インドネシアでノミニー(名義代理人)を探す方法

公開
2025/02/22
更新
2026/06/20
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インドネシアで会社設立を検討している企業様から、ノミニー(名義代理人)を利用した内資法人設立についてよくお問い合わせをいただきます。その理由は、外資で法人を設立すると、100億ルピア(約1億円)の資本金が必要となるためです。

本記事では、ノミニー(名義代理人)の探し方についてご紹介をしていきますが、弊社のスタンスとしては、ノミニー(名義代理人)による内資法人の設立は、どこまでいってもそのリスクをゼロにできないので基本的にはおすすめをしないというスタンスです。

よって、ノミニー(名義代理人)の探し方以外に、そのリスクについても触れていくので、ノミニー(名義代理人)を利用するかどうかは最終的には自己責任でお願いします。

弊社がノミニー(名義代理人)を紹介しない理由

インドネシア進出に関するご相談をいただく中で、ノミニー(名義代理人)を利用して内資法人を設立したいと考える企業様が多く、信頼できるインドネシア人を紹介してほしいというご要望をよくいただきます。

しかし、弊社ではノミニー(名義代理人)のご紹介は行っておりません。理由は、ノミニー(名義代理人)を利用した会社設立においては、一定の確率でトラブルが発生することがあるためです。最適だと思う人材を選定し、契約書を交わし、会社を設立した後も良好な関係を築いたとしても、それでも問題へと発展しているケースをこれまで見聞きしてきました。

そういったリスクが内在する限り、弊社からノミニー(名義代理人)をご紹介することはできません。ただし、そうしたご相談が多いことを踏まえ、ノミニー(名義代理人)の一般的な探し方についてご紹介するので、最終的には自己責任で意思決定していただければと思います。

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ノミニー(名義代理人)の探し方

一般的に、ノミニー(名義代理人)を探す方法として多いのは、知人や友人の中から探すパターンです。知人・友人であれば信頼できるという点が最大の理由です。

しかし、後述するように、どんに良好な関係の知人・友人であったとしても、お金が絡むと態度が豹変するのが人間です。これはインドネシア人だからというわけではもちろんなく、日本人でも何人でも、やはりお金の問題は簡単に人を変えていきます。

どういう探し方であれ、最終的にノミニー(名義代理人)としてお願いするインドネシア人には、経営に関与させないという方が比較的リスクを小さくできます。ノミニー(名義代理人)に経営まで任せてしまうと、どこにどんな資産があるとか、法人口座にいくらあるとか、儲かっているのか否かまで全て分かってしまうからです。とにかく株主と経営は分断することをおすすめします。

知人・友人の中から探す

最も一般的なノミニー(名義代理人)の探し方です。親しい関係であれば裏切られないだろうと期待する方もいますが、上述のようにお金が絡むと裏切りに合うケースは少なくありません。弊社でもそのような事例を多く見聞きしてきました。

そうは言っても手っ取り早いのは事実なので、最も一般的な探し方にはなります。インドネシアに1年も住めば簡単にインドネシア人の知人・友人ができますが、最近は特定技能や技能実習生の影響で、日本で働くインドネシア人も増えてきているので探しやすいのではないでしょうか。

元従業員の中から探す

特定技能や技能実習生として日本に来ているインドネシア人であれば、その会社で複数年働くことになります。仕事はもちろんプライベートについても深く知る間柄になり、会社から見ると一般的な知人・友人よりも信頼できる仲間となります。

そうした仲間であれば裏切られる可能性は低いと考えて、インドネシアに帰国した後に名義を貸りて内資法人の設立を依頼するケースがこちらです。内資法人を設立するために特定技能や技能実習生を雇用するわけではないので、たまたま社内でそういう人材を採用しているなら、ノミニー(名義代理人)としてお願いしやすいという話になります。

ローカル会社のサービスを利用する

インドネシアには、ノミニー(名義代理人)を紹介するサービスを提供している会社があります。紹介されるインドネシア人ごとに個人情報がデータベース化されており、その中から自社にとって最適だと思うインドネシア人にノミニー(名義代理人)を打診できます。

特に人気なのが士業系(弁護士や税理士など)の業務に従事している人々で、評判ビジネスである士業系のインドネシア人であれば、変な問題を起こす確率は低いだろうという理由から人気になっています。

在インドネシアの日系コンサル会社に相談する

インドネシアには多様な日系のコンサルティング会社がありますが、その中には、裏メニュー的にノミニー(名義代理人)を紹介しているコンサルティング会社も存在します。どこの会社がそのサービスを提供しているかは弊社からは共有できないので、順番に各コンサルティング会社に相談してみるのも一つの方法です。

裏メニューと書くと違法なニュアンスを与えてしまいますが、後述する通り実はノミニー(名義代理人)制度自体がインドネシアで全て違法なわけではありません。ノミニー(名義代理人)を利用して問題ない分野(不動産など)もあれば、禁止されている分野もあるということです。

必要な情報が見つからない方は、下記のサイト内検索を活用してください。

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ノミニー(名義代理人)を利用する際の心構え

細かく書くと下記の通りですが、結局のところ一番重要なポイントはノミニー(名義代理人)を利用して内資法人を設立した場合、将来のどこかの時点で致命的な問題を引き起こす可能性があると社内の関係者に理解・納得してもらって実施することだと言えます。

一番悲惨なのは、問題が起きた時にインドネシア進出の担当者だけが責任を追及されてしまうような状況です。担当者だけではなく、経営陣も含めて、リスクを取って内資法人を設立するのだという合意形成をしっかりと取って進めていきましょう。

人はお金が原因で豹変するので覚悟する

ノミニー(名義代理人)を利用して内資法人を設立し、順調に売上や利益が増えていくと、ノミニー(名義代理人)は「会社が儲かっているのに自分の取り分が少ない」と感じ、関係性が悪化することがあります。最初は信頼できる人だと思っていた相手が、お金を巡る問題で豹変することは日本でもあるのでイメージはしやすいと思います。

その為、上述したように株主(ノミニー)と経営は分断した方が良いのですが、そうは言っても物理的に社員数が増えていったり、広いオフィスに移転したり、何かの固定資産を所有してしまうと隠しきれないのも事実です。

ノミニー(名義代理人)と裁判をしても負ける

インドネシアの会社法において、ノミニー(名義代理人)を利用した内資法人の設立は原則として禁止されています。ノミニーの禁止については、2007年第25号規則に「ある人又は会社が他の人に代わってPMA企業(外資法人)及びPMDN企業(内資法人)の株式を保有する手法である名義貸しを、明示的に禁止する」と記載があります。

会社設立段階でインドネシア人株主と裏側で何かしらの契約を結んだとしても(例えば、株式を担保に資本金を貸し出す体の借用書など)、最終的に裁判となった場合、インドネシア人株主に勝つことは非常に難しいことを意味します。

最悪乗っ取られても良い会社を作る

ノミニー(名義代理人)を利用する場合、そのリスクを完全にゼロにすることはできません。そのため、最悪の場合に備えて、会社の資産を守る対策を講じることが重要です。

例えば、毎月、国際送金でキャッシュを日本の法人口座に戻して、インドネシアの法人口座には最低限の資金しか残さないなど。あるいは、大きな固定資産には投資をしないなど。その他、お客様との窓口を可能な限り日本法人側に寄せるなど。

最悪、会社は乗っ取られてしまうかもしれない。しかし、仮に乗っ取られたとしてもダメージが最小限になるように日々の経営をコントロールしていくという心構えになります。

カジュアルにインドネシア進出を試した企業様の事例

インドネシア進出は、調べれば調べるほど、そのハードルの高さに頭を抱える方が少なくありませんが、もっとカジュアルに進出する方法もあります。

  • 月額5万円でインドネシア人をフルタイムで雇用してリサーチチームを作り、バンドンでのLPKの調査や大学との連携可能性を確認。事業化の見通しが立った段階で正式な進出を決定した。
  • 営業経験のあるインドネシア人を2名チームで雇用し、スポーツジムや病院、リハビリ施設などへの営業活動を実施。販売代理店候補の開拓や市場ニーズを調査し、調査後に販売体制を構築した。
  • 飲食業界経験者を3名チームで雇用し、現地食材の調達先や厨房設備、物流体制を調査。あわせてフランチャイズやライセンス展開の可能性も検証し、最適な進出方法を決定した。

上記のように、法人を設立しなくてもカジュアルにインドネシアに進出している企業様はいます。インドネシア向けのビジネスとして、貴社でもそれが可能です。

ノミニー(名義代理人)を活用した内資法人で起きる具体的な問題

どの問題にも共通しているのは、名義を貸したノミニーが自分の報酬が(リスクに対して)少ないと感じる気持ちを起点に、個々の具体的な問題へと発展していくのが問題の根本部分になります。

「インドネシア人の平均月収は4〜5万円と聞いているから、毎月1万円でも渡せば十分な報酬だろう」と考える方もいますが、報酬に対して負っているリスクは正直大きいと言えます。例えば、会社が倒産したり、大きな負債を抱えたり、裁判で顧客に訴えられて負ければ、最終的にその法的な責任者はノミニー(名義代理人)になります。

逆の立ち場を想像していただきたいのですが、仮に日本で外国人が会社を設立するとなった際に、「株主になってほしい。毎月の報酬は1万円でお願いします」と言われて、自分の名義を貸す日本人はほとんどいないと思います。それが1万円でも5万円でも同じですね。その上、経営情報も渡せないとなったら尚更です。

負っているリスクに対して、自分(インドネシア人ノミニー)が受け取っている報酬があまりに小さいと感じるようになった時に、個々の問題が発生していきます。

名義貸し報酬の増額要求

最初に契約した名義貸しの報酬の増額を求められるケースがです。名義貸しの相場はあってないようなものですが、少ない企業だと月額1万円しか渡していないというケースを知っています。少なくとも、設立段階であれば5万円くらいが一般的ですが、事業モデルによっては10万円を渡しているケースも聞いたことがあります。

この名義貸しの報酬は将来にわたってずっと固定するのではなく、会社の売上・利益の状況に応じて柔軟に変えていくことが大事です。そういったコミュニケーションをノミニーと取れるかどうかは、内資法人を安定的に運営する鍵の1つです。

福利厚生の要求

例えば、マンションの家賃や車代などを福利厚生として要求されるケースです。マンションの家賃を一部負担するくらいであれば問題ないと考えがちですが、こういった要求が出てくる時点でノミニーとの関係性が悪くなっている兆候だと捉えた方が良いです。

関係性が悪化している状態で安易に先方の要求を叶え続けると、際限なくあれも欲しいこれも欲しいという要求につながっていくリスクがあります。

法人口座からの引き落とし

株主であることの証明書(SKやAKTA)や身分証明書があれば、ノミニー(名義代理人)が銀行の窓口からお金を引き出すことが可能です。勝手に法人口座から資金が引き出されてしまうこの問題も定期的に見聞きします。

初期に法人口座を開設するにあたり、株主であるインドネシア人の協力が必要です。それはつまり、どこの銀行のどの支店に法人口座があるかが分かってしまうということです。こうした事実を悪用されるパターンが、法人口座からのお金の引き落とし問題です。

会社の乗っ取り

ある日突然、ノミニー(名義代理人)から「今後は全て我々が会社を管理し、経営する」と一方的な通告を受け、会社を乗っ取られてしまう問題です。ノミニー(名義代理人)は株主であり、会社は株主のものであるという原則からすると、法律的な観点では別に乗っ取りでも何でもないという話です。

正直、ノミニー(名義代理人)で内資法人を設立する場合、この会社乗っ取りまで関係性が悪化した時点でゲームオーバーと理解いただいた方が良いです。この時点で関係性を改善しようとしたり、裁判で訴えようとしても、元に戻る可能性は限りなくゼロに近いです。

株式の売却

会社の乗っ取りはそれなりにエネルギーを要するので、株式をベンチャーキャピタルや知人・友人の会社等に売却して手っ取り早く現金化するケースもあります。現金化した後は、御社からの連絡を全てブロックし、場合によっては携帯番号も全て変更し、ノミニー(名義代理人)とは一切連絡が取れなくなります。

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― ビジネス最前線の声
インドネシアのお菓子市場についてグリコのマーケティング担当者にインタビューを行いました。インドネシア人のお菓子に対する嗜好性やトレンドなどをお伺いしています。
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内資法人か外資法人かの選択

外資法人を設立するには、約1億円の資本金が必要なのでハードルは高いですが、そのハードルを乗り越える最大のメリットは、株式を所有できることです。これにより、今まで説明してきたノミニー(名義代理人)のリスクを全て回避できます。一方、内資法人は少額の資本金からスタートできる魅力がありますが、上述してきたリスクも伴います。

リスクを考慮すると、いきなり内資法人からスタートせず、例えば雇用代行サービスを活用して、カジュアルにインドネシア進出を実現する方法もあります。インドネシア進出に関心のある企業様は、ぜひ弊社までご相談ください。

必要な情報が見つからない方は、下記のサイト内検索を活用してください。

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