インドネシアの治安状況と注意すべき犯罪・対策

公開
2025/10/01
更新
2026/01/25
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インドネシアの治安は、一般的には「東南アジアの中では比較的安定している」と言われます。民主化以降、政治体制は安定傾向で、ジャカルタなどジャワ島の主要都市周辺では、大規模な武力衝突やテロは久しく起きていません。

とはいえ、スリ・ひったくりなどの軽犯罪は頻繁に起きています。また、振り込め詐欺やオンラインショッピングに関連するトラブルにも注意が必要です。

そこで本記事では、インドネシアの治安状況、犯罪の発生件数や注意すべき犯罪について、データや動画を交えて紹介します。

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インドネシアの治安と注意すべき場所

インドネシア、特にジャカルタなど大都市の中心部にいると、少なくとも富裕層や外国人の多いエリアでは、治安の悪さはさほど感じないものです。

ただし、普段は平穏な地域でも、政治や社会状況に起因する治安リスクが発生する可能性もあります。選挙期や燃料価格の引き上げなど社会不安が高まる局面では、大規模デモや抗議活動が発生し、時に暴力や破壊行為につながることがあります。在インドネシア日本国大使館が発信するデモ情報などを、常に確認するようにしておくと安心です。

また、普段から犯罪が起こりやすい場所に近づかないことも重要です。

具体的には、安宿街やスラム街、歩道橋や小さな路地、人混みなどが挙げられるでしょう。外を歩く際には複数人で行動するようにし、特に夜の一人歩きは避けるのが無難です。大規模イベントなど混雑する場所に行くときは、貴重品の管理に気をつけましょう。

もし地方に旅行する機会がある場合は、現地の治安情報を収集しておくのもおすすめです。特に駅や港、観光地では、スリやひったくりに加え、サービスに対し法外な料金を請求したり、許可なくガイドや写真撮影を行い料金を請求したりする人もいます。

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外国人が遭いやすい犯罪

出張や観光でインドネシアを訪れる外国人が被害に遭いやすい犯罪としては、以下のようなものがあります。

  • スリ・ひったくり・置き引き
  • 振り込め詐欺
  • EC関連トラブル

実際に窃盗は、インドネシアでもっとも多い犯罪です。レストランのテーブルに置いた財布、椅子の下のバッグ、道端で手に持ったスマートフォンなどの窃盗に注意しましょう。

また、長期滞在する方は、いわゆる「振り込め詐欺」に巻き込まれる可能性もあります。メッセンジャーアプリ「WhatsApp」、電話、SMSなどでお金を振り込ませたり暗証番号を聞き出したりする詐欺に関するニュースは後を絶たず、外国人も標的になります。オンラインショッピング関連のトラブルも多いので、対策が欠かせません。

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犯罪に遭わないための対策

スリ・ひったくり・置き引き対策

  • 人混みではバッグを前に抱える
  • 貴重品は外から見えないようにして持ち歩く
  • 飲食店などで貴重品を見える位置に置かない
  • 車内に荷物を放置しない
  • 電車やバスなどではバッグを肌身離さず持つ
  • (夜間の)一人歩きを避ける
  • スラム街、安宿街、人気のないところに行かない
  • 大使館などの犯罪情報に注意する

振り込め詐欺対策

  • WhatsAppからの送金依頼は疑う
  • 友人・知人を名乗る不審なメッセージがあった場合、本人に確認する
  • 個人情報を不用意に共有しない
  • 不審なリンクを開かない

入国管理局、税務署、警察、銀行などがWhatsApp、電話、SMSで送金を依頼することはありません。「お金を振り込まないとビザが切れる」などの脅し文句を真に受けないことが大切です。また、SNSのアカウントをのっとり、友人になりすまして投資やビジネスの話を持ちかけたり、お金を振り込ませたりする詐欺にも注意が必要です。

EC関連トラブル対策

  • 大手ECサイトでも公式ショップか販売実績が多く評価が高いショップを選ぶ
  • 決済は必ずプラットフォーム内で行う
  • 高額品(家電など)は代金引換(COD)で支払う
  • 開封時には動画を撮影する

インドネシアでは、オンラインで購入した商品のレビューや返品依頼などに動画を使うことが一般的です。動画がない場合、返品・交換に応じないショップもあるため、開封時はできるだけ動画を撮っておくようにしましょう。

また、オンラインショッピングと関連した振り込め詐欺もあります。必ずプラットフォーム内で決済することや、WhatsAppや電話でパスワードなどを聞かれても教えないことも重要です。

インドネシアでは、どのようなオンラインショッピング関連のトラブルがありますか?

インドネシアのオンラインショッピングでは、支払い済みなのに商品が届かない、写真とまったく違う粗悪品が届く、返品に対応してもらえないなどのトラブルが発生しています。トラブルをプラットフォームに訴えても対応されないケースもあり、事前の対策が欠かせません。

インドネシアの犯罪データ

犯罪件数・犯罪率の推移

以下は、インドネシアの中央統計庁が毎年出している犯罪統計をもとに、犯罪件数、検挙率、犯罪率の推移をまとめたものです。

犯罪件数や犯罪率は、コロナ禍でもあった2020年~2021年に減少し、その後は増加傾向にあります。

犯罪増加の要因の一つには、格差の拡大や失業、低賃金などによって、人々が生活に困窮していることが挙げられるでしょう。また、サイバー犯罪の増加が全体の犯罪件数を押し上げていることも考えられます。一方で、警察の通報システムのデジタル化や市民の意識向上などによって、顕在化した犯罪が増えた可能性もあります。

2018年2019年2020年2021年2022年2023年
犯罪件数(件)294,281269,324247,218 239,481372,965584,991
検挙率(%)64.968.271.571.938.151.2
10万人あたりの犯罪率(件)1131039490137214

参考:

犯罪の種類

2024年の各町・村内会に報告された犯罪に関する調査によると、もっとも多かったのは窃盗で、国内の町・村の29.9%で報告されています。以下、多い順に、薬物(8.5%)、ギャンブル(7.3%)、詐欺・横領(4.9%)、傷害(2.7%)などが続きます。

窃盗のなかでももっとも多いのが、加重窃盗(住居侵入、鍵のこじ開け、複数人共謀など「加重事由」がある窃盗)です。2番目は、通常窃盗(置き引き、スリ、ひったくりなど)となっています。自衛は欠かせませんが、ひったくり犯が複数人で連携していたり、ナイフなどを持っていたりする例もあり、もしもの時は潔く諦めて逃げることも重要です。

参考:

インドネシアではどのような犯罪が多いですか?

インドネシアでもっとも多い犯罪は窃盗です。空き巣のほかスリ・ひったくりも多く、スマートフォンや財布を手に持っていたり、シャツやバッグのポケットに入れていたりすると狙われやすいため、注意が必要です。

映像でみるインドネシアの治安

デモがあったジャカルタのBefore/After

デモがあったジャカルタのBefore/After

2025年8月末から9月初めにかけて、インドネシア各地で大規模なデモが行われました。

ジャカルタでは、異なる問題を訴える複数のデモが合体して規模が拡大したことに、警察車両によるバイクタクシー運転手のひき逃げ事件が重なり、近年まれな規模の暴動に発展。公共施設や現職大臣宅などへの破壊行為も相次ぎました。

ジャカルタ中心部でのデモは珍しくなく、その多くは平和的な行進や座り込みです。ここまでの暴動はめったにあるものではありませんが、デモが行われる場所には念のため近づかないことをおすすめします。

カメラに映ったスリの現場

カメラに映ったすりの現場

こちらは、2025年9月26日、ジャカルタ中心部のタマン・イスマイル・マルズキで開催されたイベントに、知事と副知事が到着した場面を映した動画です。

動画の終盤で、向かって左端にいる人物(「77」という数字がプリントされた服)が、隣の人物にスマートフォンを渡す様子が映っています。

このスマートフォンは、実は人混みの中で盗んだものでした。被害者は、容疑者の隣でカメラを構えていたジャカルタの州職員で、写真撮影に奮闘している間に、シャツのポケットに入れていたiPhoneを抜き取られたということです。

なお、盗まれたiPhoneはその後、持主の手に戻りました。

インドネシアで治安が悪化しやすい時期はありますか?

毎年のラマダン(断食月)の時期には、人混みでの軽犯罪や空き巣が増える傾向があります。

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3経済の魅力
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基本的な対策で安全な滞在を

ジャカルタなどインドネシアの都市部の治安は、比較的安定しています。海外旅行の際によく聞くような現地での自己防衛策、例えば、「人だかりに近づかない」、「夜間は一人で歩かない」、「貴重品をしっかり管理する」などを守っていれば、あまり心配なく過ごせます。

一方、都市部でも窃盗やスリなどの軽犯罪、詐欺被害は少なくありません。また、社会不安時には大規模デモが暴動に発展する例もあります。

インドネシアを訪れる際は、大使館などから発信される情報に注意しましょう。

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