特定技能「工業製品製造業分野」の受け入れ人数、5年間で最大17万3,300人へ
- 公開
- 2025/12/29
- 更新
- 2026/01/01
- この記事は約3分18秒で読めます。
特定技能1号「工業製品製造業分野」には、2024年に大きな変更がありました。
従来の「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」から名称が変更され、新たに7つの業務区分が追加されたことで、受け入れ可能な技能が大幅に拡大されています。また、受け入れ人数の上限も引き上げられ、今後数年間でこの分野に従事する外国人材が急増する可能性があります。
はじめに
特定技能1号「工業製品製造業分野」に複数の変更があったことを受け、本記事ではまず、業務区分や受け入れ人数の上限についての変更点と、同分野に従事するインドネシア人の人数や割合、その推移をみていきます。
続いて、実際に現場で働いたり、面接を受けたりするインドネシア人の様子を、動画と共に紹介します。
数字でみる特定技能「工業製品製造分野」のインドネシア人
特定技能「工業製品製造分野」、受け入れ人数を「5年間で最大17万3,300人」に
特定技能1号の工業製品製造業分野は、2024年にいくつかの変更が実施されました。具体的には以下の通りです。
分野の名称変更
この分野は、2019年に特定技能制度が開始した段階では「素形材産業分野」「産業機械製造業分野」「電気電子情報関連製造業分野」の3つに分かれていました。その後、2022年に「産業機械製造業分野」で受け入れ見込数を超える状況になったことなどを受けて3分野が統合され、「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」となりました。
さらに2024年、名称を「工業製品製造業分野」とし、業務区分や業種が追加され、受け入れ枠も拡大されることになりました。
業務区分と業種の追加
2024年、工業製品製造業分野では、既存の3つの業務区分(以下の1~3)に、新しく7つの業務区分(以下の4~10)が加わることが決まりました。
- 機械金属加工
- 電気電子機器組立て
- 金属表面処理
- 紙器・段ボール箱製造
- コンクリート製品製造
- RPF製造
- 陶磁器製品製造
- 印刷・製本
- 紡織製品製造
- 縫製
新しく追加された業務区分について、2025年1月時点では在留資格取得に必要な技能試験の詳細は公表されていません。また、特定技能2号での受け入れは認められていません。
なお、それぞれの業務区分について規定される技能(許可される仕事内容)は、10業務区分で22増え、全部で48技能になりました。
受け入れ人数の上限の引き上げ
特定技能1号「工業製品製造業分野」で受け入れ可能な業務区分や技能が追加されたことを受け、受け入れ人数の上限が引き上げられました。2024年4月からの5年間の受け入れ上限は17万3,300人で、2024年3月までの5年間の受け入れ上限4万9,750人の約3.5倍となっています。
これにより、工業製品製造業分野は2029年までに、特定産業分野16分野の中でももっとも多い外国人労働者を受け入れる分野になる可能性があります。
- 参考:
出入国在留管理庁「特定技能「素形材産業分野」、「産業機械製造業分野」及び「電気・電子情報関連産業分野」の統合等について」
経済産業省「特定技能制度(工業製品製造業分野)の概要説明資料P4、P21」
特定技能「工業製品製造分野」で働くインドネシア人

「特定技能在留外国人数の公表等|令和6年6月末特定技能1号在留外国人数」
「特定技能在留外国人数の公表(令和4年以前)|令和4年6月末【概要版】」より弊社作成
特定技能1号「工業製品製造業分野」で在留する外国人を国籍別にみると、7,028人のインドネシア人は2万6,599人のベトナム人に次いで多く、全体に占める割合は16%となっています(2024年6月時点)。割合は小さいものの着実に増えていることが、グラフからもわかります。
同分野の就業者は、現状では98%が元技能実習生です。技能実習を経ず、試験に合格して特定技能の資格取得を志す人もいますが、工業製品製造業分野の技能試験は合格率が20%以下(2023年度)と他の産業分野と比べても特に低く、試験ルートでの採用は今後も急増とはいかないかもしれません。
必要な情報が見つからない方は、下記のサイト内検索を活用してください。
映像でみる特定技能「工業製品製造分野」のインドネシア人
インドネシア人の金属板加工の仕事

こちらは、特定技能1号「工業製品製造業分野」で働く男性が、金属板加工の作業に従事している様子を紹介する動画です。金属の板を機械に挿し込むと、複数の穴が開けられます。仕上げに的確な角度に折り曲げてから板を引き抜き、また反対側を機械に挿し込みます。
特定技能候補者のオンライン面接

こちらは職業訓練機関(LPK)に通う男性が、日本企業の担当者とのオンライン面接に臨む様子です。最初は名前や年齢などの自己紹介。動画の終盤では、「専門学校を卒業し、溶接の仕事に約7年間従事した」と話しているのがわかります。
特定技能候補者と採用担当者との面接は、このようにオンラインで行われる場合も、対面で行われる場合もあります。また、面接と同時に実技試験が実施されるケースもあります。
なお、インドネシアではこちらの男性のように、本名のあとに本名の一部を取ったり縮めたりしたニックネームを紹介し、「○○と呼んでください」と挨拶するのが一般的です。インドネシア人同士でももっぱらニックネームを使います。日本企業のみなさんも、ぜひニックネームで呼んでみてください。
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特定技能外国人が日本の製造業を支える時代に
特定技能1号「工業製品製造業分野」は将来的に、特定産業分野のなかで最も多い、17万人以上の外国人材が活躍する分野になる可能性が出てきました。
若者の人口が多いインドネシアでは、政府も海外への人材派遣に積極的です。今後求人が増える工業製品製造業分野でも、インドネシア人が存在感を増していくでしょう。
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