金埋蔵量世界第4位のインドネシアが金銀行サービスを開始

公開
2025/12/23
更新
2026/06/21
この記事は約3分25秒で読めます。

インドネシアは豊富な天然資源を有する国の一つであり、中でも金の埋蔵量は世界第4位を誇ります。そのポテンシャルを活かし、国内の金市場を活性化するため、インドネシアは新たに「金銀行」サービスを開始しました。

はじめに

金は世界中で価値のある資産とされ、多くの国で経済の安定や通貨の信頼性を支える役割を果たしています。インドネシアは世界有数の金埋蔵国でありながら、これまで金の流通や管理には十分な制度が整っていませんでした。

本記事では、そんなインドネシアと金にまつわるデータや動画を紹介しながら、同国で初めて金銀行サービスが始まったというニュースをお届けします。

【補足】
本記事の円表記は、2025年3月28日のレート(1ルピア=0.0091円)で換算したものです。

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数字でみるインドネシアの「金」と「金銀行」

インドネシアの「金」:埋蔵量4位、産出量8位

米国地質調査所(USGS)によると、インドネシアの金埋蔵量は、2024年時点で約3,600トンでした。1万2,000トンのオーストラリアとロシア、5,000トンの南アフリカに次ぐ世界第4位です。また同年の金産出量は年間100トンで、世界8位となっています。

なお、特に埋蔵量については新たな採掘場所の開拓などによって数字が大きく変化するため、毎年順位に変動があります。

金埋蔵量が多い国(2024年)

1位 オーストラリア・ロシア:12,000 t
2位 南アフリカ:5,000 t
3位 インドネシア:3,600 t
4位 カナダ:3,200 t
5位 中国:3,100 t
6位 アメリカ:3,000 t
7位 ペルー:2,500 t
8位 ブラジル:2,400 t

金の産出量が多い国(2024年)

1位 中国:380 t
2位 ロシア:310 t
3位 オーストラリア:290 t
4位 カナダ:200 t
5位 アメリカ:160 t
6位 カザフスタン・メキシコ・ガーナ:130 t
7位 ウズベキスタン:120 t
8位 南アフリカ・インドネシア:100 t

インドネシアが金銀行サービスを開始

世界有数の金埋蔵量を誇るインドネシアですが、金準備(所有量)は世界でも40位台と、あまり多くありません。また、金の流通を一元的に管理する制度が未整備でした。

そこでインドネシアは、2025年2月、「金銀行」サービスを開始しました。金埋蔵国としてのポテンシャルを活かし、経済発展、通貨の信頼性の向上、金融政策の安定性の向上などに繋げることが目的です。

この時点で金融サービス庁(OJK)から営業認可を得たのは、ともに国営のBank Pegadaian (ぺガダイアン銀行)とBank Syariah Indonesia(インドネシアシャリア銀行)です。

金銀行サービスとは、金の貯蓄、融資、取引、保管などの金融サービスを含む事業活動を指します。ここで取り扱われる金は、インドネシアの国家基準を満たす最低99.9%の金含有量で、延べ棒や板の形をした金地金(インゴット)です。

金銀行の開業に立ち会ったPrabowo(プラボウォ)大統領は、金銀行サービスにより、国内総生産(GDP)が245兆ルピア(2兆2,257億8,580万円)増加し、180万人の新規雇用が創出されるとしています。また大統領は、金銀行により国民の金取引が促進されることや、国の金準備が増えることで国家の経済構造が強化され、インドネシアの財政的自立を強めることを期待すると述べています。

金銀行についてはほかにも、現在追跡できていない金の取引を、統一されたシステムで正確に把握できるようになるというメリットも期待されています。

各金銀行を利用したい顧客は、銀行のスマホアプリや各支店から口座を開設し、金の売買や貯蓄を行うことができます。

必要な情報が見つからない方は、下記のサイト内検索を活用してください。

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映像でみるインドネシアの「金」と「金銀行」

金の採掘と加工

金の採掘と加工

PT Freeport Indonesia(PTFI)はインドネシアの中部パプア州で操業する、世界最大級の鉱山会社です。この動画では、金の採掘から製錬前までのプロセスを紹介しています。動画の説明によると、プロセスは以下の通りです。

  1. 掘削と発破で金が含まれる土地を採掘し、トラックで輸送する
  2. コンベアで工場へ運び、機械で細かい砂状にする
  3. 金を分離・濃縮させ、乾かして製錬所に売り渡す

インドネシアで一般的な金投資

インドネシアで一般的な金投資

ぺガダイアン銀行は、金および宝飾品の精製、生産、小売サービスを行うGaleri 24(ガレリ・ドゥアウンパッ)を子会社に持っています。Galeri 24は金地金のほか、コイン型に加工したものや、指輪・イヤリングなどのアクセサリーを手ごろな価格で販売しています。

インドネシアでは以前から、将来の資産形成のため、あるいは投資のために、金を所有することが一般的でした。インターネット銀行や電子マネーに慣れ親しんでいる若い世代でも、物理的な「金」を購入し、ファイルなどに入れて保管している人もいます。

カジュアルにインドネシア進出を試した小売企業様の事例

インドネシア進出は、調べれば調べるほど、そのハードルの高さに頭を抱える方が少なくありませんが、もっとカジュアルに進出する方法もあります。

  • 月額5万円でインドネシア人をフルタイムで雇用し、ドラッグストアやショッピングモールでの市場調査、競合商品の価格調査、現地消費者へのインタビューを実施。市場性を確認した上で、正式なインドネシア進出を決定した。(化粧品企業様)
  • 営業経験のあるインドネシア人を2名チームで雇用し、スポーツジムや病院、リハビリ施設などへの営業活動を実施。販売代理店候補の開拓や市場ニーズを調査し、調査後に販売体制を構築した。(健康器具メーカー様)
  • EC運営経験のあるインドネシア人チームを雇用し、現地ECモールへの出品やSNSを活用したテストマーケティングを実施。売れ筋商品やターゲット層を分析し、本格的な販売開始につなげた。(総合雑貨メーカー様)

上記のように、法人を設立しなくてもカジュアルにインドネシアに進出している企業様はいます。小売関連のビジネスであれば、貴社でもそれが可能です。

金銀行の効果に注目

インドネシアは世界第4位の金埋蔵量を誇る一方で、金準備は少なく、流通の仕組みも十分ではありませんでした。その課題を解決するため、政府は2025年に金銀行サービスを導入し、貯蓄や融資、金の取引を公的に管理する仕組みを整え始めています。

これにより、国内の金市場が活性化し、国民の資産形成が促進されると期待されています。また、金銀行の普及によって、国家の金準備が増加し、経済の安定性や通貨の信頼性向上にも寄与すると考えられます。

今後、インドネシアの金銀行サービスがどのように広まっていくのかが注目されます。

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