インドネシアは世界で4番目に「住宅を購入するのが難しい国」
- 公開
- 2025/12/29
- 更新
- 2026/09/06
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インドネシアでは、「家庭を持つなら持ち家を持つべき」という価値観を持つ人が多く、マイホームは新婚夫婦の目標の一つです。しかし実際は住宅価格が高く、都市部の決して広くない家に、祖父母と既婚の子ども、そして孫が同居するような家庭も珍しくありません。
本記事ではまず、「住宅を購入するのが難しい国」ベスト10ランキングとともに、インドネシアの住宅購入事情をみていきます。後半では、インドネシアで最近流行りの住宅形式や、低所得者向けに政府が提供している補助金付き住宅について、動画とともに紹介します。
【補足】
本記事の円表記は、2025年2月25日のレート(1ルピア=0.0092円)で換算したものです。
インドネシアへ現地視察する際の注意点
「本当は工場を訪問して機械のメンテナンスをすることが目的だけど、ビザ取得が煩雑そうなので、とりあえず到着ビザ(VOA)でこっそりメンテナンスをしよう」と考える方もいます。
ところが、目的に合ったビザを取得しなかったことでトラブルに巻き込まれるケースを多数見聞きしてきたので、適切なビザを申請して訪問することを強くおすすめします。
「なぜバレるのか」という疑問がわくかもしれませんが、その1つとして宿泊施設と入国管理局(イミグレ)との連携があります。インドネシアでは外国人を宿泊・滞在させるときに、宿泊施設がイミグレに報告する義務があります。そこの連携が原因で目的外の活動をした際に、その行為がバレてしまうのです。
はじめに
経済発展著しいインドネシアでは、親からの支援がなくても、自ら家を購入できる経済力を持つ層が厚くなってきています。核家族化も進んでいるため、コンパクトながらおしゃれな家に対する需要が高まっています。
一方で、新居の購入どころか古い家のリフォームもまったく視野に入らない、低所得層や貧困層も少なくありません。
インドネシアの人々はどのように住宅を選び、購入しているのでしょうか。
必要な情報が見つからない方は、下記のサイト内検索を活用してください。
数字でみるインドネシアの住宅購入事情
「住宅を購入するのが難しい国」ランキング、インドネシアは4位

投資やトレーディングに関する情報を提供するBestbrokers.comがまとめた「住宅を購入するのが難しい国ランキング」の4位に、インドネシアが入りました。これは家の1平方メートルあたりの価格が国民の平均年収に占める割合をランキングにしたもので、割合が高いほど家が手ごろではない、つまり、購入しにくいことを表します。
ランキングは1位トルコ(81.5%)、2位ネパール(59%)、3位インド(49.9%)、そして4位がインドネシア(48.4%)です。10位以内にはアジアや南米の新興国が多くなっています。
インドネシアでは子どもが複数いれば一人は実家かその近くに残り、ほかの子どもは結婚と共に新居を構えることが一般的です。親に経済力がある場合、結婚前であっても家を買って用意しておくケースもあります。一方で最近は子どもの方が経済力が強い家庭も多く、独立後の新居を自ら購入する若者世代も増えています。
しかし、インドネシアの多くの地域では土地や建物の価格が上がり続けているため、都市部に住む中間所得層が広さのある「庭付き一戸建て」を購入するのは非常に大変です。そのため最近の中間所得層向けの住宅は、面積は小さくても2階建てや3階建てにして部屋数を確保した、コンパクトかつシンプルなものが人気です。
- 参考:Bestbrokers.com 「The global cost of homes in 2024. Insights and Forecasts for 2025. Comparing the real mortgage interest rates and home prices around the world」
インドネシアの住宅価格5年で11%上昇
インドネシアの住宅価格は上昇を続けています。2019年を100とした価格指数をみると、2024年の戸建て住宅は111.19と、約11.2%上昇しています。アパートやマンションの価格上昇率は5.5%で、平均すると10.9%です。
一方、平均月収をみてみると、2019年から2024年の5年間で約12.1%上昇しています。とはいえもともと住宅価格が高く、収入も住宅価格も同じように上昇しているため、住宅が「リーズナブルでない」状況が続いていることが伺えます。
- 参考:中央統計庁(BPS)
「Indeks Harga Properti Perumahan 2024 P.39」 / 「Rata-Rata Upah/Gaji (Rupiah), 2024/2019」
動画で見るインドネシアの住宅購入事情
中間所得層向けモダンな2階建て住宅

インドネシアの都市部、特に広い敷地が確保できる郊外には、ある程度の広さのある土地に同じタイプの住宅を並べて建てて一つの住宅地エリアにした分譲住宅団地「perumahan(プルマハン)※」があります。古くからの住宅地は一般の人が利用する道沿いに家々が軒を連ねますが、プルマハンの場合、多くは入り口にゲートがあり、エリアに立ち入るのは住民のみです。
なかでも、この動画のような、セキュリティ付き・統一設計・ゲート管理型の比較的新しいタイプのプルマハンをcluster(クラスター)と呼びます。
こちらは現在開発が進むジャカルタ郊外のBSD近くにできた中間所得層向けクラスターです。2階建てで、価格は5億ルピア台(450万円前後)、月々の支払いは300万ルピア(2万7,500円)からとなっています。
補助金つき住宅の主婦の日常

インドネシア政府は住宅を購入することが難しい低所得者向けに、補助金付き住宅の提供を進めています。こちらもプルマハンですが、多くは平屋です。
2024年には月収400万~700万ルピア(3万7,700円~6万4,200円)の世帯向けに、このような補助金付き住宅が約20万戸用意されました。条件を満たした人は安く購入することができます。もちろん、ローンを組むことも可能です。価格は2億ルピア台(180万円前後)、分割払いは月々100万ルピア程度(9,000円~)のケースが多いようです。
なお、2025年のジャカルタの最低賃金は1か月540万ルピア(4万9,500円)です。例えば両親の片方のみが働いていて、その給与が最低賃金の家庭は、この補助金付き住宅の対象になります。
変化するインドネシアの住宅事情
ジャカルタ周辺の都市では、各地で新しいおしゃれな住宅地が建設されています。ジャカルタから郊外へ向かう高速道路の脇には、新しい住宅地の大きなポスターが掲示されていることがよくあります。多くの若者が経済的に自立し、結婚などを機に新居を購入しているのです。郊外から大都市へのアクセスも年々改善され、今や仕事のために窮屈なジャカルタに住む必要はなくなりつつあります。
新興住宅団地「クラスター」のコンパクトな2階建て住宅の需要は、若者たちのマイホームの夢を実現する、現実的な選択肢として注目されています。過密を絵にかいたようなジャカルタ中心部から一歩外に出れば、まだまだ土地があり、開発の余地があります。
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