2023年、インドネシアの超富裕層は前年比4.2%増の「1,479人」

公開
2025/12/30
更新
2026/01/01
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インドネシアの経済やインドネシア人の消費行動について、「インドネシアでは」「インドネシア人は」と一言で説明するのはとても難しいことです。インドネシアが日本の約5倍の面積で、かつ多数の島々から成る国土を有する国であることや、他民族国家であること、国に認められた宗教が複数あることなどいくつもの理由がありますが、その1つが国民の間での経済格差です。

本記事では、そんなインドネシアの「超富裕層」に焦点を当てます。インドネシアの超富裕層は総人口の0.0005%とまだわずかですが、その割合は着実に高まっています。また、SNSが普及した昨今では、人々への影響力も大きく、必ずしも「ごく一部の極端なお金持ち」ということで無視できない存在です。

インドネシアにおいて超富裕層はどのような存在で、彼ら・彼女らはどのような生活をしているのでしょうか。

※円表記は、2024年5月7日のレート(1ルピア=0.0096円/1ドル=154.75 円)で換算したものです。

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数字でみるインドネシアの超富裕層

インドネシアの超富裕層、1年で4.2%増えて1,479人に

イギリスのコンサルティング企業Knight Frankが、The Wealth Report(TWR)2024を公表。これによると、インドネシアの超富裕層は2022年から2023年にかけて約4.2%増加し、1,420人から1,479人になりました。

アジア全体をみると、超富裕層の人数の平均成長率は2.6%です。その中でインドネシアの4.2%は、際立つ数字であるといえます。

報告書は、インドネシアの超富裕層の数は2028年までに34.1%増加し、1,984人に達すると予測しています。この増加率は、同期間中の世界全体の平均増加率28.1%を上回るもので、アジアの国としてはインド(50.1%)、中国(47%)、マレーシア(34.6%)に次ぐ高さです。

なお、インドネシアの超富裕層の人数は世界24位で、総人口に占める超富裕層の割合は、約0.0005%となっています。一方、日本の超富裕層は世界7位の21,710人で、総人口の約0.02%でした。

※この調査における「超富裕層」とは、資産が3千万米ドル(約46億4,300万円)相当以上の個人を指します。

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映像でみるインドネシアの超富裕層

インドネシアの富裕層のお金の使い方

インドネシアの富裕層のお金の使い方

こちらの動画は、インドネシアの富豪Dave Stanley(デイブ・スタンリー)氏が母親と日本旅行をしたときの様子を紹介したもの。Dave氏によると、タクシー代、東京から富士山へのヘリコプター代、松屋デパートでの服や靴などの買い物代、食事代などとして、1日で2億ルピア(191万円)使っています。

最近、インドネシアでは自らが贅沢する様子を見せびらかし、成功や幸福を強調する「flexing」と呼ばれる動画コンテンツが増えています。自由気ままに散在する様子を公開するflexingコンテンツは批判されることも多いものの、投稿者たちは「ほかの人に損害を与える行為ではない」と弁明。Dave氏もこの投稿に、「自分のお金で買い物してるよ」と、予防線を張るようなコメントをしています。

SNSが普及したために目立つようになったflexingコンテンツですが、インドネシアでは以前からセレブリティーの生活ぶりを紹介するテレビ番組が多く、そのステージがSNSに移っただけということもできます。

実際、Dave氏は買い物の様子や家の様子を紹介する動画を投稿して注目を集める人気ティックトッカーの1人。260万人以上のフォロワーを持ち、1億回以上再生されている動画もあります。

財閥CEOの息子が財布の中身を公開

財閥CEOの息子が財布の中身を公開

社内イベントのための移動中でしょうか、バスの中でリラックスした様子のこの男性は、インドネシアでもっとも裕福な人の1人であるRobert Budi Hartono(ロバート・ブディ・ハルトノ)氏の息子、Armand Wahyudi Hartono(アルマンド・ワユディ・ハルトノ)氏。父は国内最大の民間銀行BCAの大株主である財閥Djarum(ジャルム)グループのCEOを務めています。

現在Armand氏はBCAの副社長であり、資産は約113兆ルピア(1兆円)に達すると推定されています。控えめかつ気さくな性格で知られる同氏は、「財布に何が入っていますか」と聞かれ、財布の中のBCAカードとアメリカドル紙幣、シンガポールドル紙幣を見せながら、「両替したい人はどうぞ」と冗談を言い、笑いを誘っています。

Armand氏は倹約家としても知られ、flexingコンテンツで人気を博す動画クリエイターとは対照的。テープで補修された年季の入った靴の写真を自身のInstagramアカウントに投稿し、話題になったこともあります。

同氏はこの写真に「何事にも備えてください。何が起こってもおかしくない。古い靴は道中で突然破れてしまいますが、幸いなことにダクトテープがあります。」とコメント。共感と称賛の声が寄せられました。

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格差社会の中の超富裕層

インドネシアの総人口に占める富裕層および超富裕層の割合は合計で0.1%にも満たず、SNSでは目立ちますが、実際はごくわずかな、珍しい存在です。もちろん富裕層予備軍である中間所得層も増えており、貧困率も改善されつつありますが、富裕層の存在やその消費行動は、「格差社会の象徴」のように見えることもあります。

一人当たりの平均支出が月額1,451,870ルピア(1万4,000円)だという中央統計庁のデータ(2023年3月)を見てもわかるとおり、都会の大通りから眺める華やかな景色からは想像もできない生活をしている人がまだたくさんいるのがインドネシア。実際に、国や地方政府の支援でギリギリの生活を送る人も珍しくありません。

経済成長が続き、富裕層が増えているインドネシアには、大きなビジネスチャンスが眠っていますし、そのチャンスを発掘し、順調に伸びているスタートアップや外資企業も多数あります。しかし、格差が解消されず社会が不安定になるリスクもあり、政府による更なる改善策の実行が期待されます。

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