インドネシアの失業率は何%?最新データ・推移・地域差と雇用問題を解説
- 公開
- 2026/11/01
- 更新
- 2026/11/01
- この記事は約9分45秒で読めます。
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インドネシアの失業率は何%ですか?
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インドネシアの失業率は2026年5月時点で4.7%で、失業者数は約722万人でした。新型コロナウイルス感染拡大の影響で上昇した2020年以降、失業率はおおむね低下傾向にあります。
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インドネシアではどの地域や年齢層の失業率が高いですか?
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2026年5月の地域別失業率は、ジャカルタ特別州(5.8%)、西ジャワ州(6.6%)などが全国平均を上回っています。また、2025年の統計では15~19歳の失業率が23.3%、20~24歳が14.4%と、若年層の失業率の高さが目立ちます。
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インドネシアでは失業率の低下によって雇用問題が改善していますか?
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失業率は低下傾向にありますが、雇用問題がすべて解消されたわけではありません。2026年5月時点で就業者の約6割はインフォーマル就業者であり、希望する時間だけ働けない不完全就業者も存在します。
インドネシアの失業率は近年低下傾向にありますが、その数字だけで雇用環境の実態を把握することはできません。若年層の就職難や、安定した収入を得ることが難しい労働者の存在など、さまざまな課題が残されています。
また、インドネシアは地域によって産業構造や働き方が大きく異なります。工業団地が集まる西ジャワ、観光産業が盛んなバリなど、地域ごとの失業率を比較することで、同国の経済や労働市場の特徴も見えてきます。
本記事では、インドネシアの最新失業率や過去10年間の推移、地域・年齢・学歴による違いを統計データから紹介します。さらに、失業率だけではわからない雇用問題にも触れ、インドネシアの社会・経済状況を読み解きます。日系企業が現地での採用や事業展開を検討する際にも参考となる内容です。
インドネシアの失業率は4.65%【2026年5月】
インドネシア中央統計庁(BPS)が2026年8月5日に発表したデータによると、2026年5月時点のインドネシアの失業率は4.65%、失業者数は約722万人でした。
2026年5月時点の主な労働関連データは以下のとおりです。
| 項目 | 2026年5月 |
|---|---|
| 失業率 | 4.65% |
| 失業者数 | 約722万人 |
| 労働力人口 | 約1億5,541万人 |
| 就業者数 | 約1億4,819万人 |
| 労働力参加率 | 70.6% |
なお、総務省統計局によると、2026年5月の日本の完全失業率は2.5%(季節調整値)でした。両国では失業者の定義や統計の集計方法が完全に一致するわけではありませんが、インドネシアの失業率が日本に比べて非常に高いことがわかります。
インドネシアの「失業率」とは
インドネシアの失業率は、現地で「Tingkat Pengangguran Terbuka(TPT)」と呼ばれる完全失業率に相当する指標です。
計算方法は以下のとおりです。
- 失業率(TPT)=失業者数 ÷ 労働力人口 × 100
BPSの定義では、失業者には仕事を探している人だけでなく、開業の準備をしている人、仕事が見つからないと考えて求職活動をしていない人、就職先が決まっているもののまだ働き始めていない人なども含まれます。
一方、通学や家事などのため労働市場に参加していない人は、原則として失業率の計算対象には含まれません。つまり、失業率は労働市場における仕事の不足を示す指標ですが、働いていない人全体の割合を示すものではありません。
- 参考:
BPS
「Tingkat Pengangguran Terbuka menurut Provinsi (Triwulanan) (Persen), 2026」
「Penduduk Berumur 15 tahun ke Atas menurut Jenis Kegiatan (Triwulanan)」
「Tingkat Pengangguran Terbuka」
総務省統計局「労働力調査(基本集計)2026年(令和8年)5月分結果|調査結果の最近の動向等」
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インドネシアの失業率の推移
インドネシアの失業率は、過去10年間で全体として低下しています。以下は、2016年から2025年までの各年8月時点の失業率の推移をまとめたグラフです。
【補足】
本記事のデータは最新の全国失業率のみ公式発表値を用い、そのほかは原則、小数第2位を四捨五入して記載します。

2016年から2019年にかけて、インドネシアの失業率は5%台で緩やかに低下していました。しかし、2020年には新型コロナウイルスの感染拡大によって経済活動が制限され、失業率は7.1%に上昇しました。
その後、経済活動の再開に伴って失業率は低下し、2025年には4.9%となりました。2026年5月の最新値は4.65%で、コロナ禍前の2019年8月よりも低い水準です。
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インドネシアの地域別失業率
インドネシアの失業率は、地域によって大きく異なります。産業構造や都市化の程度、雇用機会の種類などが異なるため、全国平均だけでは各地域の労働市場を把握できません。
主要地域の失業率を比較
以下は、BPSが公表した2026年5月時点のデータから、日系企業の進出先として候補に挙がりやすい主な州と、失業率が最も高い州(パプア州)、最も低い州(バリ州)を抜粋してまとめたものです。

データからもわかるように、全国38州のうち、失業率が最も高いパプア州と最も低いバリ州では、約5.6ポイントの差があります。
また、日系企業の進出先として重要なジャワ島でも、地域差が見られます。西ジャワ州やバンテン州では失業率が6%を超えている一方、中部ジャワ州は4.3%、東ジャワ州は3.4%と全国平均を下回っています。
インドネシアの州別失業率(元データ)
| 州・地域 | 失業率 |
|---|---|
| パプア州 | 7.1% |
| 西ジャワ州 | 6.6% |
| バンテン州 | 6.5% |
| リアウ諸島州 | 6.5% |
| ジャカルタ特別州 | 5.8% |
| 北スマトラ州 | 5.0% |
| 南スラウェシ州 | 4.7% |
| 中部ジャワ州 | 4.3% |
| 東ジャワ州 | 3.4% |
| ジョグジャカルタ特別州 | 3.1% |
| バリ州 | 1.5% |
ジャカルタ・西ジャワなどの都市部や工業地域は失業率が高い
ジャカルタ特別州の失業率は5.8%で、全国平均を1ポイント以上上回っています。ジャカルタ近郊の西ジャワ州は6.6%、バンテン州は6.5%と、さらに高い水準です。
これらの地域には、オフィスや商業施設、工業団地などが集積し、幅広い職種の雇用機会があります。一方、周辺地域からの求職者の流入や、新規学卒者(高校・専門学校・大学)の参入、企業が求める技能と求職者の能力のミスマッチなどが、失業率の高さに関係している可能性があります。
また、主に高学歴者の間では、希望条件に合う仕事が見つかるまで待つため選択的な失業(求職)状態にある人が多いことも考えられます。
【補足】
インドネシアでは日本のような新卒一括採用は一般的ではないため、高校や大学を卒業して就職を希望する人でも、卒業までに就職先が決まっていない場合は一時的に「失業者」となります。
バリ州の失業率が低い背景
バリ州の失業率は1.5%と、全国38州で最も低くなっています。観光産業が発展しており、ホテル、レストラン、観光施設、旅行サービスなど、幅広い雇用機会があることが要因の一つと言えるでしょう。
一方、バリ州では自営業や家族経営などの働き方も多く見られます。観光業は需要の変動の影響を受けやすいため、失業率が低くても、人々の労働時間や収入が安定しているとは限りません。
都市部で高い失業率
都市部と農村部の違いも特徴的です。2025年のBPS統計では、都市部の失業率が5.8%だったのに対し、農村部は3.5%でした。
農村部は、農業や水産業、それらに関連する家業を持つ家庭が多く、身近な仕事に就く若者が多いという特徴があります。また、高等教育を受けたり就職したりするため都市部へ流出する人口が多いことも、失業率の低さに影響していると考えられます。
一方の都市部は、農村部における農業のような雇用の受け皿が少なく、仕事がなければそのまま「完全失業者」になりやすい環境です。加えて、前述のような人口流入による求職者間の競争も、失業率の高さにつながっている可能性があります。
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インドネシアの失業率を年齢・学歴別に比較
インドネシアの失業率を詳しく見ると、年齢や学歴によっても大きな違いがあることがわかります。以下では、BPSが公表している2025年の年齢別・学歴別失業率を紹介します。
若年層の失業率が高い
2025年の年齢別失業率は以下のとおりです。

15~19歳の失業率は23.3%、20~24歳では14.4%となっており、2025年の全国平均(4.9%)を大幅に上回っています。
その一方、30歳以上では失業率が大きく低下し、40歳以上の年齢層ではおおむね2%以下となっています。
若年層の失業率が高い背景としては、学校を卒業して初めて仕事を探す人が多いことや、企業が求める技能や経験とのミスマッチなどが考えられます。
【補足】
失業率の算出では通学などで労働力人口に含まれない人は分母から除かれます。例えば15~19歳では、この年齢層の人口全体ではなく、そのうち就業者と失業者からなる労働力人口を分母として計算した失業率が23.3%ということです。
高卒者の失業率が高い
次に、2025年の学歴別失業率を見てみましょう。

※ディプロマ:大学などが設置する職業教育課程。D1は1年、D2は2年、D3は3年の課程です。
学歴別で最も失業率が高いのは職業高校(SMK)卒の8.6%で、次いで普通高校(SMA)卒の6.9%、大学卒の5.4%となっています。
インドネシアのSMKは、工業、情報技術、会計、観光などの分野で職業教育を行う学校です。実務に関連する知識や技能を学ぶことを目的としていますが、卒業者の失業率は他の学歴層より高くなっています。
この背景には、学校で学ぶ内容と企業が実際に求める技能との違いや、地域ごとの求人と求職者のミスマッチなどが考えられます。インドネシアでは一定の職務経験がある人を採用する企業が多く、在学中にインターンなどで必要な経験を積む機会を得られない場合、職業教育を受けた人でも就職しづらいという問題もあります。
【補足】
小学校卒以下の失業率は2.3%と低くなっていますが、学歴が低い方が就職に有利という意味ではありません。自営業や農業、インフォーマル就業なども含め、さまざまな形で仕事に就いている人が多いことが考えられます。また、特に女性の場合、専業主婦が多い可能性もあります。
インドネシアに進出済みの注目企業様へのインタビュー
東南アジア最大の市場規模を誇るインドネシアは、大きなビジネスチャンスにあふれる魅力的な国です。一方で、実際に進出すると、商習慣や文化の違い、複雑な法規制など、さまざまな課題に直面することも少なくありません。
本インタビューでは、そうした困難をどのように乗り越え、インドネシア市場で事業を成長させてきたのか、現地で挑戦を続ける企業の皆様にお話を伺いました。成功の裏側にある試行錯誤や現場で得られたリアルな経験を通じて、インドネシアビジネスのヒントをお届けします。
映像でみるインドネシアの失業率
ジョブフェアに集まるインドネシアの求職者

こちらは、2026年10月にジャカルタで開催されたジョブフェアの様子です。約1万2,000人分の求人に対し、参加登録者は2万8,000人を超えたといいます。
インドネシアでは、企業と求職者が直接接する機会となるジョブフェアが各地で開催されています。大学などが独自に就職相談イベントを開催するケースもあります。
決まった売り場を持たず、市場でスプーンを販売する若者

こちらの動画では、自らを「スプーン売り」と称する若者が、早朝の暗いうちからバイクで市場を回り、販売場所を探す様子が紹介されています。
一般的に、市場の商人は長期的に売り場を借りて商売をしていますが、この若者には決まった売り場がありません。知り合いの商人が休業する日に場所を借りたり、空いている売り場を自分で探したりして、その都度賃料を支払っています。
この日は複数の市場を回らずに売り場を確保でき、「運が良かった」と話しています。インドネシアのインフォーマル就業者の多様な働き方や、日々の商売の様子が伝わる動画です。
失業率だけではわからないインドネシアの雇用問題
失業率が低下傾向にあるインドネシアですが、雇用の安定性や労働者の所得などには、依然として課題があります。
特に重要なのが、インフォーマル就業者の多さと、不完全就業の問題です。
インフォーマル就業と不完全就業の問題
BPSによると、2026年5月時点のインフォーマル就業者は約8,788万人で、就業者全体の59.3%を占めています。
インフォーマル就業者には、個人事業主、臨時労働者、家族従業者などが含まれます。屋台の経営者やそれを手伝う家族、個人で仕事を請け負う労働者などがこれに該当します。
インフォーマル就業は幅広い働き方を含みますが、収入が不安定だったり、雇用契約に基づく保障を十分に受けられなかったりする場合が多く、生活に困難を抱える人も少なくありません。
また、失業率には表れない問題として、不完全就業(Setengah Pengangguran)があります。これは、週の労働時間が35時間未満で、さらに仕事を増やしたいと希望している状態などを指します。
2026年5月時点では、約1,079万人が不完全就業者に該当し、就業者全体の約7.3%を占めています。失業者として数えられていなくても希望するほど働けておらず、収入が不足または不安定だと感じている人が一定数いることがわかります。
2025年の大規模デモと雇用・生活への不満
雇用・労働環境をめぐるデモはジャカルタなどで頻繁に行われています。
近年では、2025年8月から9月にかけてインドネシア各地で行われた大規模な抗議デモが、日本でも報道されました。
デモの発端となったのは、国会議員の高額な住宅手当などに対する批判です。その後、配車サービスの運転手が警察車両にひかれて死亡した事件などをきっかけに抗議活動が拡大しました。
背景には、政治や行政に対する不信感に加え、経済格差、生活費の上昇、雇用への不安など、さまざまな要因があったと報じられています。
失業率の高さだけが直接の原因とは言えませんが、雇用や生活をめぐる不安を抱えている人の多さが、社会的な不満の一部を形成していたと考えられます。
- 参考:ANTARA
「BPS: Jumlah pekerja informal alami penurunan tipis per Mei 2026」
「BPS catat kenaikan penyerapan tenaga kerja Februari-Mei 2026」
インドネシアの失業率から考える日系企業の採用・進出戦略
インドネシアへの進出を検討する日系企業にとって、失業率は現地の労働市場を知るための参考情報になります。
ただし、失業率の高さだけを理由に進出先を選んだり、人材確保が容易だと判断したりすることは避けるべきです。
失業率が高くても、必要な人材を確保できるとは限らない
前述のとおり、インドネシアでは若年層や高校卒業者の失業率が高くなっています。
企業にとっては採用候補者が多い可能性がありますが、必要な経験や技能を持つ人材が十分にいるとは限りません。
採用に際しては、必要な経験・技能を事前に整理し、入社後の教育によって習得できるものと、採用時点で必要なものを分けて考えることが重要です。企業にとっては、入社後の教育や技能習得の仕組みづくりも検討課題となります。
地域ごとの労働市場を踏まえた採用・進出計画
インドネシアでは、地域ごとに産業構造や労働市場の特徴が異なります。
例えば、ジャカルタではオフィスワークや専門職、西ジャワでは製造業関連の職種、バリでは観光・サービス業の人材など、それぞれに異なる採用市場が形成されています。
進出先を検討する際には、失業率に加えて、次のような点を確認するとよいでしょう。
- 必要な人材の供給状況: 求める経験・技能を持つ人材が採用対象地域にいるか
- 賃金水準: 州・県・市の最低賃金や、実際の採用市場で提示される給与水準
- 産業集積と採用競争: 同業他社や周辺企業の人材需要
- 人材育成環境: 職業高校、大学、職業訓練機関などとの連携可能性
採用活動では現地の求人媒体や人材紹介会社を利用するだけでなく、地域の教育機関との連携や、現地スタッフからの紹介なども選択肢になります。
失業率は労働市場の全体像を把握するための入口です。最終的な採用・進出判断には、進出予定地域での求人調査やヒアリングなど、現地に即した情報収集が欠かせません。
地域と人材の特徴を踏まえた進出判断を
インドネシアの失業率は2026年5月時点で4.65%となり、コロナ禍で上昇した2020年以降、おおむね低下傾向が続いています。
一方、地域による差は大きく、若年層や高校卒業者の失業率の高さ、インフォーマル就業者の多さなど、全国平均の数字だけではわからない課題もあります。
日系企業がインドネシアで人材採用や拠点設立を検討する際には、失業率だけで容易に採用できると判断せず、地域の産業構造や賃金水準、必要な人材の供給状況などを総合的に確認することが重要です。
インドネシアの雇用環境や事業環境は変化しています。こうした動きを継続的に把握したい方は、ニュースレターにご登録ください。毎日インドネシアの最新ビジネス情報が届きます。
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