インドネシアのEC市場と人気のECモールやASPの紹介

公開
2022/07/18
更新
2022/07/20

越境ECと言えば、中国や韓国などの市場を真っ先に思い浮かべる方も少なくありませんが、インドネシアは東南アジアでは最も魅力的な市場の一つです。

単純に市場規模を比較すれば、タイやベトナムを上回って最大となっており、今後もますます拡大していくであろうことが様々な調査結果で裏付けられています。

このように魅力的な市場に対して進出するにあたり、まずインドネシアのインターネットの利用率やEC市場の推移がどうなっているのか、どういったECモールやASPがマーケットシェアを握っているのかを知ることは、越境ECをスタートさせる上で大変重要と言えます。

インドネシアのEC利用状況

インドネシアのインターネット利用率

インドネシアのインターネット利用者の推移

出典:Data Indonesia.id「Pengguna Internet di Indonesia Capai 205 Juta pada 2022″.

インドネシアにおけるインターネットの利用者数は、ここ10年で急激に伸びています。2022年現在、利用者数は2億人を超え、ネット利用率は73.7%になっています。総務省のデータによると、日本のインターネット利用率は83.4%。つまり、インドネシアのインターネット利用率は、日本のそれに限りなく近くなっているのです。

インドネシアも日本と同じで、端末別のインターネット利用率は、スマートフォンがパソコンを上回っています。iPhoneは日本ほど普及していませんが、代わりに中国製の安価な携帯電話があるおかげだと考えられます。

ジャカルタ市内を歩いていると、スマートフォンで通話やチャットをしたり、動画を視聴したりしている人をよく見かけます。

インドネシアのEC市場の推移

年度インドネシア国内BtoC EC市場規模インドネシア国内BtoB EC市場規模
2019約15兆円約10兆円
2020約60兆円約14兆円
2021約90兆円約18兆円

出典1:Databoks「Transaksi E-Commerce Indonesia Diproyeksikan Capai Rp 403 Triliun pada 2021
出典2:Infografik Katadata.co.id「Menyelamatkan UMKM Melalui E-Commerce B2B Saat Pandemi

表からもわかる通り、インドネシア国内BtoC EC市場規模は急成長しています。この急成長の理由は、おそらくコロナ禍でしょう。

2020年の新型コロナ流行以降、インドネシアでは感染拡大防止のため、大規模社会制限(PSBB)が実施され、出社制限や営業時間制限が続きました。これによって人々の在宅時間が多くなり、EC取引が急成長したものと考えられます。

インドネシア国内BtoB EC市場規模は、BtoC EC市場規模と比べると劣りますが、毎年少しずつ伸びており、今後も成長していくことが予想されます。

国内BtoC EC市場、BtoB EC市場共に、インドネシアにおけるEC市場規模が伸びていることは明白です。

インドネシアのECモール

インドネシアのEC市場においては多数のECモールが激しい競争を繰り広げていますが、現在は下記の4社に集約されつつあります。なかでもShopeeとTokopediaは頭一つ抜けており、日本で言うところのAmazonや楽天のようなイメージを持っていただくと分かりやすいかと思います。

ShopeeTokopediaBukalapakLazada
流通取引総額14.2B$14B$3B$5.4B$
シェア37%35%7%11%

出典:NewsPicks「【必見】巨大化する、インドネシアの凄いスタートアップたち

Shopee(ショッピー)

もともとは東南アジア全域をターゲットにしている大手EC企業でしたが、現地ショッピングモールにおける派手なプロモーション戦略や各種の割引きイベントを実施して、ここ数年でインドネシアにおけるシェアを飛躍的に伸ばしてきました。

1つのアカウントで生活が便利に

Shopeeは独自の電子マネー「Shopee Pay」やフードデリバリーサービス「Shopee Food」を有し、一度登録すれば、通信販売以外の色々なことにShopeeを活用できるというメリットがあります。

安い手数料で利用可能

販売手数料は売上総額の3%、決済手数料は売上総額の2%で他のECモールと比べると比較的安価なため、リスクを抑えて出店することが可能です。

Tokopedia(トコペディア)

Tokopediaは2009年に設立された後、2014年にソフトバンクグループから融資を受け、2018年にはアリババ(Alibaba)からも出資を受けたインドネシアを代表する大手EC企業です。

店舗数が膨大

Tokopediaに登録されている店の数は600万店で、日本でアマゾンに出店する中小規模の事業者の40倍近い数となっています。日用品や電子機器、食品など、小さなものから大きなものまで何でも揃うという印象です。

ファイナンス機能・チケット予約機能

Tokopediaから、保険や投資信託などに申し込むことができます。また、飛行機のチケット購入や、ホテル、映画の予約などを直接できるのも便利です。

Bukalapak(ブカラパック)

Bukalapakは2010年に設立された後、2018年にTokopediaと同様にアリババ(Alibaba)から支援を受けた大手EC企業です。ShopeeとTokopediaの後塵を拝してはいるものの、インドネシアでは知名度が高い大手EC企業の一つです。

ユニークな品揃え

衣料品や食品など一般的なものも販売していますが、バイクや車などのユニークな商品が販売されているのが特徴です。投資や借入などもでき、インドネシアでは一般的な「金積立」も手軽にできます。

光熱費の支払いやローンなどの支払いも

Bukalapakを使うことによって、光熱費やローンなどの支払いが24時間可能です。OVO、DANAなど大手の電子マネーと提携しているので、ユーザーが普段使っているものをそのまま利用できるのもポイントです。

Lazada(ラザダ)

Lazadaは2012年に設立され、2016年アリババ(Alibaba)の傘下に入った企業です。シンガポールを拠点としてマレーシア、フィリピンなどに進出しているEC企業です。

越境ECに強い

在庫をインドネシアに置かず日本から発送しても1〜2週間で商品が届きます。また、サポートも手厚く、分からないことがあれば日本語でLazadaの担当者がサポートしてくれます。

複数国にEC展開が可能

一度の商品登録で東南アジア6カ国に出品でき、英語で説明欄や紹介文を書くと自動的に他言語に翻訳してくれます。通貨表示も当地のものに合わせてもらえるため、効率良くEC展開ができます。

インドネシアのASP

最近日本でも知名度が上がってきているShopifyやBASEのようなサービスは、インドネシアにもあります。ただし、現状ではECモールでの販売やSNSでの直接販売と比較すると、ASPを活用したEC販売はまだまだの状況です。

Shopifyzyrowebflow
金額月額Rp400.000
(=約4,000円)
月額Rp39.000
(=約390円)
月額USD29
(=約3,900円)
扱いやすさ
デザイン

Shopify

日本でも人気のShopifyですが、その使い勝手の良さからインドネシアでも人気のASPの一つです。モバイル端末対応でカスタマイズしやすい豊富なデザインテンプレートがあることも魅力。FacebookやInstagramとの同期も可能です。

Zyro

一番特徴的なのは料金で、月額390円で利用可能です。また、Zyroを利用することで、Facebook、Instagram、Amazonにも店を開くことができます。ただし、Webサイトが日本語非対応なため、英語またはインドネシア語が堪能でないと利用が難しいのが難点です。

Webflow

多くの種類からテンプレートを選べるのはもちろん、他のノーコードツールとの豊富な外部連携を行うことができ、初心者でも扱いやすくなっています。ブログなど様々なタイプのコンテンツを作成する機能や、豊富なプラグインも提供されています。

SNSを活用したEC販売

Instagram

インドネシアでのインスタECでの商品購入の流れ

購入の流れは主に以下のようなステップです。

  1. 店のインスタのフィードから購入したい商品を選ぶ
  2. Bio(インスタのプロフィール欄)記載の連絡方法やDMを通して連絡をする
  3. 売り手とやり取りを開始する(商品がまだあるか聞くなど)
  4. 購入フォームに記入する
  5. 商品の合計金額が通知される
  6. 「銀行振込」または「代引き」で支払う
    1. 「代引き」:売り手がレシートと製品の追跡番号を提供
    2. 「銀行振込」:売り手の口座に振り込んだら、振り込み証拠を送付

Facebook

Facebookも購入の流れはほとんど一緒ですが、商品を選ぶ時が少し違います。

  1. Facebookのグループ機能を使い、売り手が投稿した商品から好きなものを選ぶ
  2. 購入したい商品の投稿にコメントする
  3. 売り手から返信があったら、やり取りの場をDMに移す(WhatsAppなども活用される)
  4. 以下はインスタと同様

SNSで通販するメリットとは

買い手からすると、ECモールではなくSNSから何かを購入する一番のメリットは、「店(出品者)と直接やりとりできる」ということではないでしょうか。各ECモールにもチャット機能はありますが、なかなか返信がなかったり、会話が遅々として進まなかったりすることもあります。

一方、SNSで直接問い合わせれば、より高い確率で、しかもすばやく返事がもらえます。対応の様子を見ながら、信用できる店かどうかを判断することもできます。「注文したのに在庫切れでキャンセルになった」という、インドネシアのECモール経由でのショッピングで起こりがちなトラブルも回避できます。

「店と直接やりとりできる」というメリットは、特に「特別なリクエストが必要な商品の購入」の際に重視されます。

例えば、

  • オーダーメイドの服やケーキ
  • 受注生産の家具
  • 名入れをしたりメッセージを添えたりしたい贈り物
  • 発送日を指定したい注文    ・・など。

InstagramやFacebookのコメントやDM機能、またはWhatsAppなどのチャットアプリは、こうした注文をしたい場合に便利で安心です。

インドネシアECで人気の商品カテゴリー

前述したShopee(ショッピー)とTokopedia(トコペディア)で売れている商品をリサーチしました。

インドネシアのショッピーで売れている商品カテゴリー
インドネシアのトコペディアで売れている商品カテゴリー

出典:Asosiasi Digital Marketing「10 Kategori Produk Terlaris di Tokopedia – Asosiasi Digital Marketing

上記のグラフを翻訳して並べると下記の表になります。

ShopeeTokopedia
1位ビューティー家具、インテリア(ホーム・リビング)
2位家具、インテリア(ホーム・リビング)デコレーション(パーティー・DIY用品)
3位ムスリムファッション携帯電話
4位女性ファッションキッチン
5位携帯電話・アクセサリービューティー
6位ヘルスケア飲食料品
7位女性鞄事務用品・文房具
8位ベビー用品・ママ&キッズヘルスケア
9位電化製品電化製品
10位男子ファッション大工道具

それぞれのモールに特徴があり、ユーザー層も少し異なるため、自分たちの商品をどのECモールで販売するかは注意深く検討する必要があります。例えばShopeeとTokopediaを比べると、Shopeeは衣料品や美容用品など、女性向け商品が人気だということがわかりますね。

まとめ

コロナ禍の影響もあり、日本と同様にインドネシアでもECでの取引が増えています。また、今後のEC市場の成長性を考えると、インドネシアに進出をしておいた方が良いと考える日経企業様も少なくありません。

そういった企業様からのお問い合わせも最近は増えており、二人三脚でインドネシア市場進出のお手伝いをさせていただく機会を多くいただいております。

実際にインドネシアへ進出するかどうかを検討する前に、まずはインドネシアという市場が自社にとって魅了的か否かを把握する上でも、弊社に気軽にお問い合わせをいただき、情報収集をしていただければと思います。

読後のお願い

ここまで文章を読んでいただきありがとうございました。もしこの文章が少しでもお役に立てたようでしたら、是非SNSでシェアしていただけると嬉しいです。宜しくお願い致します。

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