インドネシアの一般投資家ビザ(E28Aビザ)の概要と申請方法

公開
2025/06/08
更新
2025/11/02
この記事は約3分11秒で読めます。

インドネシアの投資家ビザ(E28Aビザ)は、インドネシアにおいてビジネスを行うために外国人が取得することのできる長期ビザの一つです。このビザは、インドネシアで事業を運営し、一定の投資額を実現したり、現地の経済に貢献することを目的とした外国人投資家に提供されます。

尚、似たようなビザの名称でゴールデンビザ(E28B)と呼ばれるビザもありますが、そちらのビザの詳細についてはこの記事を参考にしてください。

投資家ビザ(E28Aビザ)の主な特徴

対象者

インドネシアで事業を設立または運営し、経済的な投資を行う外国人投資家が対象です。このビザは、事業のオーナーや経営者、または経済活動に従事する個人が利用できます。

必要な投資額

100 億ルピア以上、または上場企業への出資証明書

滞在期間と更新

初回のビザは通常1年もしくは2年で発行されます。
最長6年間滞在が許可されているため、1年間のビザは5回まで、2年間のビザは2回まで更新が可能です。

事業運営権

E28Aビザを取得することで、投資家はインドネシア国内で事業を運営する権利を得ます。現地の法人を設立したり、既存の企業での事業運営を行うことができます。

家族の帯同

ビザ保持者は、配偶者や子供などの家族を帯同することができます。家族もインドネシアで長期滞在が許可され、生活基盤を築くことが可能です。

現地雇用の奨励

インドネシア政府は、投資家が現地の人々を雇用することを奨励しており、これがビザ申請や更新の要件として求められる場合があります。現地の雇用創出がインドネシア経済への貢献とみなされます。

特定の業界での優遇措置

一部の業界や事業分野では、インドネシア政府が特別な投資促進措置を設けていることがあります。これにより、特定の分野での投資家にとって有利な条件が提供されることもあります。


ビザエージェントとのトラブル体験談
  • C2ビザ(工場訪問)

    フリーランスのエージェント

    フリーランスのビザエージェントに依頼しましたが、途中から連絡が取れなくなり手続きは完全に停滞。提出済み書類の扱いも不明で大きな不安を抱える羽目に。結局別のビザ会社に依頼し直し、余計な時間と費用を失いました。最初から信頼できる会社を選ぶべきだったと痛感し、二度と同じ失敗は繰り返さないと決めました。

  • E23ビザ(就労)

    安かろう悪かろうのビザ会社

    就労ビザを格安のビザ申請代行会社に依頼したところ、報連相は遅く曖昧で必要書類の誤りも多発。訂正や追加提出を何度も求められ、そのたびに時間と労力を浪費しました。結果的に大幅な遅延と余計な費用まで発生し、安かろう悪かろうを痛感。最初から信頼できる専門会社にお願いすべきだったと強く後悔しました。

投資家ビザ(E28Aビザ)の費用

INDEX 目的 滞在期間 取得日数目安 料金
E28Aビザ インドネシアにおける投資事業 1年
2年
約3週間 200,000円
250,000円
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お電話やお打ち合わせでも可能です

投資家ビザ(E28Aビザ)手続きの流れ

e-visa申請代行手続きの、お申込から取得までの流れは下記の通りとなります。

  1. 申込フォームより必要事項を御入力頂き、送信ボタンを押して下さい。
  2. 申込内容の確認後、必要書類をご案内致しますのでご用意頂き、PDFデータにてお送り下さい。
  3. 渡航者様の必要書類をお預かり出来次第、申請手続きを開始致します。現地RP通貨での実費納付につきましては現地にて弊社がお支払い致します。
  4. e-visa取得完了後、PDFデータにてe-visaデータをお渡し致します。
  5. 入国後、ITK(滞在許可)をデータ送信致します。

投資家ビザ(E28Aビザ)の必要書類

渡航者様に御用意を頂く必要書類

  • パスポート個人情報記載ページのカラーコピーデータ(残存期間要18ヶ月/写真撮影の画像は不可)
  • 3ヶ月以内に撮影した証明写真データ(4×6cm・背景色:白・襟付き着用にて撮影)
  • 英文履歴書
  • 旅行日程表
  • 最低2,000米ドル(または同等額)の生活費証明(例:銀行の残高証明書)
  • インドネシア投資省/インドネシア投資調整庁に登録された保証会社における、最低100億ルピア相当の株式保有の証明

法人(PT PMA)関連の書類

  • 会社設立定款(Akta Pendirian)および法務省の承認(SK Menkumham)
  • 事業者登録番号(NIB):オンラインOSSシステムから発行
  • 会社納税者番号(NPWP)
  • 会社のドミサイル証明書(Surat Domisili)
  • 事業許可(Izin Usaha):OSSシステムから取得可能
  • 過去2か月分の会社の当座預金口座明細

など

*e-visa申請に際し、パスポート残存期間18ヵ月が必要となります。
*現地入国管理局より追加必要書類を求められる場合も御座いますので、予め御了承下さい。

弊社にビザ申請を
ご発注いただくメリット
ビザ申請をどこかの企業に外注した際に、ビザの見積金額は大体どこも同じような金額です。よって、金額以外の部分で弊社から以下の特典をご提供いたします。

LINEかWhatsAppグループを作り、渡航時に問題が起きたらいつでも無料でご相談いただけます。現地視察時には予期せぬトラブルに巻き込まれることがあります。そういった際でも、弊社がチーム単位でサポートすることで問題を迅速に解決していきます。

注意事項

  • 入国期日は、発行日から90日間有効となります。
  • 有効期間内は数次出入国(出入国は自由)が可能となります。
  • 1回あたりの滞在可能期間は入国日から起算してお考え下さい。
  • 入国後に発行されるITK(滞在許可証)はデータにて保管をお願いします。

インドネシアへ現地視察する際の注意点

「本当は工場を訪問して機械のメンテナンスをすることが目的だけど、ビザ取得が煩雑そうなので、とりあえず到着ビザ(VOA)でこっそりメンテナンスをしよう」と考える方もいます。

ところが、目的に合ったビザを取得しなかったことでトラブルに巻き込まれるケースを多数見聞きしてきたので、適切なビザを申請して訪問することを強くおすすめします。

「なぜバレるのか」という疑問がわくかもしれませんが、その1つとして宿泊施設と入国管理局(イミグレ)との連携があります。インドネシアでは外国人を宿泊・滞在させるときに、宿泊施設がイミグレに報告する義務があります。そこの連携が原因で目的外の活動をした際に、その行為がバレてしまうのです。

ビザの種類と目的はこちら

過去に問題が起きたケース

資本金の水増しでビザ却下・失効

ケース:

ある外国人投資家が、ビザ申請のために形式上だけの資本金を記載(実際には入金せず)し、インドネシアで会社を設立。後に税務調査やBKPM(インドネシア投資省)の監査により資本の実体がないと判断され、ビザが取り消された。

教訓:

  • 形式的な書類だけで済ませるのは危険
  • 資本金は実際に銀行に入金し、証拠(銀行証明書)を保管しておくべき

「名義貸し会社」の利用で不法滞在扱いに

ケース:

ビザ取得を安く・簡単に済ませたい外国人が、現地ブローカーを通じて「既存の名義会社」を借りてE28Aを取得。後に当該会社がペーパーカンパニー(実体のない法人)と発覚し、不法滞在・不法就労と見なされ国外退去処分に。

教訓:

  • 安易な代行業者・ブローカーの利用に注意
  • ビザ取得には、実際の法人設立・運営の証拠が必要

納税義務違反によるビザ更新拒否

ケース:

会社は設立済みだが、実際には営業活動をせず税務申告や納税を怠った。その結果、更新時に移民局から「事業実態がない」と見なされ、ビザ更新が認められなかった。

教訓:

  • インドネシアでは会社が活動していなくても、毎月の納税・報告義務がある
  • NPWP取得後は、会計処理・申告を正しく行う必要がある

よくある質問と回答

E28Aビザを取得するための最低投資額はいくらですか

最低100億ルピア(約1億円)投資が必要です。

個人ではなく法人として投資家ビザを申請できますか

いいえ。投資家ビザ(E28A)は個人名義での長期滞在許可です。申請者はPT PMAの株主や取締役である必要があります。法人そのものがビザを取得することはできません。

E28Aビザを持っていると働けますか

E28Aビザは「投資活動」のためのビザです。雇われて給与を受け取る形での就労(従業員としての労働)は不可ですが、自ら設立した会社の取締役・経営者として業務に従事することは可能です。

配偶者や子供も一緒に滞在できますか

はい。投資家ビザを持つ人の配偶者や子供は「家族帯同ビザ(E31Bビザ)」を申請することができ、一緒にインドネシアに滞在できます。ただし、家族帯同ビザ保持者は原則としてインドネシアで就労できません。

ビザの有効期間と更新について教えてください

初回のビザは通常1年もしくは2年で発行されます。
最長6年間滞在が許可されているため、1年間のビザは5回まで、2年間のビザは2回まで更新が可能です。

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