インドネシアのビザ用語集(よくある質問と回答まとめ)

公開
2025/01/01
更新
2025/09/17
この記事は約1分24秒で読めます。

インドネシアは観光やビジネスのため、多くの日本人が訪れる国です。現状ではいかなる目的であってもそれぞれの目的や滞在期間にあったビザの取得が必須であり、出発前の情報収集や準備が欠かせません。

そこで本記事では、特に観光やビジネスでのインドネシア訪問に必要なビザや滞在許可について、基本的な用語とその解説をまとめました。それぞれのビザの取得方法や費用、有効期間などのポイントを整理し、訪問目的に応じた適切なビザの選択をサポートできる内容になっています。

スムーズな渡航準備のため、ぜひご一読ください。

【補足】
本記事の円表記は、2024年12月27日のレート(1ルピア=0.0097円)で換算したものです。

インドネシアのビザの用語解説

eVISA(電子査証)

インドネシアのeVISAとは何ですか。

インドネシアでは2020年10月より、到着ビザ(VOA)以外のビザの取得方法に関しては、原則オンライン申請が義務となりました。オンラインで申請し、メールで受領したビザの総称がeVISA(電子査証)です。

インドネシアのeVISAの申請方法を教えてください。

eVISAの申請は、インドネシアのビザ申請サイト「The Official e-Visa Website for Indonesia(https://evisa.imigrasi.go.id/)」から行います。
最初にサイトへの登録を済ませ、あとは必要事項を選択または入力していきます。すべての必要事項の記入、パスポートと顔写真のアップロードが終わり、フォームの送信および発行料の送金後、申請内容に問題がないことが確認されれば、発行料の送金後、4営業日以内にビザの取得が認められた旨が記載されたメールが送られてきます。

インドネシアのeVISAは何日前に取得すればいいですか。

インドネシアへの入国を許可するビザは基本的に、発行日から90日間有効、つまり、発行日から90日以内に入国する必要があります。余裕をもって、入国を予定する1~2か月前に申請を行うのがおすすめです。

査証免除措置(ビザ無し渡航)

インドネシアのeVISAは領収証をもらえますか。

eVISAの領収証は、発行料の支払い完了後、メールで送付されます。

インドネシアへはビザなし渡航できますか。

2024年時点で、日本国籍者がインドネシアへ入国する際の査証免除措置(ビザなし渡航)は行われていません。短期間の観光や商談の目的であっても、到着ビザ(VOA/e-VOA)を取得する必要があります。ただし、過去には観光目的での30日間の査証免除措置がとられていたことがあり、これが復活する可能性もあります。

APECビジネストラベルカード(ABTC)

APECビジネストラベルカードとは何ですか。

APECビジネストラベルカードは、APEC域内を頻繁に渡航するビジネス関係者の移動を円滑にすることを目的としたカードです。APECビジネストラベルカード所持者は、APEC域内を短期商用目的で渡航する場合、事前に各国・地域の承認を得ることで、原則、以下のことが可能になります。
①査証なしで入国審査を受けること
②入国審査時に、ABTC専用レーン(または優先レーン)を利用すること

APECビジネストラベルカードの対象国はどこですか。

APECビジネストラベルカードの対象国および対象地域は、以下の通りです。
オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、中国、香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、パプアニューギニア、ペルー、フィリピン、ロシア、シンガポール、台湾、タイ、米国、ベトナム
ただし、米国、カナダ、ロシアは、2024年時点では査証の取得が必要です。

APECビジネストラベルカードの取得費用はいくらですか。

APECビジネストラベルカードの取得費用は、2024年12月時点で、新規交付が1万3,000円、旅券番号の変更による再交付が8,000円です。

APECビジネストラベルカードの対象者は誰ですか。

日本のビジネス関係者で、外務省が定める以下の交付要件を満たす方が、APECビジネストラベルカードの対象です。
・有効な日本国旅券を所持していること
・申請書その他の提出書類に虚偽の記載がないこと
・犯罪歴がないこと
・外務大臣が告示で定める次のいずれかの要件に該当していること
※「ABAC日本支援協議会の構成団体(日本経済団体連合会、日本商工会議所(日本商工会議所の会員である商工会議所を含む)、経済同友会及び関西経済連合会)の職員、その団体の会員である機関の経営者又は当該機関に雇用されている方で、貿易等に関する事業を行うことを目的として参加国・地域への渡航が必要であると認められる方」など5項目

APECビジネストラベルカードの申請に必要なものは何ですか。

APECビジネストラベルカードの申請に必要なものは、以下の通りです。
・顔写真
・パスポートのコピー
・在職証明書
・登記事項証明書
・貿易・投資の実績を示す文書
・事業内容に関する資料(事業報告書、会社の業務概況報告、会社案内など)
※関連資料がWebサイトに掲載されている場合は自社WebサイトのURLで代替可
・収入印紙(新規交付申請手数料13,000円分)
・個人事業主の場合は追加資料あり

APECビジネストラベルカードの申請に必要な在職証明書に決まった書式はありますか。

APECビジネストラベルカードの申請に必要な在職証明書に指定の書式はありません。ただし、3か月以内の発行年月日、申請者名、社名及び所属部署などを記載したうえで、「上記の者が現在当社に在籍していることを証明します。」などの一言を明記し、申請者所属企業の代表または総務・人事等の責任者が在職を証明できる書類にする必要があります。
また、登記事項証明書は、在職証明書の代わりにはなりません。

APECビジネストラベルカードの申請に必要は写真は、どのようなものですか。

APECビジネストラベルカードの申請に必要な顔写真は、パスポートと同じ規格(JPGで10MBまで(800×600ピクセル)、縦横比4:3)のものです。撮影後6か月以内のものであれば、パスポートと同じ写真でも構いません。背景は可能な限り白色、写真自体はカラーでも白黒でも構いません。

「有効期間」と「滞在可能期間」

インドネシアのビザの「有効期間」と「滞在可能期間」はどう違うのですか?

有効期間はビザが発行されてから入国に使える期限で、90日と決められています。これを過ぎると、未使用でもビザが無効になります。滞在可能期間は実際に入国してからの滞在日数で、入国日を1日目としてカウントされます。
また、マルチプルエントリービザの場合、1回目の入国から「1年」「2年」など決まった期間中、何回でもインドネシアに入国できます。この「1年」「2年」の期間を「有効期間」と呼ぶこともあります。マルチプルエントリービザが1年有効でも、1回あたりの「滞在可能期間」は60日、180日などと決められています。

滞在可能期間が延長可能なビザの場合で、延長を忘れて最初の滞在可能期間を超えてしまうと、どうなりますか?

滞在期間を超えて滞在した場合はオーバーステイとなり、1日あたり100万ルピア(9,700円)以上の罰金が科されます。さらに、将来的なビザ申請に悪影響を及ぼす可能性もあります。延長は自動では行われないため、有効期限が切れる1~2週間前までに手続きすることをおすすめします。

一時滞在許可(ITAS)

インドネシアのITASとは何ですか。

ITAS(Izin Tinggal Terbatas)は「一時滞在許可」または「暫定居住許可」などと呼ばれ、一時的にインドネシアに居住する場合に必要な許可証です。

インドネシアのITASとビザの違いは何ですか。

ITASは一定期間インドネシアに滞在することを許可するもので、入国許可であるビザとは役割が異なります。ビジネスビザを含む訪問ビザや到着ビザを取得して入国し、インドネシアでの滞在が30日未満の場合は、ITASを取得する必要はありません。
一方で、就労ビザを含む暫定居住ビザ(VITAS:Visa Izin Tinggal Terbatas)を取得して滞在・居住する場合には、滞在日数に関わらずITASが必要です。

インドネシアのITASとITAPの違いは何ですか。

日本語で「定住許可」または「恒久居住許可」と訳されるITAPの申請は、二重国籍の子供やITAP所持者の子供などを除き、通常はITASからのステータス変更という形で行います。
したがって、一般の日本人の場合、ITASを持っていなければITAPは申請できません。なおITAPは「定住許可」という名称ですが、最初の有効期間は5年で、その後更新が必要です。

インドネシアのITASの対象者は誰ですか。

以下の条件に当てはまる外国人は、適切なビザとITASを取得することで、インドネシアに居住することができるようになります。
・暫定居住ビザ(VITAS)で入国した外国人
・ITASを所持する父親または母親、あるいは両親のもとに、インドネシア国内で出生した子供
・インドネシア海域で操業中の船舶、浮き装置または設備における業務に従事する専門人材
・訪問許可(ITK:Izin Tinggal Kunjungan )からITASへのステータス移行を許可された外国人
・インドネシア国民と合法的に結婚している外国人
・インドネシア国民と合法的に結婚している外国人の子供

インドネシアのITASの取得方法を教えてください。

ITASの申請はオンラインで行うことになっています。大まかな流れは以下の通りです。
1.インドネシアのビザ申請サイト「The Official e-Visa Website for Indonesia(https://evisa.imigrasi.go.id/)から申請フォームに必要事項を記入・必要書類をアップロードして送信する
2.申請が受理されるとメールで通知される
3.メールの指示に従って費用を納入する
4.居住地域を管轄する入国管理局へ出向き、面接と写真・指紋撮影を行う
5.PDF形式のe-ITASがメールで届く
6.印刷するか携帯端末などに保存して携行する

インドネシアのITASは更新できますか。

暫定居住ビザ(VITAS)を元に取得した最長30日のITASを除き、ITASは延長可能です。ただし、有効期間によって延長可能な期間や回数が異なります。また、関係機関の推薦などによって、延長期間が必ずしも規定通りにならないことがあります。

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インドネシアの主なビザの種類

到着ビザ(VOA/e-VOA)

インドネシアのVOA、e-VOAとは何ですか。

到着ビザ(VOA、Visa on Arrival)は、旅行、商談、会議への参加など、特定の目的で最長30日間インドネシアに滞在する場合に取得するビザです。e-VOAは渡航前にオンラインで申請・取得するもので、空港到着時に取得するものと機能は同じです。
旅行や家族の訪問が目的のいわゆる観光ビザ(インデックスB1)、商談などが目的のいわゆるビジネスビザ(インデックスB2)と、治療が目的のインデックスB3、政府の業務が目的のインデックスB4の4種類があります。

観光ビザ

インドネシアの観光ビザにはどのような種類がありますか。

日本国籍者が観光目的でインドネシアに入国する場合、短期間であれば、有効期間が最長30日の到着ビザ(VOA/e-VOA、インデックスB1)を取得します。30日を超える予定の場合は、シングルエントリー訪問ビザ(インデックスC1)、一定の期間内に複数回入国する場合は、マルチプルエントリー訪問ビザ(インデックスD1)を取得します。

インドネシアの観光ビザの期間は何日ですか。

到着ビザ(VOA/e-VOA、インデックスB1)の有効期間は30日、シングルエントリー訪問ビザ(インデックスC1)は60日間、マルチプルエントリー訪問ビザ(インデックスD1)は、1年、2年、5年から選べ、入国1回あたりの滞在期間は最長60日間です。

インドネシアの観光ビザの取得方法を教えてください。

到着ビザはインドネシアの空港で直接取得するか、オンラインでの取得を選べます。シングルエントリー訪問ビザとマルチプルエントリー訪問ビザは、事前にオンラインで取得する必要があります。オンラインの場合、インドネシアのビザ申請サイト「The Official e-Visa Website for Indonesia(https://evisa.imigrasi.go.id/)から申請します。

インドネシアの観光ビザは免除されますか。

インドネシアの日本国籍者に対するビザの免除措置は2020年以降停止しています。ただし、以前は観光目的での30日間の査証免除措置がとられていたため、これが復活する可能性もあります。

ビジネスビザ(工場訪問ビザ)

インドネシアのビジネスビザにはどのような種類がありますか。

ビジネス目的でインドネシアに入国する場合、短期間であれば、有効期間が最長30日の到着ビザ(VOA/e-VOA、インデックスB2)を取得します。30日を超える場合は、シングルエントリー訪問ビザ(インデックスC2)、一定の期間内に複数回入国する場合は、マルチプルエントリー訪問ビザ(インデックスD2)を取得します。

ビジネスビザ(工場訪問ビザ)と就労ビザの違いを教えてください。

ビジネスビザで許可されているのは「訪問」までで、実際に工場で作業や指導を行う場合は就労ビザの取得が必要となります。

インドネシアのビジネスビザの期間は何日ですか。

到着ビザ(VOA/e-VOA、インデックスB2)の有効期間は30日、シングルエントリー訪問ビザ(インデックスC2)は60日間、マルチプルエントリー訪問ビザ(インデックスD2)は、1年、2年、5年から選べ、入国1回あたりの滞在期間は最長60日間です。

インドネシアのビジネスビザはどのような目的で取得できますか。

インドネシアのビジネスビザ(インデックスB2、C2、D2)は、オフィス・工場訪問、営業、商談、会議への参加、商品購入に関連する活動などの目的で取得できます。ただし、B2ビザでは工場訪問などの一部活動が認められないケースもあり、C2およびD2ビザを取得した方が確実です。監査やアフターサービスに関する活動、機械の据え付けや修理などは別のビザを取得する必要があります。

インドネシアのビジネスビザの取得のための必要書類を教えてください。

インドネシアのビジネスビザ取得のための必要書類は、ビザの種類によって異なります。
【到着ビザ(VOA/e-VOA、インデックスB2)の必要書類】
・パスポート(残存期間6か月以上)
・復路の航空券または他の国への継続旅行のための航空券
・入国手数料の支払い証明
【シングルエントリー訪問ビザ(インデックスC2)の必要書類】
・パスポート(残存期間6か月以上)
・インドネシアでの生活費の証明。
・カラーの顔写真
・その他の文書(当該外国人との関係を説明する政府機関または民間機関からの声明文/招待状など)
※マルチプルエントリー訪問ビザ(インデックスD2)の取得には、インデックスC2の必要書類に加え、旅程表や履歴書が必要です。
※上記以外にも、復路航空券など、追加書類の提示を求められる場合があります。

インドネシアのビジネスビザの取得方法を教えてください。

ビジネスビザ(工場訪問ビザ)はインドネシアのビザ申請サイト「The Official e-Visa Website for Indonesia」から申請できます。必要事項を記入し、書類をアップロード後、問題がなければビザがメールで送られます。

政府業務ビザ

政府業務ビザの「C4ビザ」と「D4ビザ」の違いは何ですか?

C4ビザは「シングルエントリービザ」で、1回のみ入国でき、初回60日間の滞在が可能です。延長は1回あたり60日、最長で合計12か月(延長を含む)まで滞在できます。一方、D4ビザは「マルチプルエントリービザ」で、1年または2年間の有効期間内で何度でも入出国でき、1回の滞在は最長60日です。
どちらも政府業務が主な目的ですが、報酬を伴う就労はできません。

政府業務ビザ(C4・D4ビザ)で許可されている活動は何ですか。

C4・D4ビザでは、行事への参加、特定の場所への訪問、その他の業務遂行など、政府の業務の一環としての活動が許可されます。ビザ取得後に、ビザ取得時に申請した活動内容を変更することはできません。

講演ビザ

講演ビザ(C10ビザ)で営業活動もできますか?

できません。C10ビザは講演や登壇のためのビザで、営業活動(商品やサービスの販売、契約交渉など)は禁止されています。
営業活動を行う場合は、C11ビザの取得が必要です。

講演ビザ(C10ビザ)は滞在期間を延長できますか?

C10ビザは初回60日間の滞在が可能で、180日まで延長できます。延長申請は、保証人(スポンサー)を通じて行う必要があります。

C10ビザとC10Aビザの違いは何ですか?

C10ビザは、会議・展示会・コンベンション・インセンティブ旅行などでの登壇・講演を目的としたビザです。C10Aビザも活動内容は同じですが、イベントの種類・講演内容が宗教関連である場合に取得します。

展示会ビザ

展示会ビザ(C11ビザ)で展示会以外の場所でも商品を販売できますか?

できません。C11ビザで許可されているのは、申請時に申告した展示会や見本市など、MICE関連イベントの出展活動に限られます。

滞在期間を延長したい場合、どうすればよいですか?

C11ビザは最長180日まで延長可能ですが、延長手続きは保証人(スポンサー)を通じて行う必要があります。滞在許可の満了日より前、できれば1週間~2週間前までに延長申請を始めてください。

ビザ申請に必要な銀行残高はどれくらいですか?

申請者本人または保証人名義の銀行残高証明(直近3か月分)が必要で、残高は少なくとも2,000米ドル(約29万5,600円)相当が目安とされています。

プレ投資・事業準備ビザ

プレ投資・事業準備ビザは、C12ビザとD12ビザのどちらを選べばよいですか?

C12ビザは、一度の滞在で調査や準備を行いたい方向けです。入国は1回限りで、出国するとビザは失効します。D12ビザは、ビザの有効期間(1年または2年)内に何度も出入国したい方向けです。

プレ投資・事業準備ビザの滞在期間を延長したい場合、どうすればよいですか?

C12ビザ・D12ビザはどちらも延長可能ですが、C12ビザは延長手続きを保証人(スポンサー)に依頼する必要があります。またD12ビザも、スポンサーがいた方が手続きがスムーズに進む可能性があります。滞在許可の満了日より前、できれば1週間~2週間前までに延長申請を始めてください。

プレ投資・事業準備ビザ(C12・D12ビザ)で契約をしてもいいですか?

プレ投資段階の契約(秘密保持契約、覚書、基本合意書など準備的な合意書)は可能です。一方、オフィスや工場の賃貸契約、雇用契約、売買契約など、事業や投資を実行する契約は原則禁止となっています。

船舶乗務員ビザ

船舶乗務員(C13ビザ)で陸上作業や港湾での業務はできますか?

できません。C13ビザは船舶に乗船し、船内で業務を行うためのビザです。陸上での港湾作業や商業活動、現地企業での労働は不法就労となり、罰則や強制退去の対象になります。

船舶乗務員ビザ(C13ビザ)を取得すれば自分で延長手続きができますか?

できません。C13ビザの延長は、必ず保証人(スポンサー)が手続きを行います。

船舶乗務員ビザ(C13ビザ)は何日間有効ですか。

C13ビザは90日間有効です。発行日から90日以内に入国してください。滞在期間は60日間で、最長180日間まで延長できます。

緊急業務ビザ

緊急業務ビザ(C15ビザ)でインドネシア国内の企業や個人から報酬を受け取ってもいいですか?

いいえ、C15ビザは就労ビザではないため、インドネシア国内の個人や企業から対価や報酬を受け取ることはできません。

緊急業務ビザ(C15ビザ)の申請時に必要な「公的機関または民間機関からの証明書」とは何ですか?

申請者のインドネシア渡航目的が「他人に代行できない緊急業務」であることを証明する書類です。例として、自然災害対応、主要機械の重大な故障対応、暴動・デモ・騒乱の収束など、企業や社会への致命的な損害を防ぐために必要である旨を明記した文書が該当します。

産業技術指導ビザ

産業技術指導ビザ(C16ビザ)でインドネシア国内の企業や個人から報酬を受け取ってもいいですか?

いいえ、C16ビザは就労ビザではないため、インドネシア国内の個人や企業から対価や報酬を受け取ることはできません。

産業技術指導ビザ(C16ビザ)の滞在期間はどのくらいですか?延長は可能ですか?

初回の滞在許可は到着日から最大60日間です。延長は複数回可能で、最長180日まで滞在できます。

産業技術指導ビザ(C16ビザ)で観光や家族訪問はできますか?

はい、可能です。C16ビザは産業技術指導や研修が主な目的ですが、滞在中に観光や友人・家族訪問も行うことが認められています。

監査ビザ

インドネシアの監査ビザはどのような目的で取得できますか。

インドネシアで監査ビザと呼ばれるのは、シングルエントリー訪問ビザ(インデックスC17)とマルチプルエントリー訪問ビザ(インデックスD17)です。これらのビザの入国目的は、インドネシアの企業の支店などにおける監査または検査です。

インドネシアの監査ビザの有効期間は何日ですか。

シングルエントリー訪問ビザ(インデックスC17)の有効期間は60日で、延長可能です。マルチプルエントリー訪問ビザ(インデックスD17)の有効期間は1年、2年、5年、10年です。

就労試用ビザ

就労試用ビザ(C18ビザ)で試用期間中に給与や手当を受け取ることはできますか?

できません。C18ビザは就労ビザではないため、インドネシア国内の個人や企業から給与・報酬・商品の代金などを受け取ることは禁止されています。交通費や宿泊費などの実費精算は通常認められますが、固定額の手当や日額払いなどは報酬と見なされる可能性があります。

就労試用ビザ(C18ビザ)の滞在期間はどのくらいですか?延長は可能ですか?

滞在期間は到着日から最長90日間です。2025年6月施行の新規定により、延長は一切できなくなりました。

同じ企業で就労試用ビザ(C18ビザ)を2回取得できますか?

できません。2025年6月施行の新規則により、同じ企業をスポンサーとするC18ビザは、同一外国人に対して1回限りしか発給されません。

アフターサービスビザ

アフターサービスビザ(C19ビザ)と他のビジネスビザの違いは何ですか?

C19ビザは、インドネシア国内で販売済みの製品に対するアフターサービス(修理・点検・保守など)を行うことを目的とした、単回入国の訪問ビザです。観光や友人・家族の訪問も可能ですが、インドネシア国内での販売行為や報酬・給与の受け取りはできません。

アフターサービスビザ(C19ビザ)で行ってはいけないことは何ですか?

入国目的と異なる活動はできません。特に、販売行為(部品や製品の直接販売を含む)や、インドネシア国内の個人や企業から報酬や給与を受け取ることは禁止されています。

機械設置・修理業務ビザ

機械設置・修理業務ビザ(C20ビザ)で営業活動や製品販売はできますか?

できません。C20ビザは、海外から購入した機械の設置・修理業務を行うためのビザです。インドネシア国内での物品販売やサービス提供、または個人・法人から報酬や給与を受け取ることは禁止されています。

滞在期間を延長する場合、手続きは自動で行われますか?

自動延長はされません。C20ビザの初回滞在許可は最大60日間で、延長すれば最長180日まで滞在できますが、延長はスポンサー(保証人)による申請が必要です。

入国審査で「仕事で来た」と答えても問題ありませんか?

問題になる可能性があります。C20ビザは就労ビザではないため、「仕事」という表現だけだと就労目的と誤解され、入国審査が長引くことがあります。入国目的は「機械の設置」「機械の修理」など、具体的な活動内容を英語またはインドネシア語で説明できるよう準備しておくことをおすすめします。

学生インターンシップビザ

学生インターンシップビザ(C22Aビザ)ではインターンシップ以外にどのような活動ができますか?

C22Aビザは学術要件を満たすためのインターンシップが主目的ですが、滞在中に観光や友人・家族訪問も可能です。ただし、インドネシア国内で商品やサービスの販売、個人や法人からの報酬・給与の受領は一切禁止されています。

学生インターンシップビザ(C22Aビザ)の対象者は誰ですか。

C22Aビザは、外国人が在籍する教育機関の単位取得要件を満たすなどの目的で、インドネシア国内の企業・団体でインターンシップを行う場合に取得できるビザです。対象者は日本を始めとする外国の教育機関に学籍を持つ現役の学生です。

社会人/企業インターンシップビザ

社会人/企業インターンシップビザ(C22Bビザ)でのインターンシップ中に営業や顧客対応を行っても問題ありませんか?

C22Bビザは就労ビザではないため、報酬を受け取らなくても営業活動や顧客対応、販売業務など、成果物が収益に結びつく可能性のある業務は不法就労とみなされるおそれがあります。インターンはあくまで研修・実習の範囲にとどめる必要があります。

社会人/企業インターンシップビザ(C22Bビザ)の延長は自分で申請できますか?

延長申請は保証人(スポンサー)を通して行う必要があります。申請は自動では行われないため、滞在期限が切れる1〜2週間前までにスポンサーと連絡を取り、必要書類や申請スケジュールを事前に確認しておくことが大切です。

就労ビザ(雇用ビザ)

インドネシアの就労ビザにはどのような種類がありますか。 

インドネシアで就労ビザまたは雇用ビザと呼ばれるのは、インデックスE23、E24に分類されるビザです。E24はIT分野の就労者のためのビザで、A~Fに細分化されます。E23はその他の分野の就労者のためのビザで、A~Wに細分化されます。
なお、就労ビザを含め、インデックスがEから始まるビザは、暫定居住ビザ(VITAS、Visa Tinggal Terbatas)に分類されます。

インドネシアの就労ビザの有効期間は何日ですか。

インドネシアの就労ビザ(インデックスE23、E24)の有効期間は、180日(6か月)、1年、2年のいずれかです。

インドネシアの就労ビザを取得するための条件は何ですか。

就労ビザを取得しようとする個人(赴任者)は、一般的に、以下の条件を満たしている必要があります。条件を満たしていない場合、申請が受理されなかったり、希望通りの有効期間のビザが取れなかったりする可能性があります。ただし、条件が明確に決まっているわけではなく、個別の事情により対応が変わるため、すべての条件を満たしていないとビザが取れないわけではありません。
・大学卒業以上の学歴所有者(専門学校、短大も可)
・5年以上の職務経験者
・およそ60歳未満

インドネシアの就労ビザは最終学歴が高卒でも取れますか。

就労ビザの取得条件として、一般的に、最終学歴は大学(専門学校、短大)卒業以上とされています。ただし、個別の事情により対応が変わるため、その他の条件次第では高卒者でも就労ビザを取得できる可能性があります。

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インドネシアのビザと入国・滞在に関する注意事項

インドネシアへの入国には、パスポートの残存期間はどれくらい必要ですか。

インドネシアに入国する場合、ビザの種類を問わず、パスポートの有効期限残存期間は原則6か月以上必要です。

インドネシアの空港で到着ビザ(VOA)を取得する際、注意すべきことはありますか。

ビザ発給費用を支払ったにも関わらず、領収書が発行されない、VOAステッカーがパスポートに貼られていない、VOAとは別のスタンプが押されているなどの事例が確認されています。
最近は入国・出国時のトラブルは減ってきましたが、油断は禁物です。VOAを取得したら、すぐに領収証やステッカーを確認しましょう。

ビザを取得してインドネシアへ入国したあとに必要な手続きはありますか。

就労ビザ(インデックスE23、E24)など暫定居住ビザ(VITAS)で入国した人の場合は、入国後、一時滞在許可(ITAS)及び数次出国再入国許可(MERP)を申請・取得する必要があります。

早めの準備でスムーズな渡航を

インドネシアへの渡航には、目的に応じた適切なビザの取得が不可欠です。

インドネシアのビザは、日本語で「観光ビザ」「就労ビザ」などと訳される同じ名前のビザでも、滞在期間などによって種類が細分化されています。さらに、到着ビザ(VOA)以外のビザに関しては、専用のWebシステムから、事前にオンライン申請をする必要があります。

正しいビザをスムーズに取得し、インドネシアでの滞在や活動を滞りなく進めるため、ぜひ早めに、情報収集を始めてください。

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インドネシアのeVISAとは何ですか。

インドネシアでは2020年10月より、到着ビザ(VOA)以外のビザの取得方法に関して、原則オンラインでの申請が義務付けられています。オンラインで申請し、メールで受領したビザの総称がeVISA(電子査証)です。

インドネシアへはビザなし渡航できますか。

インドネシアの日本国籍者に対するビザの免除措置は2020年以降停止しています。ただし、以前は観光目的での30日間の査証免除措置がとられていたため、これが復活する可能性もあります。

インドネシアのVOA、e-VOAとは何ですか。

到着ビザ(VOA、Visa on Arrival)は、会議、商談、交渉、契約締結、買い付けなどを目的に最長30日間インドネシアに滞在する場合に取得するビザです。e-VOAは渡航前にオンラインで申請・取得するもので、空港到着時に取得するものと機能は同じです。

読後のお願い

弊社で公開している記事の1つ1つは、日本人とインドネシア人のライター、日本人とインドネシア人の編集者がそれぞれ協力しながら丁寧に1記事ずつ公開しています。

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