技能実習生が多い国は?国別人数と最新動向
- 公開
- 2026/01/14
- 更新
- 2026/01/15
- この記事は約4分25秒で読めます。
日本の人手不足を背景に、外国人労働者の受け入れは年々重要性を増しています。
技能実習制度は、日本企業が外国人を受け入れるための重要な制度の一つです。制度の目的は各国への技術移転ですが、日本企業としては人材不足の解消、実習生としては出稼ぎの意味合いが強くなっていることは、周知の事実でしょう。
2024年度の統計によると、日本で働く技能実習生は約32万人。なかでも、ベトナム、インドネシア、フィリピンなど東南アジア諸国が主要な送り出し国として存在感を示しています。
本記事では、技能実習生の出身国・地域別の人数や推移、注目されるインドネシア人技能実習生の増加の背景について、解説します。



技能実習生が多い国

2024年度の統計によると、技能実習生全体の人数は31万8,572人でした。国籍・地域別にみると、人数と割合は以下のようになっています。
【国籍・地域別技能実習生の数(2024年度)】
- ベトナム: 129,183人 (40.6%)
- インドネシア:83,238人(26.1%)
- フィリピン:29,784人(9.3%)
- ミャンマー:29,199人(9.2%)
- 中国:17,809人(5.6%)
- カンボジア:9,485人(3.0%)
- タイ:8,197人(2.6%)
- ネパール:3,089人(1.0%)
- その他:8,588人(2.7%)
【補足】
※外国人技能実習機構の「国籍・地域別技能実習計画認定件数」のデータを参照しているため、実際の人数とは若干異なる可能性があります。
- 参考:外国人技能実習機構「2024年度(令和6年度) 業務統計 1-5 国籍・地域別 技能実習計画認定件数(構成比)」
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技能実習生数の推移(国別)
2019年度から2024年度までの、ベトナム、インドネシア、フィリピンの技能実習生数の推移を見ていきます。
なお、2021年度までは、中国がベトナムに次ぐ第2位の技能実習生の送り出し国でした。しかし、2022年度にはインドネシアとフィリピンに、2023年度にはミャンマーに抜かれ、中国は現在、第5位となっています。
ベトナム

ベトナム人技能実習生の人数は、コロナ禍で減少した後に回復はしたものの、以前の水準には達していません。今後どのように推移していくかはまだわかりませんが、「これ以上は増えにくい」と考える専門家もいます。
理由としては、ベトナムの経済成長、日本以外の国への出稼ぎ者の増加、低賃金・賃金未払い・重労働・虐待など技能実習生を巡る否定的な情報の拡散などが挙げられます。
なお、2024年度、ベトナム人技能実習生が従事する産業分野で特に多かったのは、食品製造関係(27.4%)、建設関係(19.0%)、機械・金属関係(13.7%)などでした。食品製造関係と機械・金属関係の技能実習生のなかで、一番多いのはベトナム人です。
インドネシア

インドネシア人技能実習生は、順調に増えています。2024年度は8万人を超え、コロナ禍前の2019年の2.6倍になりました。
インドネシア人技能実習生が特に多いのは、建設関係(38.5%)、食品製造関係(12.6%)、機械・金属関係(10.9%)などです。建設関係の技能実習生の40.1%はインドネシア人で、国籍別でもっとも多くなっています。また、農業・林業関係(7.1%)が多いのも特徴です。海洋国として、漁業関係の人材増加も期待されます。
フィリピン

フィリピン人技能実習生数は、2024年度までに、コロナ禍前の水準に回復しました。今後も増加する可能性があります。
フィリピン人技能実習生が特に多いのは、建設関係(27.3%)、機械・金属関係(13.1%)、食品製造関係(10.4%)です。インドネシアと同じく、農業・林業関係や漁業関係の人材確保においても期待されています。
フィリピンは英語が公用語になっているため、多くの実習生はある程度英語が話せます。そのため、日本人とも比較的コミュニケーションを取りやすく、雇用する側としても安心感があります。
- 参考:外国人技能実習機構「業務統計2019年度~2024年度|概要・1-5」
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インドネシア人技能実習生が注目される理由
技能実習生数の増減の要因
各国からの技能実習生数の増減には、経済的な理由、親日度、日本語教育の普及率、送り出し・受け入れ体制の整備状況など、さまざまな要因が関係します。
例えば、かつて多かった中国人技能実習生が減った要因としては、一般的に、経済的な理由が大きいとされています。中国の経済発展が進んで日本との賃金の差が小さくなり、わざわざ日本への出稼ぎを選ぶ人が減ったということです。
インドネシア人技能実習生増加の背景とポイント
インドネシアも、毎年GDP成長率で前年比5%程度の経済成長を続けています。
一方で、失業率もまた5%前後と高い水準です。高等教育を受けられない層や、コネ・ツテがない人にとって、就職して十分な給与を受け取ることは非常に難しく、海外で就労したい人が増えています。これが、インドネシア人技能実習生数が右肩上がりになっている背景です。ベトナムの3倍近い2億8,000万人の人口を抱えているという点でも、まだまだ伸びしろがあるといえそうです。
政府も国内の失業率低下や外貨獲得を目指し、自国民の海外での就労をサポートしています。最近では多くのインドネシア人が、日本をはじめ、台湾、香港、マレーシアなど、各国・地域へ派遣されています。
インドネシアは親日国といわれ、多くの若者たちが日本の文化や日本の製品によいイメージを持っています。国別の日本語学習者数も中国に次ぐ2位と多く、インドネシア人にとって日本が比較的身近な国であることも、技能実習生の増加を支えていると考えられます。
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特定の国・地域からの技能実習生数の増減にはどのような要因が関係しますか?
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特定の国や地域からの技能実習生数の増減には、経済的な理由、親日度、日本語教育の普及率、送り出し・受け入れ体制の整備状況など複数の要因が関係します。経済面では、自国と日本の給与を比較したとき「送り出し機関に費用を支払い、家族と離れてまで出稼ぎすることに大きなメリットがあるか」という点が重視されます。
【補足】技能実習制度から育成就労制度へ
技能実習制度に代わる制度として、育成就労制度が新設されました。
育成就労制度は、人材育成と人材確保を制度の目的として明確に位置づけ、特定技能制度と連続性を持たせることで、外国人が日本で段階的にキャリアアップできる仕組みを目指しています。新たに「育成就労」という在留資格が設けられ、一定期間の就労を経て特定技能へ移行しやすくなる点が特徴です。
制度の開始時期は、改正法公布日(2024年6月21日)から3年以内、つまり2027年6月21日までとされ、開始後は約3年間の移行期間が設けられます。この間は技能実習制度と育成就労制度が併存し、すでに在留している技能実習生は原則として従来の計画に基づき実習を継続できます。
技能実習生の送り出し・受け入れの仕組みについて、日本は対象国とそれぞれ取り決めを行っています。育成就労制度についても、今後各国との調整が行われる見込みです。

映像でみる技能実習生
多国籍技能実習生のクリスマスパーティー

日本全国で給食事業を展開するEVERYFOODは、インドネシア、フィリピン、ベトナムなどから多くの技能実習生・特定技能外国人を採用しています。
こちらの動画は、同社の各地の拠点で働く外国人を集めて開催された、2025年のクリスマスパーティーの様子です。参加者たちは、食事やダンス、ゲーム大会を楽しみ、親睦を深めました。
建設分野で活躍するインドネシア人技能実習生

こちらで紹介されているのは、左官・外構工事を手掛ける株式会社YK工業(北海道)で実習中のインドネシア人技能実習生たちです。
社員や先輩技能実習生の指導を受けながら、技能習得のため、日々努力を重ねているようです。
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インドネシア人技能実習生の特徴はなんですか?
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インドネシア人は一般的に明るく話し好きで、多国籍の職場でムードメーカーになることもあります。多くの実習生が給与を家族への仕送りに充てており、なかには家を建てたり車を買ったりする人もいます。文化面では、英語が通じにくい人がいることや、イスラム教徒が多いことに留意する必要があります。
技能実習生の国別動向と今後のポイント
技能実習生の国・地域別構成を見ると、かつて中心だった中国に代わり、現在はベトナム、インドネシア、フィリピンなどが主要な送り出し国となっています。特にインドネシアは、人口規模の大きさや国内の雇用事情、政府による海外就労支援を背景に、技能実習生数が大きく増加しています。
技能実習制度は育成就労制度への移行が決まっていますが、建設分野をはじめ、日本の基幹産業を支える存在として、インドネシア人の重要性は今後も高まるでしょう。
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