インドネシアのモバイルバンキング、利用者数1位は3,350万人のBRImo
- 公開
- 2025/12/29
- 更新
- 2026/01/01
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インドネシアではコロナ禍以来、モバイルバンキングの利用が急増しています。
インドネシア銀行によると、2024年4月のデジタルバンキングの取引額は前年同月比で19.1%増加し、5,340兆9,200億ルピア(51兆円)に達しました。 キャッシュレス取引が増える中、各銀行はモバイルバンキングアプリの開発に力を入れています。
本記事では、各銀行のモバイルバンキングの利用者数ランキングや、「Top Brand Award」のランキングを取り上げます。また、インドネシアの若者たちのモバイルバンキングの使い方についても、映像と共に紹介します。
※円表記は2024年6月6日のレート(1ルピア=0.0096円)で換算したものです。
数字でみるインドネシアのモバイルバンキング
インドネシアのモバイルバンキングのユーザー数ベスト5
インドネシア銀行によると、大手銀行のモバイルバンキングのユーザー数(2024年第1四半期)は以下の通りです。
1位は3,350万人のBRImo (BRI:バンク・ラクヤット・インドネシア)、2位は3,080万人のm-BCA(BCA:バンク・セントラル・アジア)。3位は2,400万人のLivin by Mandiri(マンディリ銀行)、4位は1,690万人のBNI Mobile(BNI:バンク・ネガラ・インドネシア)です。5位のCIMB Niaga Mobile(CIMB:コマース・インターナショナル・マーチャント・バンカーズ)のユーザーは320万人ということで、上位4行が頭一つ抜けています。
- BRImo(BRI):3,350 万人
- m-BCA(BCA):3,080万人
- Livin by Mandiri(マンディリ銀行):2,400万人
- BNI Mobile(BNI):1,690万人
- CIMB Niaga Mobile(CIMB):320万人
- 参考:
Bisnis.com「Rapor Pengguna Mobile Banking Bank Jumbo Kuartal I/2024: BRI Teratas, Mandiri Melesat!」
CIMB NIAGA「CIMB Niaga Laporkan Perolehan Keuangan Kuartal I 2024: Pertumbuhan Kuartalan Positif dengan Peningkatan Laba Sebelum Pajak Konsolidasi sebesar 7,8% Y-o-Y menjadi Rp2,2 Triliun」
「Top Brand Award」モバイルバンキング部門ベスト10
インドネシアのブランド表彰イベント「Top Brand Award」が発表した2024年フェーズ1のランキングによると、モバイルバンキング部門では、BCAのモバイルバンキング「m-BCA」が52.2%のインデックス値(Top Brand Award独自の指標)でトップに立ち、他のモバイルバンキング製品を大きく引き離しました。
ベスト10は、以下の通りです。
「Top Brand Award」2024年フェーズ1「モバイルバンキング」ランキング
- m-BCA(BCA):52.2%
- BRImo(BRI):18.5%
- Livin by Mandiri:(マンディリ銀行):11.5%
- BNI Mobile(BNI):9.4%
- CIMB Niaga Mobile (CIMB):3.3%
- Mega Mobile(メガ銀行):1.6%
- Mobile Maslahah (BJBシャリア銀行):1.5%
- Maybank M-Banking(メイバンク):1.3%
- BSI Mobile(BSI):0.2%
- Bank Jateng Mobile(ジャテン銀行):0.1%
※パーセンテージはインデックス値
Top Brand Award:各カテゴリーに属するさまざまなブランドのパフォーマンスを評価するアワードで、調査・コンサルティング会社Frontierが主催。ブランドのパフォーマンスは、マインドシェア、マーケットシェア、コミットメントシェアから判断され、1万人以上の消費者が対象の投票も実施される。
- 参考:Top Brand Award「Top Brand Index Fase 1 2024| Kategori Banking dan Finance「Tentang Top Brand Award」
インドネシアの多くのモバイルバンキングアプリは、さまざまな機能を統合したいわゆる「スーパーアプリ」になっています。一方でm-BCAは機能を絞った単純なモバイルバンキングアプリで、しばしば「古臭い」と批判されますが、シンプルでかえって使いやすいと評価する声もあります。また、取引プロセスの速さも評価されています。
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映像でみるインドネシアのモバイルバンキング
マレーシアでのQRISを使った取引

インドネシアのQRコード統一規格Quick Response Indonesia Standard(QRIS:キューリス)は海外のQRコードとの連携を進めており、2024年6月時点ではマレーシア、シンガポール、タイでも使用できるようになっています。
動画に登場するのは、インドネシアのインフルエンサーAbi Satria(アビ・サトリア)氏。マレーシアの複数の飲食店で、インドネシアのモバイルバンキングアプリを使ってQRISで決済する様子を紹介しています。
支払いの際、購入者はマレーシアのQRコード「Duit Now」をモバイルバンキングアプリでスキャン。すると、画面にマレーシアリンギットでの合計購入金額と、インドネシアルピアでの金額が表示されます。 支払いが完了したら、販売者にスマートフォンの画面を見せるだけ。これはインドネシアでQRISを使用するのと同様の手順です。
友人をATM代わりに

現在、インドネシアでは電子マネーの利用が増加しています。オンライン取引が頻繁に行われるため、特に都市部では、現金を持ち歩かなくなったという人もいます。一方で、予期せぬ場所で現金が必要になったり、デジタル決済時にシステムトラブルが発生したりして、困る場面もあります。
そのような時、この動画のように、現金を持っている友人が頼りになります。
友人から現金を受け取り、自分のモバイルバンキングを使って相手の口座にお金を振り込むことで、その場で取引完了。ATMを探し回る必要がなく、シンプルかつ簡単な、現代っ子の現金の引出し術です。
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便利なモバイルバンキングの光と影
モバイルバンキングと電子マネー、QRコード決済が普及し、多くのインドネシア人がキャッシュレス決済の利便性を実感しています。
銀行の支店やATMに足を運ばなければならないことが減り、公共料金の支払いやオンラインショッピングが簡単になりました。買い物の際、お店におつり分の小銭がなく、「ぴったり出してください」「おつり分は寄付で」などと言われて、もやもやすることもなくなりました。
一方で、この便利さが浪費を助長する原因になっていることもいなめません。スマホ1本、指1本で決済が完了するため、衝動買いしやすいというのは、想像に難くないでしょう。
お金を計画的に使うことが苦手な人や、そもそも経済力が弱い人の中には、給料日直後にお金を使いすぎ、月の後半は生活に困るほど困窮するという人も少なくありません。
加えて、簡単に申し込めるオンラインローンの登場で、借金漬けになる若者が増えていることも問題視されており、金融リテラシー教育の重要性が指摘されています。







