ジャカルタのアパート探し完全ガイド:駐在員が知っておくべきエリア選びと契約のポイント
- 公開
- 2026/01/03
- 更新
- 2026/01/06
- この記事は約7分39秒で読めます。
インドネシアへの駐在が決まり、ジャカルタでの住まい探しを始める際、多くの方が戸惑うのが「どのエリアに住むべきか」「どんな物件を選べばいいのか」という点です。
東京とは大きく異なる住宅事情、独特の契約慣習、そして広大な都市の中でどこを拠点にすべきかという判断は、初めてジャカルタに来る方にとって簡単ではありません。
この記事では、中央ジャカルタにオフィスを持つ企業への単身駐在を想定し、実際のアパート選びに役立つ具体的な情報をお伝えします。ジャカルタの各エリアの特徴から、予算別のおすすめ物件、そして契約時に知っておくべき注意点まで、実践的な内容をまとめました。
ジャカルタの5つのエリアを理解する
ジャカルタは行政区画として北・南・中央・西・東の5つのエリアに分かれています。まずはこれらの特徴を把握することが、住まい探しの第一歩です。
北ジャカルタ:新興の沿岸エリア
北ジャカルタと聞くと、コタトゥア(旧市街)をイメージする方が多いかもしれません。しかし実際には、一般的にコタエリアと呼ばれる場所の大部分は中央ジャカルタや西ジャカルタに含まれています。
正確な北ジャカルタは、近年発展が著しいPantai Indah Kapuk(通称PIK)やKelapa Gadingなどを含む沿岸部一帯を指します。このエリアは中華系インドネシア人が多く居住しており、最近では本土からビジネスで来る中国人も増えています。
イスラム教徒が多数を占めるジャカルタの中でも、酒や豚肉に関して比較的寛容な雰囲気があるのが特徴です。
南ジャカルタ:ジャカルタで最もハイセンスなエリア
あえてわかりやすく表現するなら、南ジャカルタは「ジャカルタで最もハイセンスなエリア」と言えるでしょう。中心部から南にかけてかなり広いエリアを含んでおり、KemangやSCBD、Blok Mなど日本人にも馴染みのある地名が多く集まっています。
このエリアの魅力は、洗練された商業施設が充実していることに加え、インターナショナルスクールなどの選択肢も豊富な点です。現地の富裕層がこぞって住むエリアでもあり、駐在員を含む外国人居住者も多く見られます。
中央ジャカルタ:政治とビジネスの中心地
モナス(国家独立記念塔)のある中心部から周辺数キロを含むのが中央ジャカルタです。東京で例えるなら、政府系機関が集まる「霞が関」とビジネスの中心地である「丸の内」が隣り合っているような雰囲気があります。
中央ジャカルタの南半分には高級飲食店や高級アパートメントが多く、駐在員を含む外国人が数多く居住しています。オフィスが中央ジャカルタにある場合、このエリアに住むことで通勤時間を大幅に短縮できるメリットがあります。
西ジャカルタ:空港へのアクセスが便利
中央から空港に近いエリアまでの一帯が西ジャカルタです。日本人駐在員はあまり居住しませんが、ローカルの中間層向けアパートメントが増えており、Central Park Mallを中心に商業地区も発展しています。
東ジャカルタ:発展途上のエリア
中央から見てジャカルタの「右下一帯」を含むのが東ジャカルタです。ハリム空港がありますが、ジャカルタで最も発展が遅れているエリアでもあります。よほど長く住んでいる外国人でなければ、このエリアに居住することは少ないでしょう。中央と比べれば不動産価格は安いものの、それでも近年は上昇傾向にあります。
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インドネシアのビザ申請に必要な資料を教えてもらえますか?
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どのビザを希望されているのかこちらから教えていただけたら、そのビザの取得に必要な資料についてメールでお送りします。
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C2ビザ(工場訪問)
フリーランスのエージェント
フリーランスのビザエージェントに依頼しましたが、途中から連絡が取れなくなり手続きは完全に停滞。提出済み書類の扱いも不明で大きな不安を抱える羽目に。結局別のビザ会社に依頼し直し、余計な時間と費用を失いました。最初から信頼できる会社を選ぶべきだったと痛感し、二度と同じ失敗は繰り返さないと決めました。
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E23ビザ(就労)
安かろう悪かろうのビザ会社
就労ビザを格安のビザ申請代行会社に依頼したところ、報連相は遅く曖昧で必要書類の誤りも多発。訂正や追加提出を何度も求められ、そのたびに時間と労力を浪費しました。結果的に大幅な遅延と余計な費用まで発生し、安かろう悪かろうを痛感。最初から信頼できる専門会社にお願いすべきだったと強く後悔しました。
ジャカルタのアパートメントの特徴
ジャカルタのアパートメントは、日本でいうタワーマンションやコンドミニアムに近い雰囲気があります。必ずしも富裕層向けではない物件でも、高層マンションがほとんどです。
ほとんどのアパートにはプールやジムが付帯しています。サービスレベルはピンキリですが、ロビーにはコンシェルジュが常駐しており、ランドリーサービスやコンビニ、小さなスーパー、飲食店などが建物内にあることも多いため、基本的には外出しなくても最低限の生活ができる設備が整っています。なお、この記事で紹介しているアパートメントは、基本的に24時間体制で警備されています。
日本と大きく異なるのが、賃貸アパートが基本的に家具や食器などの生活備品付きで提供される点です。いわゆる内装なしの「スケルトン」物件を探す方が難しいくらいです。そのため、同じアパート内でも部屋のオーナーによって内装の品質や雰囲気が大きく変わることがあります。
家賃相場については物件によって大きく幅がありますが、目安として1ベッドルームで月額5万円から15万円程度、2ベッドルームで月額10万円から30万円程度と考えておくとよいでしょう。
インドネシアへ現地視察する際の注意点
「本当は工場を訪問して機械のメンテナンスをすることが目的だけど、ビザ取得が煩雑そうなので、とりあえず到着ビザ(VOA)でこっそりメンテナンスをしよう」と考える方もいます。
ところが、目的に合ったビザを取得しなかったことでトラブルに巻き込まれるケースを多数見聞きしてきたので、適切なビザを申請して訪問することを強くおすすめします。
「なぜバレるのか」という疑問がわくかもしれませんが、その1つとして宿泊施設と入国管理局(イミグレ)との連携があります。インドネシアでは外国人を宿泊・滞在させるときに、宿泊施設がイミグレに報告する義務があります。そこの連携が原因で目的外の活動をした際に、その行為がバレてしまうのです。
ビザの種類と目的はこちら
おすすめのエリアと物件選びの考え方
この記事では、中央ジャカルタにオフィスがあり、単身で駐在される方を想定しています。交通渋滞や生活の利便性を考慮すると、住居は「中央ジャカルタ」か「南ジャカルタ」から選ぶことをおすすめします。
以下では予算別に、実際のアパートメントを具体的にご紹介していきます。なお、賃料については1ベッドルームなど、最も安い部屋タイプを基準にしています。
中央ジャカルタでおすすめのアパートメント
月額10万円以下で探すなら
Apartemen Sudirman Park
MRTの駅から徒歩圏内にあり、まさに中心部に位置しているにもかかわらず、リーズナブルな価格で住める物件です。アパート自体は古いものの、アパートマネジメントのサービスは良好です。「とりあえず短期間、中心部に住んで様子を見たい」という方にもおすすめできる選択肢です。(Google Map)
Batavia Apartments
少し奥まった場所にありますが、広域マップで見ると立地は良好です。1ベッドルームであれば月額10万円以下で住むことができ、2ベッドルームでも部屋によっては月額10万円程度で借りられます。(Google Map)
月額20万円以下で探すなら
Apartemen Pavilion
日本人御用達のショッピングモール、City Walkの向かい側という抜群の立地です。高級感のある内装で、家族連れの駐在員も多く居住しています。日系スーパーや居酒屋が近いのが最大の利点で、日本の食材が恋しくなった時にすぐアクセスできる安心感があります。(Google Map)
Sudirman Hill Residences
中心部の高級アパートメントです。比較的新しい建物のため内装もきれいで快適です。大通りから少し入ったところにあり、アパートの周辺ではローカルな雰囲気も少し楽しめるのが特徴です。(Google Map)
● 家族帯同ビザ(E31B):120,000円(税別)
● セカンドホームビザ(E33):200,000円(税別)
● リタイアメントビザ(E33f):120,000円(税別)
南ジャカルタでおすすめのアパートメント
月額10万円以下で探すなら
Tamansari Sudirman Executive Residence
少し小道に入ったところにありますが、中心部に近い立地です。アパート自体は古く、付帯設備も老朽化していますが、住む分には問題ありません。前述の通り、同じアパートでも部屋によってオーナーの管理状況が異なるため、できればいくつかの部屋を見比べてから決めることをおすすめします。(Google Map)
The Lavande Residences
Tebet地区にある中間層向けアパートメントです。中央から若干それた場所にある分、賃料は割安になっています。周辺は若干ローカル向けのエリアとなっており、現地の生活に触れたい方には興味深い環境かもしれません。(Google Map)
月額20万円以下で探すなら
The Peak at Sudirman
MRT駅から徒歩圏内にある高級アパートメントです。建物自体は古いものの、しっかりと管理されており、それほど不便さは感じません。日本人駐在員も多く住んでいるため、困ったときに情報交換ができる安心感があります。(Google Map)
Kemang Village
部屋のサイズによっては月額20万円以下の部屋も多数あります。Lippo Mall Kemangを中心にアパートが集合して生活圏を形成しており、生活の利便性は高いエリアです。ただし、時間帯によっては渋滞がひどくなることがあります。(Google Map)



アパートメントを契約する際の重要な注意点
ジャカルタでアパートを契約する際には、日本とは異なる商慣習があります。トラブルを避けるために、以下の点をしっかり理解しておきましょう。
支払いは年間一括前払いが基本
ジャカルタのアパート賃貸では、年間一括前払いが一般的です。オーナーによっては半年払いや3か月払いなど、交渉に応じてくれることもありますが、基本は年払いと考えておくべきでしょう。また、更新時に家賃を上げてくるオーナーもいるため、同じ値段で更新できれば御の字と考えた方がよいかもしれません。
途中解約しても返金はない
一度振り込んだ家賃は、途中で解約しても返金されないのが一般的です。契約期間をよく検討した上で契約することが重要です。
内装・備品のメンテナンス責任を明確に
日本とは違い、内装や備品付きの場合が多いジャカルタのアパートでは、メンテナンスの責任範囲を契約前に明確にしておくことが大切です。エアコンや家具が壊れた場合、誰がどのように対応するのかを確認しておきましょう。
光熱費とインターネット
インターネット回線は、アパートに出入り可能な業者から選ぶことになります。選択肢は限られますが、これは仕方のないことです。
光熱費はエージェントやアパートのマネジメント経由で請求されることがほとんどです。アパートによってはミニマムチャージが設定されていたり、電力の単価が異なったりします。そのため、同じ家族構成で引っ越した際に電気代が上がる、または下がるという現象が起きることがあります。
デポジット(敷金)の扱い
契約書内のデポジット(敷金)に関する条件をしっかり確認してください。退去時の返金条件や、どのような場合に差し引かれるのかを事前に理解しておくことが重要です。
不動産エージェントの活用
日本語対応可能なエージェントを使うと、契約手続きやトラブル時の対応がスムーズです。基本的に日本のような仲介手数料は借主負担ではなく、多くの場合はオーナー側から手数料を取る仕組みになっています。トラブル時のサポート体制を整えているエージェントもあるため、サポート内容を確認しておくとよいでしょう。
契約書の言語
外国人向け物件の場合、多くは英語併記の契約書が用意されています。もしインドネシア語だけの契約書しかない場合、後々トラブルの元になる可能性があるため、避けた方が無難です。
トラブル対応体制の確認が最重要
高級アパートであっても、雨漏りや停電などの問題が起きないとは限りません。しかし一般的に、高級アパートの方が問題発生時の対応は良い傾向にあります。
むしろ重要なのは、「問題がないアパートを探す」ことよりも、「有事の際に対応の良いアパートを探す」ことかもしれません。ランドリーサービス、エアコンのメンテナンス、水漏れ、電気系統トラブルなど、問題が発生した際の連絡先をしっかりと確認しておきましょう。これらのトラブルは、ほぼ確実に必要になると考えておくべきです。
周辺環境も忘れずにチェック
アパート選びでは、物件自体だけでなく周辺環境の確認も欠かせません。特にモスクが近い場合、早朝のお祈りの音で睡眠不足になるといった問題が起こることがあります。内見の際は、周辺の環境もしっかり確認しておきましょう。
まとめ
ジャカルタでのアパート探しは、日本とは異なる商習慣や住宅事情を理解することから始まります。中央ジャカルタにオフィスがある場合、中央ジャカルタまたは南ジャカルタから選ぶことで、通勤の利便性と生活の質を両立できるでしょう。
予算に応じて適切な物件を選び、契約時の注意点をしっかり押さえることで、快適なジャカルタ生活のスタートを切ることができます。特に年間一括前払いや途中解約時の返金不可といった日本とは異なるルールは、必ず理解しておく必要があります。
また、問題が起きた際の対応体制を事前に確認しておくことは、安心して生活するために非常に重要です。信頼できる不動産エージェントを通じて、疑問点はすべてクリアにしてから契約を進めることをおすすめします。
ジャカルタでの新生活が、充実したものになることを願っています。
読後のお願い
弊社で公開している記事の1つ1つは、日本人とインドネシア人のライターと編集者が協力しながら丁寧に1記事ずつ公開しています。弊社からの不躾なお願いになってしまうのですが、是非SNSでこちらの記事をご紹介いただけないでしょうか。一言コメントを添えてシェアしていただけると本当に嬉しいです。
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