濃さ、辛味、価格の納得感をよく見ています。
一方で、日系企業向けの会議弁当など、ターゲット層やシーンによっては、高品質な肉や魚、健康志向、見た目の美しさを重視した、高めの価格帯の弁当も受け入れられる余地があります。
出店の際には、まず、低価格の日常食として売るのか、オフィスワーカーの少し良いランチとして売るのか、法人・団体向けの会議やイベント用の弁当として売るのかという、ターゲット層や利用シーンを明確にすることが重要です。
加えて、味付けも満足感に関わります。
インドネシアでは、辛い味や甘辛い味がはっきりしたものが好まれる傾向があります。そのため、ピリ辛味や甘辛い味付けのおかずを用意するか、シンプルな味付けのおかずにサンバルやチリソースを付けるなど、現地の人たちの味覚に合わせた調整を検討する必要があります。
出店予定の地域で実際に親しまれているNasi Box、Rice Box、Bentoのメニュー、量、味、価格などを確認し、受け入れられやすい味、価格に見合うと判断される量、差別化できるポイントを検討するとよいでしょう。
ムスリム向けにはハラール対応が重要
インドネシアで弁当を含む飲食業を営むにあたっては、ハラール(ハラル)対応とローカル味への調整が重要です。インドネシアでは、ムスリムの消費者を対象にする飲食店のハラール認証取得は必須で、豚肉を使わない、酒類を出さないなど目に見える部分に加え、原材料や製造工程でも対応が求められます。
ハラール対応をすると主菜に豚肉は使えませんが、鶏肉や牛肉の料理、特に、唐揚げ、カツ、照り焼き、焼肉風メニューは比較的受け入れられやすいと考えられます。また、魚や卵のおかずも一般的です。
インドネシアならではの品質管理ポイント
インドネシアでは、荷物が少量の場合、バイク配送が一般的です。特に個人向けの持ち帰りやデリバリー弁当では、袋の中で傾いたり、揺れたりする前提で容器とメニューを設計することが大切です。
また、年中気温が高いインドネシアでは、弁当が常温で置かれる時間にも注意が必要です。
個人向けデリバリーでは、暑い中バイクで運ばれることや、ドライバーが複数の目的地を回るなどの都合で納品時間が読みにくいことを考慮し、対策ができると安心です。
法人向けでも、納品後すぐに食べられず、会議室や受付付近に一定時間置かれる場合があります。
そのため、傷みやすい食材を避ける、冷蔵が必要な商品は保冷方法を確保する、提供後は早めに食べてもらうよう案内するなど、おいしい状態で食べてもらえる工夫を、日本以上に意識する必要があります。
【補足】
法人向けでは、注文内容を前日または当日の朝に再確認することも重要です。会議やイベントの参加人数が直前に変わったり、予定そのものがキャンセルになったりすることもあります。最低注文数やキャンセル・変更に関する規定、前払いの有無を事前に明確にしておくと、トラブルを防ぎやすくなります。
映像でみるインドネシアの弁当
HokBenの店内提供Bento

インドネシアにおける日本風Bentoブランドの代表格であるHokBenでは、持ち帰りだけでなく、店内飲食でも仕切り付きの弁当風容器でBentoが提供されています。
HokBenの店内提供弁当からは、現地でBentoが日本風のセットメニューとしても認知されていることがわかります。日本の飲食店としては、テイクアウトやデリバリーだけではないBentoの活用方法を知るための、よい参考例と言えます。
スーパーで広がる低価格Bento

最近では、コンビニだけでなく、スーパーマーケットでもBento形式の商品を見かけるようになっています。
例えば、SuperIndo(スーパーインド)の一部店舗では、仕切り付きのプラスチック容器に、ご飯、フライドチキン、野菜などを組み合わせたBento商品が販売されています。
SuperIndoのBentoは、「1万4,900ルピア(約134円)と低価格で見た目がよく、内容も充実している」とSNSで話題になっています。この動画の投稿者も、栄養バランス、見た目、味、価格について好意的なコメントをしています。
弁当はインドネシアでも広がっている
インドネシアには、手作りのBekal、法人やイベントで使われるNasi Box・Nasi Kotak、日本風のBento、デリバリー向けのRice Boxなど、複数の「弁当」があります。HokBenやIchiban Sushi、日本発ブランド、コンビニ、ケータリングサービス、オンラインフードデリバリーなどを見ても、弁当はすでに日常食・法人食・即食商品として広がっています。
日系飲食店が参入する場合は、日本の弁当をそのまま持ち込むのではなく、価格、量、ハラル対応、ローカル味、配送しやすさ、法人需要に合わせて設計することが重要です。まずはテイクアウト、デリバリー、法人注文で市場反応を見ながら、現地に合う形を探るのが現実的です。
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