インドネシア人の銀行口座残高、「1億ルピア超えは1.2%」
- 公開
- 2025/12/29
- 更新
- 2026/01/01
- この記事は約3分5秒で読めます。
インドネシアの経済担当調整庁は2024年3月、「インドネシアでは預金口座を持たない成人が23.7%に上る」と発表しています。
一世代前に比べてお金を持つ人が増えてきたこと、給与の受け取りや公共料金の支払い、買い物のために銀行口座やモバイルバンキングが必要になってきたことなどから、高まってきた銀行口座保有率。では、それぞれの口座にはどれくらいのお金が預けられているのでしょうか。
今回はインドネシア預金保険機構(LPS)が調査した、インドネシア人の銀行口座に関するデータを紹介します。



数字でみるインドネシア人の銀行口座
インドネシア預金保険機構(LPS)は、2024年4月時点のインドネシア人の口座残高のデータを公表。これによると、国内には5億7,427万741件の銀行口座があります(人口の約2倍)。2020年4月には約3億件だったので、4年で2倍近くまで増えたことになります。
一方、2024年4月の預金額はトータルで8,703兆ルピア。こちらは4年前の1.3倍程度となっています。個々の口座をみてみると、全銀行口座のうち、残高が1億ルピア(97万円)を超える口座は1.2%に留まっています。
預金額ごとの口座数は、以下の通りです。
預金額ごとの口座数(2024年4月)
- 1億ルピア(97万円)未満:5億6,740万件(≒98.8%)
- 1億~2億ルピア(97万~194万円):310万3,000件(≒0.5%)
- 2億~5億ルピア(194万~485万円):221万1,000件(≒0.4%)
- 5億~10億ルピア(485万~970万円):83万1,000件(≒0.1%)
- 10億~20億ルピア(970万~1,940万円):36万9,000件(≒0.1%)
- 20億~50億ルピア(1,940万~4,850万円):21万6,000件(≒0.0%)
- 50億ルピア(4,800万円)超:13万9,000件(≒0.0%)
- 参考:Lembaga Penjamin Simpanan「Data Distribusi Simpanan April 2024 P.5 Ringkasan Pertumbuhan Simpanan | P.7 Ringkasan Destribusi Rekening Simpanan」
-
インドネシア進出を検討中ですが、不正確や古い情報が多くて困っています。
-
インドネシアのビジネスに興味がある2,000名以上の方が登録している無料のニュースレターがあります。こちらから是非お申し込みください。

映像でみるインドネシア人の銀行口座
「口座残高見せて」コンテンツ

この動画は、SNSマネージメントなどを手掛ける企業Code And ClueがTikTokに投稿した、自社従業員に月末の口座残高を披露してもらう動画。口座残高は、ほとんどなしという人から数百万円ある人までさまざまです。
口座残高を見せるSNSコンテンツは有名人が始めたのをきっかけに一般の人にも広がり、トレンドは数年間続いています。
TikTokの口座残高披露コンテンツは通常、こちらの動画のように、モバイルバンキングアプリなどの画面を見せる形式で作られます。貯金用の口座と日常使いの口座を分けている人も多いため、ここで共有されるものが全財産とは限りませんが、個人の給与額や暮らし向きが日常的な話題になりやすいインドネシアらしい流行コンテンツです。
紙幣がシロアリ被害に

前述の通りインドネシアには5.7億件の銀行口座がありますが、国民の口座保有率は高くありません。2024年3月、Airlangga Hartarto経済担当調整大臣は、同国で預金口座を持たない成人が23.7%に上ると発言しています。
動画に登場する中部ジャワ州ソロのSamin氏もその1人。小学校の警備員として働く同氏は2年半かけて集めた5,000万ルピア(48万円)近い貯金を、シロアリに食い荒らされてしまいました。このお金はメッカへの巡礼のために貯めたもので、プラスチック容器に保管されていました。
紙幣は破損していても、条件を満たしていれば交換が可能です。Samin氏の訴えを受け、インドネシア銀行ソロ支店はこれらの紙幣の交換をサポートすることを表明。紙幣を整理し、紙幣が本物とわかるような状態で元の2/3以上の大きさに復元できるものを選び、地道に整理しました。
最終的にSamin氏は、2,022万ルピア(20万円)を受け取っています。
プラスチック容器、段ボール箱、棚の奥などに入れておいた紙幣をシロアリに荒らされたというケースは、時々報道されます。給与の受け取りや日々の暮らしに銀行口座や電子マネーを必要としない人の中には、このようにタンス預金を続けている人もいるのです。
関連記事内に必要な情報が見つからない方は、下記のサイト内検索を活用してください。
高まる銀行口座保有率、内情はさまざま
最低賃金が上がり、額面上は日々手にしたり使ったりするお金が増えているなか、インドネシアでも銀行口座を持たない生活は考えられないという人が増えているはずです。さらに若い世代にはキャッシュレス決済が浸透しており、日常的にはモバイルバンキングを利用する人が多くなっています。
ただそれは、必ずしも若者が裕福だとか、みんながお金を貯めるようになったということを表すわけではありません。中間所得層以上の割合が増し、金銭的に余裕がある人が増えていることは事実ですが、同居する祖父母や両親、兄弟を養う役割を一手に引き受け、厳しい生活を強いられている若者も大勢います。
また、金融リテラシーが低く、稼いだだけ、あるいは、稼いだ額よりも多く使ってしまうという人が少なくないことも、問題視されています。
口座保有率はその国の経済成長具合を知ることができる指標の1つではありますが、内情を知るには別の視点も必要です。「残高1億ルピア以上は1.2%」という調査結果は、「生活に必要だから口座はあるが中身はほとんどない」という人が一定数いることを示唆しています。
いつでもお気軽にご相談ください
-
WEBからお問い合わせ
ご相談はいつでも無料24時間受付(2営業日以内に返信いたします)
-
すぐにでも日程調整を行いたい
日程調整フォームへ代表の柳沢が説明いたします。







